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歩かずに死ねるか!アメリカ国立公園への旅(1)初心者OKヨセミテ大絶景トレイル《タフトポイントとセンチネルドーム》

アメリカの国立公園はハイキング天国

みなさんこんにちは。アメリカ、サンフランシスコ在住、ツアーコーディネーター・ハイキングガイドをしています 加藤さやか と申します。今回は雄大な大地、自然を持つアメリカ、その中でも私が心からおすすめしますヨセミテ国立公園のハイキング情報をお伝えいたします。

アメリカでハイキング?

言葉も通じないのにどうやって?

海外で車を運転できないのにどうやって?

そもそもヨセミテ国立公園まではどう行くの?

海外でのハイキングとなるとハードルが高いと感じていらっしゃる方も多いと思います。

が、そんなことはありません。下調べをしておけば、何も難しいことはありませんよ!日本でハイキングをする感覚とほぼ一緒です。国土が広いこともあり、雄大な景色が広がるアメリカには合計59もの国立公園があり、そこにはビギナーから健脚向けまで長短さまざまなトレイルが開かれています。訪問者は目的・志向に合わせてさまざまな旅をプランニングすることができるのです。日本とはまた違う美しさがそこにはあります。

そこでもっとアメリカの自然を体験しに来てほしい!そこでこれからヨセミテを訪れる人たちのために参考になる情報をお伝えします。

国立公園を生み出したアメリカでは、公園までのアクセスもしやすく、比較的近距離までハイウェイが通り、宿泊施設や通信面でのカバーなども他の国に比べ段違いの便利さがあるのも良い点です。

死ぬまでに一度は経験して欲しい、私が魅了されたアメリカの大自然

日本の25倍の面積を持つアメリカ合衆国。広大で様々な気候を含む地域には長い間作り上げられてきた自然のアートがいたるところに広がります。絶景や世界遺産、国立公園が数多くあり、人々の想像を絶する大自然の鼓動がそこに広がります。

なかでも、日本にいた頃から登山などに親しんでいた私が一目で魅了され、自分の生き方を決める大きなきっかけの一つにもなったのが、豊かな自然に恵まれたカリフォルニアです。西海岸には氷河の浸食により作られた美しい渓谷が広がるヨセミテ国立公園、そして世界最大と言われる巨木があるセコイア&キングスキャニオン国立公園。ここには、樹齢2000年を超える植物が生き続けています。悠久の時間を体感できる場所がそこにあるのです。

ヨセミテ国立公園に行くための一般的な情報

ヨセミテってどんなところ?

ヨセミテ(ヨセミテ国立公園)はアメリカ西海岸、カリフォルニア州にある自然豊かな国立公園。氷河により作り上げられ美しい渓谷となったこの公園は、クライマー達に人気のエルキャピタンやヨセミテのシンボルでもあるハーフドームなど見どころ満載です。毎年雪が解けた5月〜6月頃から雪が本格的に降る前の11月頃までオープンしているグレイシャーポイントからの眺めは圧巻です。そして公園内に数多くあるハイキングトレイルは沢山のハイカーを魅了し続けています。ぜひ日帰りではなく、連泊してヨセミテ国立公園の長年に渡って築き上げられた大迫力の自然のアートを十分に堪能していただきたいと思います。

春夏秋冬、季節ごとにまったく異なる光景もヨセミテの魅力のひとつ。

滝を見たいのならば雪解け水の多い3月から6月がおすすめ。

ハイキングを楽しみたい方は雪が解け、全ての道路がオープンになる5月〜6月以降に。(その年の雪の量によりオープンする時期は変動します。)

秋は黄葉が山々を包み色ずいた木々がとても美しい時期です。。

冬は人も少なく、雪に包まれた静かなヨセミテ渓谷で自分と自然の空間を堪能できます。

年間400万人もの観光客が訪れていますが、1度ここを訪れれば、人々が何度もここに戻ってくる理由がきっと理解できるはずです。

ヨセミテ国立公園までの行き方(サンフランシスコ~公園まで)

最寄の主要空港はサンフランシスコ。日本からは日本航空、全日空、ユナイテッドの直行便があります。

サンフランシスコ~ヨセミテ国立公園のビジターセンターまではレンタカーを利用するのが最も早いですが、長距離の車移動が不慣れな方は、市内からAmtrak(鉄道)とバスを乗り継いでいく方法もあります。

車で行く場合

レンタカー(もしくはローカルツアーなどの車)でサンフランシスコから約4時間の場所になります。(約300km)

 

電車とバスで行く場合

アメリカの国立公園は移動の時間の短縮や便利さなどを含め車で行く事をお勧めしますが公共交通機関を利用してもいけます。

サンフランシスコからヨセミテへ行く際にまずはマーセドまで行く必要があり、その行き方も何通りかありますがお勧め、簡単な行き方をご紹介いたします。

行き方1

サンフランシスコ〜ヨセミテまでのチケットをアムトラックのウェブサイトでまとめて購入できます。

サンフランシスコにあるフェリービルディングからEmeryvilleエミリービル)までまずはアムトラックが出しているバスに乗っていきます。(エミリービルはサンフランシスコからベイブリッジを渡って行く)

Emeryvilleエミリービル)に着いたらAmtrack train(アムトラック)という電車にのり、Merced(マーセド)へ。

Merced(マーセド)に着いたらYARTS(ヤーツ)というバスに乗り換えてヨセミテ国立公園へむかいます。

 

行き方2

サンフランシスコ市内からBARTを利用しリッチモンド行きのラインにのり終点のリッチモンドまで行き、そこから出ているAmtrak(アムトラック)という電車でMerced(マーセド)まで行きます。その後YARTS(ヤーツ)バスを利用してヨセミテ国立公園まで行くことができます。

マーセド(Merced/San Joaquin line )からヨセミテロッジまで接続するバスが1日数便運行しています(所用時間は約6時間から7時間)。鉄道やバスは事前にウェブから予約できますよ。

旅行やハイキングに適した時期は? 

ヨセミテ公園は365日年中開いています。季節によって様々な表情を見せてくれますので、どの時期や季節に訪れても魅力があります。夏はキャンプなども盛んですし、秋は紅葉の季節、更に冬は雪化粧された渓谷が望めます。

ヨセミテの雪解け水が滝となって落ち、滝の水量が最も多い「4月始め~5月終わりまでの春」は滝の水量が1年で最も多い時期です。観光ということでしたらその時期はとてもおすすめ。

本格的なハイキングシーズンは雪解け水が落ち着いてくる6月後半から10月末になります。混んでいるアメリカの子供達の夏休みの時期を避けるのであれば5月、9月、10月、11月がハイキングベストシーズンといえるのかもしれません。

ヨセミテ国立公園を歩くのにおすすめの服装

服装(春&秋)

ヨセミテ国立公園の春&秋の天気で気をつけたいのは日中と夜間の気温差です。昼間はポカポカとした陽気でも陽が陰ったり、日が落ちるとグッと気温も下がるため、油断は禁物。天気予報に関わらず、ジャケットやパーカーなど上から羽織れるものを荷物の中に入れておきましょう。ショールなどもこちらではとても活躍しますよ。

また、春先や晩秋には雨も増えてきます。雨に濡れると体感気温も下がるため、折りたたみ傘やレインウェアなどの雨具も用意をお忘れなく。

服装(夏)

夏場には日中の気温が30℃前後まで上がるヨセミテ国立公園では、基本的にはTシャツ&半ズボンでもOK。ただし、虫除けスプレーや日焼け止めなどでしっかりと肌をガードしなければなりません。また日本よりも日差しも強いため、日焼けもしやすく肌や髪の毛も乾燥でカサカサになりやすいです。紫外線対策も兼ねて長ズボン、薄手の長袖シャツ、帽子などがおすすめです。

舗装されていない場所も多いため、足元は歩きやすいスニーカーやトレッキングシューズなどしっかりとしたものを用意してください。ハイキングの場合は荷物はトレッキングシューズを必ず。

ハイキングの際はバックパックを。両手が空くリュックなどに入れて背負うのがベスト。天気が良いと日差しも強くなるため、日焼け止めクリームやサングラス、帽子などの紫外線対策グッズのほか、夜まで滞在する場合はパーカーやウィンドブレーカーなど一枚羽織れるものもお忘れなく。

服装(冬)

この時期は雪に覆われるため、ハイキングはできません。真冬の銀世界が辺りを包み込み、標高が高いこともあり気温も低くなります。冬季に雨や雪の天気が多くなるヨセミテ国立公園では、特に服装に要注意です。コートやダウンジャケット、マフラーなどのアウターはもちろんのこと、タートルネックやセーターなどインナーも暖かいものでしっかりと防寒対策をとってください。雪が積もっているため足元はブーツ、手袋やニットキャプなども忘れずに用意してください。ホッカイロはとても活躍しますよ。

公園に入るためには前もって手続きが必要?

手続きは特にいりません。公園内奥深くの長距離トレイルを歩く場合などはパーミットが必要なトレイルもありますが、ヨセミテ国立公園に入る特別な手続きはいりませんよ。

入園料は?

レンタカーなどの車で訪れる場合、公園への入園料は車一台につき$30になります。(2019年6月現在。 バイク1台につき$25  徒歩・自転車は1人$15 ※ 15歳以下は無料)。

公園入り口に料金所があり、パークレンジャーの方がいますので、そこで支払い入園する形になります。

気をつけたい禁止事項や、特に気にしておくべき事は?

国立公園では公園を美しく維持し、生態系を壊さないために守るべきルールがいくつかあります。パークレンジャーさん監視のもと、違反をした場合は罰金対象になってしまうので気をつけましょう。なかでも最も基本的なルールの2つをご紹介します。

*Take Nothing but Pictures; Leave Nothing but Footprints

写真以外は何も撮らない、足跡以外は何も残さない

公園内のものは何一つ持ち帰らない、そしてゴミを含めて公園内には何も放置していかないように、という意味です。

*Help Wildlife Stay Alive and Wild

野生動物たちの生活をそのままに

公園内で見かける動物はすべて野生です。どんなにかわいくても絶対に近づかないこと。触らないこと、餌をやろうとしないこと、驚かさないこと。そして、指定のゴミ箱以外の場所にゴミを捨てることも、彼らの生活を変えてしまう行為です。

その他の細かいルールや、安全に関する具体的なアドバイスなどが以下のページに詳しく掲載されていますので、できる限り一読しておくとよいでしょう(英語)。

国立公園での案内所は?食料や装備は補充できる?

日本と違いアメリカの国立公園では、訪問者それぞれの興味に合わせて園内の自然を堪能するための施設や情報提供スポットが充実しているのが特徴です。ヨセミテの場合、公園の中心部、ヨセミテバレー内にある「ヨセミテビレッジ」に行くと、おすすめ情報や最新情報、ツアーデスクやハイキングガイドがあるビジターセンターやスーパー、レストラン、書店、郵便局など色々な施設が集まっています。ヨセミテに着いたらまずはここに立ち寄って、観光に便利な情報や足りない装備、物品を入手することをおすすめします。お土産も豊富にそろっていますよ!

ヨセミテバレー内にはヨセミテロッジという宿泊施設もあり、そこにはヨセミテビレッジ同様シャトルバスも停車しますし、カフェテリア、お土産やさん、スターバックスなどがあり、沢山の人がそこを中心にシャトルバスに乗りハイキングの登山口へいったり、ランチをとったり、休憩したりしています。

ハイキングに携行すると便利なもの

  • 気温の調整できる防寒着
  • トレッキングシューズ
  • 帽子
  • サングラス
  • 日焼け止め
  • 飲み物(夏は多めに)
  • ハイキング中に食べるスナックなど
  • 常備薬などがある場合は薬やバンドエイドなどのファーストエイド
  • ヘッドライト
  • 雨具

どんな宿泊施設があるの?どこに泊まればいいの?ホテル?ロッジ?キャンプ?

公園内ではロッジ、ホテル、キャンプスペースがあります。もしくは公園外にもロッジ、ホテルの選択肢があります。ただしハイシーズン(春夏)は、どんな宿泊施設も予約は遅くても2ヶ月前までには済ませないと泊まるところがなくなってしまいます。公園内の宿泊施設はニーズの割には数が少なく(大自然のなかですから仕方がありませんが)予約は半年前でも難しい程です。アメリカはAirbnbなどの民泊も数多くあり、おすすめです。

公園内の宿泊施設は http://www.yosemitepark.com/ で空き状況の検索や予約ができます。宿泊の1年前から予約可能です。圧倒的に観光ポイントへのアクセスが楽です。

ヨセミテに訪れたらここだけは行っておくべき!隠れ名所的ハイキングルート

基本情報をおさえたところで、さっそくヨセミテ国立公園の隠れ名所的存在でもあるハイキングルート、タフトポイントとセンチネルドームのトレイルをご紹介いたします。

《タフトポイントとセンチネルドーム》初心者向け

タフトポイント

  • DISTANCE 2.3 miles ( 距離 約3.5 km )
  • ELEVATION GAIN 374 feet(標高差 約113m)

センチネルドーム 

  • DISTANCE 2.1 miles ( 距離 約3 km )
  • ELEVATION GAIN 456 feet (標高差 約138m)

ヨセミテバレーから車を走らせ約1時間の場所にハーフドームを間近で見る事の出来る場所、大人気のビューポイント「グレイシャー・ポイント」があります。そのグレーシャーポイントの2マイルほど手前にある駐車場がトレイルの起点。

この2つのトレイルはトレイルヘッド(登山口)が同じ場所にあるため、駐車場も同じ場所になります。どちらも同じ駐車場からスタートしますが、反対方向に進みます。

ヨセミテバレーを見下ろす断崖絶壁。スリル満点な景色を持つ場所ですが、初心者の方でも安心していけるのが人気のひとつでもあります。

トレイルは、ほとんど起伏がなく片道30分もあれば歩ける初級レベルです。360度の大パノラマを堪能できるセンチネルドーム、タフトポイントへ是非ヨセミテにいらっしゃる場合は立ち寄っていただきたい場所のひとつです。

タフトポイントやセンチネルドームへ向かうトレイルはいずれも歩きやすく、ファミリー向けです。

タフトポイントからは真正面にはクライマー達に人気の一枚岩エルキャピタンがそびえ立ち、足元から1,067メートル下に見えるヨセミテバレーの谷底の景観はスリル満点。

センチネルドームからはグレーシャーポイントからは見えないシェラネバダ山脈の4000m近くある山々までも見渡せます。

ここへ通じるグレーシャーポイントロードは、5月中旬から11月中旬まで(その年により道がオープンになる期間の変動あり)しか開いておらず、冬は深い雪に閉ざされてしまいますので、こちらへいらっしゃる際には、必ず確認をお忘れなく。

タフトポイントとセンチネルドームハイキングはサンフランシスコから日帰りでも可能なコースです。ここでサンドイッチを広げて食べるとまた格別の味ですよ。お客様を是非ともお連れしたいポイントの一つです。

 

加藤 さやか

ヨセミテハイキングはお任せください。父の影響もあり昔からアウトドアアクティビティーが大好きで、日本にいた頃から登山、国立公園巡りをする中で、アメリカやカナダの大自然に魅了され、その結果念願だったアメリカに辿り着きました。現在は日本人ガイドと行く完全プライベートハイキングツアーなど、お客様と一緒に作る現地オプショナルツアーを提供するANAMI TOURSを営んでいます。現地在住だから知り得る、スペシャルなオプションをご紹介させて頂きます。ご興味ある方は下記HPから。

ANAMI TOURS https://www.anamitours.com/