失敗しない登山用バックパックの選び方と初心者におすすめの10選

はじめての人でも安心のおすすめ入門バックパック10選

後半は編集部がピックアップしたおすすめ初心者向けバックパックをご紹介します。ここでいう初心者に優しいバックパックとは、主に2つの指標を重視しています。1つは軽さよりも背負いやすさ・快適さ・利便性を最優先。もう1つは特定のアクティビティに特化したパックではなく、縦走中心のなるべくクセのない機能、そして日帰りから小屋泊まりあたりまで幅広いく対応できる30~40Lのサイズと、汎用性の高いモデルです。今回は主に2016年の新作を中心に選出しましたが、昨年おすすめとして紹介したモデルのうち、今年も相変わらずおすすめというものについては、このページの最後に継続して載せています。

なお、これらのバックパックについての比較テストレポート(2015年)もよろしければ是非参考にしてください。

Osprey ケストレル38

 

元々オスプレーを代表する、すべての点においてオーソドックスな使い心地の「これぞ定番」といえるモデル。完成度で勝負するタイプの優等生は、多くの新製品に追い越され昨年までは正直、これといった特徴のなさは否めずおすすめからは外していました。

それが今年のモデルは全体的にリニューアルされて一気に先頭集団に躍り出たという感じ。大きな変更点の1つはサイドジッパーポケットの1つがメインコンパートメントに直接アクセスできるようになったこと。そして何より大幅な背面パネルの快適性の向上。ストラップの位置やポケットの使い勝手など細かい点にも改善が見られ、穴が見当たらない(カラーリングの地味さは除く)。低山からアルプスと幅広い山域に、春夏なら日帰りから小屋泊まりまで、冬なら日帰りハイキング・トレッキングに幅広く対応してくれるでしょう。

GREGORY ズール 40

 

背中が喜ぶ極上のフィット感、重さを忘れさせてくれる荷重に対する安定性にかけては絶大なる信頼を寄せられる名門ブランドの定番モデル「Z」シリーズも2016年に大幅刷新。背面のワイヤーフレームとメッシュパネルにより通気性が確保され、暑い時期の登山でも抜群の快適性であることは相変わらず。

昨年モデルまでは背中がえぐれた分、フロントのポケットが妙に盛り上がったあのフォルムがどうしても好きになれず敬遠していましたが、今回のモデルは背中の湾曲もマイルドになり相当スタイリッシュなデザインになったのでぼくのなかでの評価はうなぎ上り。残された懸念事項は調節のできない背面長。購入前には必ず背中を合わせてみましょうね。

karrimor ridge(リッジ) 40

 

柔らかい色遣いと堅牢で手堅い作りが魅力のカリマー。こちらも入門者向け定番モデルがリニューアル。カリマーのショルダーベルトは全体的にやや硬めの(それゆえしっかりとした)フィットでしたが(ショップ店員さん曰く)今期は硬さがとれ、クッション性と背負い心地が向上したとか。それにしても期せずして日本での人気バックパックメーカーの定番モデルがこぞってリニューアルという2016年は、選ぶ側にとってはなんと大変な年よ。

mont-bell キトラパック 40

 

日本の山登りをしっかりと見据えたムダの無い作りにはもはや安定の信頼感でおなじみモンベルも定番モデルをリニューアルしています。昨年は同社のもうひとつの定番であるチャチャパックをピックアップしましたが、そちらもリニューアルしているのでどちらを選択するか迷いました。というのも、正直どちらも基本的な機能や背面の背負い心地、重量はほぼ同じ。強いて言えばあちらは外部のポケットが豊富、こちらはトップリッドが取り外してウェストバッグになるというが、そこまで多用する機能でもあるまいし。悩んだ挙げ句、今回はビジュアルでキトラを選択。この「RUST」というカラーリング、モンベルには珍しく素敵な色ではありませんか。それにしても今年は地味に値上げしてるのが気になる・・。

MILLET サースフェー40+5

 

本場ヨーロッパアルプスの山岳ガイドとがっちりパートナーシップを組んだ高い信頼性と常に世界をリードする機能性豊かなバックパック作りが定評のミレーは、昨年大幅にリニューアルした定番モデルを今年も地味にリニューアル。

ただ大きく変わったのはカラーバリエーション(より落ち着いた色合いに!)のみで機能的には昨年とほぼ同じのようなので昨年買ったという方もひとまず安心です。このパックもクセがなく機能的にも完成度が高い上に、昨年のリニューアルで背面パネルの快適性もかなり向上しているので初心者の方にも安心しておすすめできます。他にはないスリムなシルエット、寸胴型の自立するフォルムが気に入った人にはこれ一択でしょう。

Arc’teryx Kea(ケア) 37

 

初心者におすすめといいながらこんな腰抜かすような値段のモデルを紹介するとか意味不、と言われてもおかしくない勢いですが、これはこれで間違いなく非常に良くできたバックパック。昨年から特に変更はないですが是非とも選択肢の1つとしては押さえておきたい。

背面パネルやショルダー・ヒップベルトに使用されたクッションは非常に快適である一方、最近では当たり前になりつつある背面の通気性は少し弱い印象。ただそれは言い換えると真夏での快適性は劣るかもしれませんが、冬も安心して使用できるという意味で汎用性には優れているということでもあります。ピッケルやポールを安全に収納できるアタッチメント、内ポケット付きで大きく取り出しやすいフロント部分のカンガルーポケットなど収納性も高く、使いやすい。素晴らしいデザイン性の高さも相変わらずです。

GRANITE GEAR LUTSEN(ルッセン) 45

 

約20年前、その革新的なアイデアによるシンプルかつ快適なバックパックが、ウルトラライトの世界で大流行したのをきっかけにその存在が広く世界に知れわることになったグラナイトギア。彼らが2016年にまたもバックパックの世界に新たな一石を投じたのがこのルッセン。

他のオーソドックスなモデルと大きく違うのは、他にはないカスタマイズ性の高さ。背面長だけでなくヒップベルトも長さ調節が可能というだけでなく、ヒップベルト・トップリッド・背面プラスチックパネルをすべて取り外しが可能という幅広さ。基本的にはそれほど重装備でないハイキングや縦走がメインの使い方になりますが、快適性重視のフル装備から軽快にファストパッキングを楽しむ軽量タイプまでスタイルに応じてバックパックを自分なりにアレンジできるという面白さにはわくわくします。もちろん基本的な作りはしっかりしており、個人的には今年是非とも試してみたいモデルの筆頭です。

MAMMUT LITHIUM CREST 40+7

 

とにかく選択肢が多いマムートのバックパック・ラインナップのなかで、初心者向けとして今期「これは」と思ったモデル筆頭がこのリチウムクレスト。

大きなポイントとしては背負い心地と重心の安定感がすこぶる良い。特に腰の後ろに当たる部分のクッションが厚めに置いてあり、腰に上手く荷重が乗りやすいところがかなりの好印象。実はマムートのハイキングモデルの定番として昨年から引き続き販売されているクレオンプロも同じ位優秀なパックなので、正直最後までどちらを選択するか迷いました。しかしあちらは背面に空間ができるように設計された「エアスペース サスペンション システム」により暑い季節に強い一方、汎用性という点ではやや劣ります。一方こちらはシンプルかつ素直な作りで、季節もスタイルも選ばずオールラウンドな使い方ができるという安心感があり、その面では初心者が選びやすいのではないでしょうか。ただ、春夏限定で、かつ天蓋を開けなくても内部にアクセスできるジッパーが好みという場合にはクレオンプロも十分アリです。

Haglofs ROSE 40

 

北欧スウェーデンの総合アウトドアメーカーホグロフスのベーシックかつ多機能バックパックは(おそらく)特に昨年から変更無し。多くの他社モデルと比べて極端にボトムの狭いシルエットは、自立はあきらめなければなりませんし、はじめこそパッキングには戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば重心が上方に保たれるためこれはこれで合理的な作りのように思えます。

何より特筆すべき点は、フロントをU字に大きく開くことができるジッパー内部アクセス。パッキングと荷物の出し入れがこれでもかというくらいに快適です。収納力に関しては実際のところ40Lは厳しいのではないかと思いましたが、それでもポケットやアタッチメント類も基本的なパーツはしっかり配置され、使い勝手のよさとスッキリとしたフォルムの独特さからこちらも捨てがたいモデルです。

ちなみにホグロフスにはもうひとつのビギナー向けバックパック VINA シリーズがありますが、こちらは背面メッシュの通気性・背負いやすさ重視タイプ。春夏で軽めの重量でのハイキングには良いかもしれませんが、より幅広いアクティビティにはどちらかというと ROSE が向いていますので、好みに合わせてどうぞ。

deuter ACT Trail PRO 40

 

ドイツで100年続く老舗バックパック専門メーカーの、よりハイキングにフォーカスしたバックパックは今期も昨年から変更無しのようです。ドイターに共通する信頼性の高い耐久性は受け継がれつつ、豊富なポケット・アタッチメント類、U字に大きく開閉するフロントアクセスジッパーなど使い勝手も抜群。

ドイターといえば昨年取り上げたフューチュラプロのようなワイヤーフレームとメッシュの背面パネルが有名ですが、こちらで採用されているシステムでも通気性とクッション性の高さは十分に感じられ、重心が背中側に引き寄せられている分、身体が振られにくく安定感も問題なし。いつもながら隙の無い(ドイツらしい?)堅実な作りが好感もてます。

【参考】(昨年のリストから)相変わらずおすすめの6選

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