Review:deuter(ドイター)Futura Pro(フューチュラプロ)36 旅に,登山に幅広く活躍する入門パック

背面通気のパイオニアによる堅牢・快適なロングセラー

ヨーロッパでもアメリカ大陸でも、ここ日本でも本当によく見かける。それがぼくにとってのドイターに対する印象ですが、それほどまでにトレッキング用バックパックとして世界中で愛されているには理由があります。100年以上前から続くパックメーカーとして、そしてなによりバックパックにおいて「背面通気」という仕組みを数十年培ってきたドイツの老舗メーカーとしての哲学を凝縮させたロングセラーがこのフューチュラシリーズ。それでは早速レビューしていきましょう。

なお、deuter Futura Pro 36を含めたバックパックの比較評価についてはこちらのページで紹介しています。

詳細レビュー

アイテム名(価格)

deuter(ドイター)Futura Pro(フューチュラプロ)36(参考価格:18,360円)

前面

futurapro_b

背面

主なスペックと評価

30Lクラスの中型バックパックの横並び比較評価はこちら

項目 スペック・評価
素材 Deuter-Super-Polytex / ドイター・スーパーポリテックス 600
Macro Lite 210 / マクロライト 210
カラー emerald-kiwi
black-granite
midnight-coolblue
サイズ/背面長 公式表記無し
容量 36 (+4 sp)L
重量 1705g
バリエーション 男性向け:36L/42L
女性向け:34L/40L
アクセス トップアクセス、フロント(下部)2気室に切り替え可能
ハイドレーション
レインカバー 標準装備
ポケット 両サイドジップポケット
両サイドネットポケット
天蓋裏ポケット
ヒップベルトポケット
快適性 ★★★★★
安定性 ★★★
収納性 ★★★
使い易さ ★★★
汎用性 ★★★★
デザイン ★★★
価格 ★★★★
総合点 ★★★★

ここがスゴイ!

快適で安定性の高い背面システム

今では他のメーカーでも普通になってきていますが、背中とバックパックの間に空間をもたせることで背中の通気性を最大限高め、汗をかいても快適な背負い心地を維持する背面通気システムをはじめたのはこのドイター。最新のDeuter Aircomfort Flexlite Pro Systemでは、軽量で柔軟かつ堅牢なフレームと幅広い背面メッシュが気持ちのよいフィット感と通気性を可能にしてくれています。

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さらにヒップベルトでは、サイドコンプレッションストラップ、そして上半身の動きに合わせて旋回するヒップベルトとパッドにより、重量の大きなパックでも身体へのフィットと安定した荷重を維持することができます。これは同社のFuturaシリーズにはない特徴であり、この点などを含めてProの方がより登山やバックパッキングに向いているといえます。

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耐久性

多くのバックパックと違い、フューチュラシリーズは表面の平均的な厚さの210D(デニール)生地に加えて、裏地にも化繊生地が張られています。また縫製もしっかり二重に縫われていたりと、全体にわたって耐久性の高さが見てとれます(その反面、重量がどうしても嵩んでしまうことはありますが)。

ポケット・アタッチメント類の完成度

ヒップベルトポケットの小ささを除くと、ポケット・アタッチメント類はどれも十分な大きさ・使い易さです。サイドのジッパー付きポケットは小物を収納でき、伸縮性のあるサイドポケットはボトルの出し入れが簡単。トレッキングポールとアックスを上手く取り付けられるそれぞれのアタッチメントや、天蓋上部にはマットなどを取り付けられるループも付いて、トレッキング全般から旅行用バックパックとして十分な汎用性を備えています。

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リーズナブル

専用のレインカバーが標準装備であることを考慮すると、価格的には非常に手頃。

ここがイマイチ

収納性

ネット上の他の評判でもよくいわれている話しですが、パックの構造上、背面通気フレームによってえぐれた分だけパッキングスペースが他のバックパックに比べて少なくなってしまっているのか、パッキング容量が36Lという数字通りのパフォーマンスを出せていない気がします。試しにこのパックで一杯の容量をMAMMUT Heron Crest30+10にパッキングしたところ、同程度の割合でパッキングできてしまいました。

ただし、これは背面メッシュ方式の他のバックパックにも当てはまることが多い特徴ですので、このパックだけがもっているデメリットということではありませんので念のため。その意味では数字ほどの容量はないとしても、テント泊を考えなければ容量的に問題があるようなことはありません。

背面長のバリエーションがない

このモデルにはサイズ違いのバリエーションがありません。またカタログ等を参照しても公式な背面長の対応範囲がないため、実際にお店で試着してみないと、自分にフィットするかどうか確かめられないということは注意した方がいいでしょう。

この意味では、同じ背面メッシュ構造で背面長の調整が可能なFutura Varioシリーズであれば自在に高さ調整ができるので、そちらを検討するという選択肢もあります(ただし容量のバリエーションが少ないのですよね・・)。

重量

他のパックよりも明らかにしっかりとした作りである代償としてはしょうがない面もありますが、どうしても相対的にパック自体が重いです。30L台のパックであれば1.4kgが平均と考えると、1.7kgという数字に目をつぶるほどのメリットがあるかどうかは検討の余地があります。

まとめ:どんな活動におすすめ?

色々とデメリットも書きましたが、逆に言うと、もし実際にフィッティングしてちょうどよいサイズであり、日帰り~1泊小屋泊まり程度を念頭に置くのであれば、このバックパックは特にハイキング・トレッキング初心者の方には最適です。理由は何といっても、危険で過酷な登山をより快適・安全に行なうための機能が過不足なく施された完成度と、長年培われた作りのよさ。それは、日本と同じように急峻な山々をもつヨーロッパの老舗バックパックメーカーならではの「登山における使い易さ」という意味での完成度であり、重荷で長時間歩くなかでの快適さ、安全を追求したアメリカのパックメーカーのそれとは若干異なります。

ドイターにはこのほかにより大きな重量に対応したモデルや、よりアクティブな登山に対応したモデルなどさまざまな目的・レベルに合わせたラインナップが用意され、このフューチュラシリーズはそれらの入口「登山入門パック」として文句ない実力を備えているといえます。もちろん、クセのない作りは旅行などのバックパッキングにも問題なく活躍してくれるでしょう。

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