さて今回から始まる長野篇ですが、通常探訪記から「とある」ガレージブランド探訪へとつづきそしてブランドオーナーと一緒にそのギアの使い方を教わり使いながら一泊、さらにそのギアを深掘りするレビューへと続いていく壮大な企画となっております。
その第一弾と致しましてブランドオーナーの元へ行く道すがら気になる山道具店も覗いてみようという欲張り企画でもありますのでよかったら連載最後までお付き合いいただくと幸いです!
御柱御用という縄がドーンとお出迎えの
長野県は茅野市、JR茅野駅西口前になります。
その駅前から南へと延びる道をまっすぐ進みます。
すると変形交差点に出ますので横断歩道を渡って小道に入りますと。
すぐ左手にその玄関口が現れます、駅から大体三分~五分程度のエキチカです。
街に、登山者が気の赴くままに立ち寄れる山小屋があったらいい。がキャッチの山道具店Eightdoor(エイトドア)さんに到着です。
入りました正面から右を見ますと
「ザックおきば」お店のちょっとした配慮がうれしいやつです。
そのまま左を向きますと長~いカウンターが、そうエイトドアさんはカフェも併設しています。
からのカウンター前の右手にはウェア・ハット類が。なるほどカフェがあってちょっとだけアウトドアなものがあるのかなあ・・・ と早まるなかれ!
先程のカウンターを抜けてちょっと細い通路を抜けた先は小さいけれどもギュっとギア類が濃縮されたギアマニアも納得の夢空間が! 逆にこの密度感がたまらない。
そしていきなり目に入ってきたのは・・・ ギアジンではお馴染み!? のプライレットさんの山ストール!
過去の訪問
ちなみにですがプライレット編もオーナー上久保さんと行く吾妻山登山編が追記されてますので未読の読者様も過去に見ましたよと言う読者様にも見てもらいたい内容となっております。
左回りでさらに壁側を見ていくと今度はTMRさんじゃないですか! なにか勝手に感慨にふけります。
TMRさんも勢い衰えず人気ですね、個人的には左端に写っている4gのチタンスプーン匙はオススメです。往年のアレのオマージュ。エバニュー等もありますね。
過去の訪問
先程TMRさんの製品が囲まれていたのはKALUGII/カルギイさんのワイヤーフレーム的製品、コーヒーに纏わるモノが多いようです。
この辺りの小物類も抜かりが無いですね、大人気のミヤゲンホイッスルも。
ウェア類はスタティック製のものが目立っている感じがしました。
こちらのコーナーはリッジマウンテンギアが豊富。
寝袋・テント類コーナーにはこの取材の後日、アルプスサミットにてお世話になりましたLELEKA HAMMOCKが。
過去のイベントレポートはコチラ
この小径から繋がる魅惑のギア空間は中々至福ですよ、ではカウンター方面へと戻ります。
Q.茅野にお店を構えた理由は?
A.私も妻も東京・神奈川で働いていて、休日は公共交通機関を駆使して山登りに行っていました。妻とは山登りがキッカケで出会ったのですが、元々ふたりとも関東に出る前は田舎で育ったということもあり自然に近い場所で暮らしたい気持ちがあったのと、好きな時に山に行ける環境が作りたいという気持ちがフィットして長野への移住と自分たちのお店を開くことを決めました。
移住先を探し始めて長野県にしようというのはすぐに決まりました。日本の名だたる山々が集まっている県ですから山に登る人であれば一度は憧れますよね。
中でも特に八ヶ岳は関東からのアクセスが良いこともあり年間を通して足を運ぶことが多かったです。 八ヶ岳は素敵な山小屋が多く通年営業している小屋もあるので、夏はもちろん冬も山に登れるという点も魅力です。 その中で感じていたのは素晴らしい山があるのに玄関口である茅野駅周辺は少し寂れていて、登山者が下山後の電車待ちをしたり時間を潰す場所がないということでした。
駅で立ち食い蕎麦を食べて待合室であずさを待つ。それも良いのですが山に登ってきた充実感とか高揚感といった余韻をホッと一息つきながら楽しめる「街の山小屋」のような空間があったらいいな、と思いました。そこで道具屋と喫茶店を合体させよう! といまのお店の形になりました。
Q.お店のコンセプト 【街に、登山者が気の赴くままに立ち寄れる山小屋があったらいい】とは?
A.山小屋とは登山者にとっては無くてはならない存在です。休憩・補給・情報収集は勿論のこと、時には人と人を結びつける出会いの場でもあります。
Eightdoorは全ての登山者が気軽に立ち寄って思い思い過ごせる駅前の山小屋です。 山に登る前に必需品を買い揃えたり、ちょっとした休憩をしたり、情報を仕入れたり。 下山後にカウンターでコーヒーを飲みながら登ってきた山の余韻に浸ったり。 まだ見たことのない道具と出会ってその人がその人らしい山歩きに目覚めるきっかけになったり。
Eightdoorという扉をくぐって、あらたな道具や人と出会い、そして次の山へ。
Q.今後の展望は?
A.お陰様でオープンから1年が経過しました。山帰りのお客様と喫茶スペースでコーヒーを飲みながら行ってきた山の話に花が咲き、電車を遅らせてくださる方も。皆さん八ヶ岳には年2回くらいは来るようで遠方でもリピートしてくださる方も多くいらっしゃいます。
一方でもっと地元の方とも密に関わっていきたいという思いもあります。当店では月に1回程度、茅野周辺の低山をお客様といっしょに歩くCoffee Hikingというイベントを開催しています。そちらはかなりユルいイベントなのですが、もっと踏み込んだ内容で登山の安全に関する講習をガイドの方にお願いして開催したいと考えてます。例えば読図講習やファーストエイド講習などなど… 山に近い場所でお店をやっていることもあって遭難や怪我の話を聞く機会もしばしばあります。運が良かったで済まされないよう、長く山を楽しんでもらえるには道具だけでなく、その先にある使い方、ひいては実践的な登山の技術も伝えていきたいと強く思うようになりました。
遠方の山帰りの方はもちろん、地元の方にもとても支えられているので、そのような講習会をやることで還元していけたらいいなと考えています。
色々と可能性の扉が待っているようで次の展開も見逃せませんね!といった所でエイトドアさんの今季FWオススメ製品の御便りが来ましたのでご紹介します。
「今年の新作の3点を紹介致します! まずはじめにSTATIC ROARシリーズとSTATIC AROUSALシリーズです。共にOctaとウールをかけ合わせた糸AYUKANを使用しており、Octaの重量に対する保温力の高さや抜け感に加えて、ウールの消臭性と調湿性が加わった注目のウエアです!
ROARシリーズはAYUKANをホールガーメントで編み上げたミドルレイヤー。 ホールガーメントは無縫製で立体的に編み上げるためふわっと包まれるような柔らかい着心地と、裁断くずが出ないのがメリットです。細い糸でフワっと編まれた生地は保温しつつも通気がよいです。臭いにくくかつ軽いのも大きなメリットで、夏山の泊まり山行では予備の長袖として携行するのもオススメです! 普段遣いもしやすいデザインなので、気づいたら山にいかない日に着ていることもしばしば。
AROUSALシリーズはAYUKANをパイル状に編み上げた生地を使用したベースレイヤー。程よい弾力と柔らかな肌触りが特徴で、秋〜冬のベースレイヤーとしておすすめです。透け感がないのでAROUSAL単体でも着用でき、雪山のハイクアップで熱くなりがちな体を適温に保てます。同じく臭いにくいので、泊まりの雪山山行で着続けていても気になりません。 なお当店取扱は以下のモデルです。ROAR HOODIE ・ROAR RELUX HOODIE ・ROAR CREW ・AROUSAL L/S SHIRTS.
3つ目は RIDGE MOUNTAIN GEAR のPower Stretch Earmuff Capです。 RIDGE MOUNTAIN GEARの代名詞とも言えるBasic Capをのデザインを元に、そこから耳当てを追加して冬も被れる仕様になっています。元々グリッド状のメリノウール生地を使用したモデルはありましたが、今回Polartec® Power Stretchを使用したバージョンが登場しました。 Polartec® Power Stretchは伸縮性・通気性・保温性・吸湿速乾性・耐久性という冬の山歩きに必要な要素をすべて兼ね備えた万能な生地で、かつ比較的風を防ぐので、冬の冷たい風の中を歩くようなシーン(例えば高山で吹きさらしの開けた場所)で重宝します。八ヶ岳の麓で暮らす我々は、冬は八ヶ岳から吹き下ろす冷たい強風との戦いを強いられているのですが、そのような街の中で風を凌ぐのにもちょうどいいあったかさとデザインも気に入っています。」
と、どれもエイトドアFWの推し製品、気になりますね!
そして次なる目的地の「とある」ガレージブランドの元へとお話は続きますので引き続きよろしくお願いします!
山道具と喫茶 Eightdoor
・長野県茅野市ちの3582-3
・営業時間平日11時~18時・休日8時半~18時
・定休日不定休
・公式サイトhttps://eightdoor-chino.com/
・公式インスタグラムhttps://www.instagram.com/eightdoor_chino/
この茅野地域がエイトドアをキッカケにもっと盛り上がってくれたらいいなと思いつつ茅野の地を後にします。
yans