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【北海道ならオールシーズン便利】FORE WINDS初の屋外専用ヒーター FORE WINDS OUTDOOR HEATER は軽くて小さくてあるだけで安心

キャンプなどに行って、朝や夜、天気によっては昼間から寒くて困ったことはありませんか? そんなときに「小さなストーブがあればいいのに!」と思うでしょう。そんな要望に応えてくれる老舗イワタニの小型カセットガスストーブ「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を試してみました。

イワタニ「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」とは?

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を横から見たところ。実用本位の非常にシンプルなデザインになっています。

イワタニのアウトドアブランドFORE WINDS初の屋外専用小型カセットガスストーブ

イワタニのアウトドアブランドFORE WINDS初のアウトドア(屋外)専用ヒーターである「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」。公式オンラインショップ「イワタニアイコレクト」では税込12,800円。イワタニお得意のカセットガス(CB缶)で燃焼するガスヒーターになっています。

最大の特徴は使用時寸法で(幅)181×(奥行)261×(高)244mm、収納時には (幅)181×(奥行)208×(高)169mmと非常にコンパクトで、本体重量はわずか約820gと、軽く1kgを切る屋外専用ガスストーブであること。

最大発熱量は約1.28kWで約1,100kcal/hに相当するといいます。しかもカセットガス1本での連続燃焼時間は約160分。

調整器付きバルブ搭載のアウトドア専用ヒーターで点火中に持ち運んだり、揺らしたりしても炎が燃え上がることはなく、球状バーナーとリフレクターの組み合わせで広い範囲を暖めることのできる設計だといいます。

筆者が注目したのはカセットガス(CB缶)で使えることと、持ち歩きが容易な軽量コンパクトな設計、さらには機能美にあふれたシンプルで美しいデザインです。「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」なら、アウトドアを満喫する気持ちを損なうことなく、アウトドアの朝夕に感じる「ちょっと寒い」を解決してくれるのではないかと考えました。そして、実際に使ってみましたので、その感想をみなさんにお伝えします。

おすすめのポイント

気になったポイント

主なスペックと評価

項目 イワタニ FORE WINDS OUTDOOR HEATER
最大発熱量 約1.28kW(約1,100kcal/h相当)
本体重量 約0.82kg
連続燃焼時間 約160分
使用時寸法 (幅)181×(奥行)261×(高)244mm
収納時寸法 (幅)181×(奥行)208×(高)169mm
使用ガス FORE WINDS ノルマル/FORE WINDSイソ/イワタニカセットガス/イワタニカセットガスパワーゴールド/イワタニカセットガスジュニア
生産国
Outdoor Gearzine 評価
デザイン ★★★★☆
重量サイズ ★★★★☆
使いやすさ ★★★★☆
暖かさ ★★★☆☆
コストパフォーマンス ★★★☆☆

詳細レビュー

使い方はとても簡単! CB缶の脱着も、点火も消火も超イージー

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を正面側から見たところ。本体のほとんどはリフレクターとガスの燃焼部分となっています。

アウトドアのメインフィールドが北海道ということもあるでしょうが、基本的に朝夕が寒いのです。先日は撮影のために函館山の山頂にいたのですが、4月も中旬だというのに水たまりが凍っていました。気温は零下というわけです。

平地は雪も溶けて、さすがに零下とはなりませんが、予想以上に寒いのです。ちょっと調べてみると、北海道のなかでもさほど寒い地域ではない札幌ですら、1日の最低気温の平均が15℃を超えるのは、なんと7月と8月のみ。一般的にいちばん寒い時間帯である日の出前などは、一般的に冬の服装となる10℃以下というのが当たり前というわけです。

そのため、キャンプの朝にちょっと起きても、夜遅くまで屋外で星を眺めながら飲んでいても、とりあえずちょっと寒い。このちょっと寒いを解決するのに「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」は最適ではないかと考えて、実際に試してみたわけです。

ちょっとした設計のノウハウと工夫の違いなのでしょうが、カセットガスの脱着が非常にスムーズ。ガス漏れなどを気にせず気持ちよく使用できます。

ホームセンターやスーパー、コンビニでも簡単に手に入るカセットガス(CB缶)を燃料としているので、燃料調達はキャンプの現地付近でも可能と燃料入手性の高さはCB缶の大きなメリットでしょう。しかも、薪などと違って後片付けも簡単です。まずは「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」へのCB缶の取り付け、点火、消火を実際に試してみました。

カセットガスを取り付ける際のガス漏れがほとんどないのがうれしい。多くのCB缶といったガス缶を使用する器具でガス缶を取り付ける際に少量ではありますが、ガス漏れが発生するのが気になるという方は多いのではないでしょうか。筆者もやはり気になります。しかし「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」にカセットガスを取り付けてみるとわかるのですが、ほとんどガス漏れがおきません。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」のボンベホルダーのガイド凸位置にカセットガスの切り込み凹部を合わせて差し込み、押し付けながらカセットガスを約30度回してロックするだけのシンプルな構造なのですが、ちょっと気を付ければガスの漏れる音やニオイもほとんどしません。非常に気持ちよくカセットガスを装着できます。

圧電点火方式を採用しているので、着火はまさにワンタッチで簡単。標高の高い場所では気圧の関係で点火しづらくなるので、マッチやライターを使うことが推奨されています。

カセットガスを装着したら、パワーブースターを取り付けて、器具せんつまみを起こして、反時計まわりに約3/4回転させたら、圧電点火方式の点火スイッチを使って、ガスに点火。この器具せんつまみでガスの量を調整する仕組みなのですが、扱いやすく急に大量のガスが吹き出たりしないので安心して点火できます。ライターやマッチなどを必要としない点も簡単でありがたいポイントです。

また、器具せんつまみは反時計回りにまわすと火力が大きく、時計回りにまわすと
火力が小さくなる構造です。これを時計回りに止まるまでまわすと消火されます。非常にシンプルな仕組みなのですが、実際に使用するとすべての動作が非常にスムーズに行えることに驚きます。さすがイワタニといったところです。とても使いやすい。

最大発熱量約1.28kWの屋外用ストーブはどのくらい暖かいのか?

キャンピングチェアに座って「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を使うイメージ。ストーブからは約60cm程度離れています。1mまで離れると熱気が弱い印象です。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」の最大発熱量は約1.28kW(約1,100kcal/h相当)だといいます。といわれても、筆者にはこれがどのくらいの暖かさなのか? まったくピンときません。

そこでイワタニブランドで発売されているカセットガス暖房機の最大発熱量を調べてみると、もっとも最大発熱量の小さい定番の「マイ暖」で最大発熱量は1.0kW(900kcal/h)。逆に最大発熱量のもっとも大きい「マル暖」で約2.09kW(約1,800kcal/h相当)なので、「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」はその中間的な発熱量といえます。

カセットガスが水平になる通常の使用角度。チェアなどに座っている状態で使うなら、こちらの角度が使いやすいです。

屋外用といっても「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」は、強力な火力を売り物にしたガスストーブではないといえそうです。実際、「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を着火して、外で当たっているとだいたいストーブから60cm程度の距離がベストで、1mまで離れると暖かさをあまり感じることができません。座ったキャンプチェアの横に置いたり、ちょっと離れて立ってお尻を暖めたりといった使い方がメインといえます。

ちなみに「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」は上下2段階でヒーターの角度を調整できるのですが、チェアなどに座った状態で使うならカセットガスを水平にした通常の角度、近くに立ってお尻などを暖めるなら上向きの角度がおすすめです。それぞれの角度で50cm程度離れる筆者の場合、ちょうどよい位置に熱気が当たります。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を使っていると、冬の屋外でも全身がポカポカしてくるほどの火力があるかといえば、そこまででもなく、とはいえ熱気が当たっている場所は十分に暖かい印象。とはいえ、まさに火の気があるだけでぜんぜん違うという言葉を思い出します。「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」があるとほっこりとするのは不思議なほどです。

立った姿勢で「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を使うなら、2段階ある角度のうち上向きがおすすめです。お尻な暖められる角度になります。

機能美を追求したかのようなシンプルで無駄のない美しさを感じるデザインなので、ガスの燃える「コォー」という音を楽しみながら、炎の揺らぎを楽しむといった使い方もおすすめです。

ただし、カセットガス(CB缶)の場合、ノーマルのカセットガスでは10℃以下、FORE WINDSイソ/イワタニカセットガスパワーゴールドなどのイソブタンの比率を高めた低温時対応ボンベでも5℃程度の気温までしか使用できません。そのため、使用可能温度が気温+5〜25℃となっているのは気になるところです。基本零下となる北海道の冬の屋外用暖房としては心もとないといえるでしょう。

使用できるエネルギーソースを分散するためにも1台持っておくと安心

折りたたむと非常にコンパクトな「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」。アウトドアだけでなく災害時の暖房としても心強い存在です。

筆者のように寒冷地に住んでいると、冬シーズンに被災という最悪の状態を想定せざる得ません。そういったときにどうやって一時的にでも暖房を行うかを想定しておくことは、冗談抜きに死活問題です。

実際に筆者は2018年9月6日に北海道胆振東部地震を体験しており、このときは9月ということもあり、暖房の問題はなかったのですが、長期間の停電生活を体験しました。このときにガソリンスタンドではガソリンの入手は困難でしたが、軽油は比較的簡単に手に入ったことや停電状態でもスーパーやコンビニの店頭では乾電池などといっしょにカセットガス(CB缶)の販売は地震の直後からはじまったことなどを体験しました。

入手が容易なカセットガス(CB缶)が使用できるメリットと、カセットガスのために使用可能な温度域が狭いといったデメリットをどう考えるかも重要です。

災害が起きると、状況によって入手可能なエネルギーソースが急に変わってしまうわけです。そのため、筆者の家では非常用の暖房については特定のエネルギーだけに頼ることのない体制にしています。電気がなくても灯油だけで駆動する石油ストーブや電気ストーブ、キャンピングカーの軽油で動くFFヒーターなども用意しているのですが、災害時でも比較的容易に入手できるカセットガス(CB缶)で使用できるガスストーブも災害向けの暖房してはかなり重要といえるでしょう。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」は、ほかのイワタニブランドのカセットガス暖房機よりも、実勢価格が安く、非常にコンパクトなので、収納にも便利で災害時用としては、非常に優秀。この点も注目すべき点といえるのですが、ほかのイワタニの暖房機と違い、屋外専用であることには注意が必要です。ただし、状況によってはこの屋外専用だったことが優位に働くこともあるかもしれません。

まとめ:ソロでアウトドアを楽しむ多くの方におすすめしたい屋外ガスストーブ

ちょっと火の気がほしい、その瞬間に寄り添ってくれる1台

付属の巾着に収納したところ。本体重量が約820gとカセットガスが使用できるストーブとしてはかなり軽量なので、さまざまなスタイルで使用できます。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」を実際に使ってみた筆者の感想は「かなりいい」というものです。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」は屋外用のストーブとして、メチャメチャ暖かいかと言われれば、それほどではありません。単純に暖をとりたいというストーブの根本的な性能としては、それなりなのですが、人が1人でアウトドアを楽しんでいるときに火がほしいと思うのは、単純に暖がとりたいだけではないのではないでしょうか。

少なくとも、筆者はそう感じます。ソロでのキャンプで朝食の際にコーヒーを飲んでいるとき、キャンピングカーで家族と出かけて、みんなが寝静まったあと1人でグラスを傾けるひととき、ちょっと火の気がほしくなるではないですか。

さすがにその度に焚き火を行うのは、火を着けるのはもちろん、後片付けまでを考えると躊躇してしまいます。しかし、「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」ならカセットガスを装着して火を着けるだけ、身体が暖まるのはもちろん、揺らめく炎やガスの燃える音を聞いているとなにかが心が落ち着くのです。そして、後片付けもとても簡単。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」で暖められる範囲はあまり広くないので、複数というよりは、アウトドアの1人に時間を手軽に炎と過ごしたい多くの人々におすすめしたいカセットガスストーブになっています。デザインもよく、コストパフォーマンスも高いので筆者としては春先や初冬くらいまでのちょっと肌寒い季節のアウトドアにとてもおすすめです。

「FORE WINDS OUTDOOR HEATER」の詳細と購入について

製品の詳細についてはFORE WINDSの公式サイトをご覧ください。

撮影協力

新千歳空港からすぐ!「フォーエバーキャンピングパラダイス

齋藤千歳(サイトウ チトセ・Saito Titoce)

元月間カメラ誌編集者。北海道の絶景や野生動物の姿を追い求めているうちに、キャンピングカー・車中泊でのアウトドアライフにどっぷりハマっていました。現在2歳の息子、そして妻と全道を巡っているうちにカメラ・レンズはもちろん、アウトドア・キャンプ、子育て、PCガジェット、料理に、ダイエットまで経験したすべてを撮影し、執筆するフォトグラファーライター。OUTDOOR GEARZINEではキャンプ及びキャンピングカーでの生活クオリティを上げる「QOCL(Quality of camping life)向上委員会」を中心にさまざまな記事を執筆していく予定です。

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