第二回ALPS OUTDOOR SUMMITレポート!後編
ではALPS OUTDOOR SUMMIT後篇参ります。
前編はコチラ
ノダテマグこと関美工堂さんです。アウトドアの世界に日常にもっと気軽に漆器を使おう! を持ち込んだ第一人者と言っても過言ではないと思います。
今回新たに竹カトラリーシリーズも登場したみたいです。
節を生かしたことで一つ一つが一点物とも言えるので手に馴染むお気に入りの一品が見つかるかもしれません。
本物の銀で蒔絵をしたスペシャルな一品もありました、金ver.もあり。
いわゆる通常の漆器だと特別な時、どちらかというとあまり日常で出番がないかもしれませんがこのようにバックパックにぶら下げていつでも山へ街へ連れ出していけるのがノダテさんの良さなんじゃないかと思います。
そして右に写るこちらはどちらかというとキャンプ向きのテーブル、chabu。
接手部分に一切金属は使わず鹿皮の紐だけで繋いであります。そして足部分も差し込んで木の部品で固定するだけ、約三ミリの薄手の板足ですが木のしなりの特性を使っていて薄手でも丈夫です。
収納も天板の間に挟んでパタン! なのでその大きさの割にコンパクト。サイズも3サイズ展開しているので気になったアナタにピッタリのサイズはあるかも。
お次はゴッサマーギアを初め各種ブランド展開をしているAiFAさんです。
そのゴッサマーギアのテントThe Two、ゴッサマーだし初めはその四隅が浮いて展示されていたのでそういう特殊な機構が!? と思いきや単純に現場の展示の都合だったのは代表にお聞きして解りました(苦笑
二人用で本体は667g、総重量でも800g未満と中々軽量です(ただしトレッキングポールでも代用出来る専用ポールは別売りで含まず)
にこれも現場で知りましたがゴッサマーギアにもウェア類が、こちらはどうやら現状日本のみの展開の様です。
こちらはノルウェーのBRYNJE。昨今各社が展開してこなれてきた感もあるメッシュアンダーですが代表曰くそのパイオニアがここだそうです。
素材はポリプロピレン製からメリノ混紡と各種モデルがあるようです。筆者も暑い日の日常から山へと0.5レイヤー系はよく使いますので気になりますね。
最近アウトドアショップ等で見かけるようになってきたマウンテンローバー。筆者は今まで小物類しか見たことはありませんでしたが、街/山向けのバックパックも各種あるようです。
アメリカのDAHLGREN。足元をより快適という事でその靴下の設計には特許を七つも取得しているそうです、素材は主にアルパカ/メリノウールの独自配合との事で行動中に足を涼しくドライを保つ! が特徴のようです。
Chicken Tramper Ultralight GearことCTUG、Xパック生地の小物類が展示されてました。
allmansright、AiFAさんはUL思考のギア取り扱いが豊富です。こちらはDCFを使った小物がメインのようです。
物販コーナーも充実、特価販売もありと見所の多いブースでした。
お次はウクライナ発(!)のLELEKA HAMMOCKを扱っているSECTION-11さんです。
ウクライナというワードを聞いただけで向こうのお話を少し聞きましたがもう日常でミサイルが飛んでくる日々には慣れてしまった等物凄い事をお聞きしました、早く本当の日常を取り戻してもらいたいものです。ハンモック製品に戻りますと20デニールのリップストップナイロンを基本としつつも多少性質違い、そして本体のみとストラップ込モデルが各種あるようです。
展示品を触りましたが薄いのにとても強靭で破れそうな雰囲気は皆無でした。
参考設置例、別売りでハンモックにピッタリなタープもあります。
ハンモック製作時の余剰生地で作られるサタッフサックセット。同ハンモック素材のナイロン20Dリップストップモノライトメッシュ製なのでかなり強靭かつ基本保水しないようなのでこれは中々良いかも。余剰生地という事でカラーアソートはランダムです、今時の環境に配慮した仕様ですね。
UL系のギアを精力的にリリースしているYAMATOMO.FUNさんです。
筆者は基本的には山道具にはカッコイイ! を求める方なのですが。
こちらのブランドは代表が女性だからか自然とカワイイギアが揃っているなあと毎回思うのです。そう前回のアルプスサミットにも出店されてましたし、他アウトドアイベントにも出向く等よく活動している所を目にするのです、それって素敵。
中でも一番気になったのこコレ! まだ展示のみで今後発売予定のU.L. FUN Packing! こちらは何種類かサイズ展開しているうちのSサイズ、可愛くないですか!?
角が丸くなってる、そういうタイプのサイコロにも似た可愛さがあるのですよこれ欲しい!
あと細かなポイントですが、パッケージ状態だと平なのでピンとこなかったりするのがちゃんと物が入った状態でディスプレイされているのがポイントで使用イメージが掴みやすくて良かったです。
ふぉ! のインパクト!Fall worksさんです。筆者は山はもちろんですがキャンプもしますので気になります。
また現場では中々タイミングが合わなくて実際にお話は出来なかったのですが木と金属を絡めたキャンプ道具を作っているブランド。軽く、コンパクト、使いやすいが基本テーマだそうです。
アルプスサミットで先行発売だったFolding Comochi Sunoco! なるほどこの手があったかと。ちょっとしたものが置けるテーブルがスノコ。それは便利でコンパクト!すごく良い着眼点です。
あの看板の「ふぉ」ステッカーも販売してましたよ。
その「ふぉ」、個人的に気になったので後日お聞きしましたが、実は「ふぉ」には想いは込めてなくて。 Fall worksの最初の文字でアイコンにしたらかわいいと想いインスタに使ったのがキッカケなだけです。との事。
なるほどキッカケは実にシンプル。でもそういうものが人の心を動かす瞬間ってあるもので。その証拠にあの看板は好評なようで前を通る方の口が自然と「ふぉ」と動いているのを良く見かけますとも仰っていました。
またまた現場では~ なのですがの「自然と旅する収納ケース」をテーマとしている3355さん。ポーチ&ケースが主力のアイテムです。
シンプル素敵ですね、何か普遍的な良さを感じました。主な素材には日本製の純綿帆布(富士金梅)とナチュラルカラーのリサイクル素材を使用しているそうで。
シンプルだけどお洒落で使いやすそうとこれまた三拍子揃ってますね、まだまだ自分の知らない素敵なブランドが多くていい意味で困ります。
この辺で午後のトークセッションが始まったのでまた聴きに行きます。
アルプスサミットもう一つのテーマ、クラフトマンシップにかかった同じ木を使ったアプローチでも似て非なる仕事をしているお二人のお話。
三泰代表/松本渓声塗の古畑さん。主にギターの塗装・製造を行う会社という事でお話を聞くまでは正直アウトドアとの接点は? と思ったのですが、そういえばギターは基本木製、そして話をアウトドアフェス等まで広域に広げればアウトドアな環境でも間接的にお世話になっているんだなと。そこに古畑さんは4代目ですが初代が培ってきた漆(現在は塗装がメイン)と木がクラフトマンシップのテーマと重なってこの場に立っているんだなと感じました。
「木と色の可能性に挑戦する」を命題にしているようで
サンプルを拝見しましたが木目の各層目に塗装を施すなと細かな技術が使われていて凄いです。
続きまして後篇最初に登場して頂きましたNODATEさんです。
代表の関さんです、なんと前職がJAXAとそちらも個人的興味が湧きます。
はじめに従来の漆のイメージのお話からはいりまして。
改めて「漆」というものの可能性を教えて頂きました、酸にもアルカリにも強くて抗菌・殺菌効果もあると不思議と今の時代にまたマッチしているのですよ、そして驚きの耐用年数と今一度しっかり漆と向き合う時代が来たような気がしました。
各々単独トークの後はお互いのトークの感想を絡めましてセッションです、両雄がお互いの仕事をリスペクトしあう姿は拝見していて清々しいです。とても勉強になりました。
丁度いいのでセッションも終わりまして一段落している関さんとブース巡りしてみます。歩いている途中でOutdoor Gear Maniacs代表のスティーブさんとも合流、業界の皆様は横のつながりが広いです。
その流れで改めましてシックスムーン等でお馴染みギアマニアには説明不要なOutdoor Gear Maniacsさんです。
こちら只今人気のカーボンポールの・・・ タグ! ここのタグ刺繍が凄いと関さん。流石目線が違います、たしかに綺麗。
その現在マニアックスさんがプロデュースしている新ブランド「アウトドアセレクション」。独自にアウトドアで活躍する面白いものを見つける、創造する、改善するといった事をしているそうです。ノダテさんとのコラボ商品もありますね。ちなみにですがマニアックスとして今一番人気なのはアウトドア向けの傘だそうです、売れ売れでもう現場に残っていないという事で現物は拝見してませんがこれもまたレインウェア一強だった頃から時代が動いているのかもしれません。
どちらかというと筆者もエリア次第で傘派だったりします。
関さんと別れましてまた単独、前編でお名前だけ登場した穂高のアウトドアショップ・トレックフォーゲルさんからここは面白いから是非見に行ってと言われたので来ましたが。
一見すると、いや一見しただけでは??? な製品展開のPEBLWEARさん。
一目見ただけでは普通のランタンぽく見えますが。
専用アプリで例えばその日に撮影した夕日の画像をランタンに送りますと
その色やゆらぎを再現してくれるというもの、使った画像で変幻自在です。ハイテクすぎていい意味でワケが解りません(笑) ボディ側面は3Dプリンター製のものを特殊加工で石の様に見せていると。これぞまさにアルプスサミットのクラフトマンシップを体現している一つだと思います。
こちらはポケットに入れたままでもオーディオコントロールが出来る優れモノ、いちいちスマートフォンを出して操作しなくてもこれを触ればいいと。慣れればノールックで操作可能、ワイヤレスですぐ使える、専用アプリでアレンジ出来ると唸るポイントしかないですね、恐れ入りました。
トリはクレッタルムーセンです。
クレッタルといえばやっぱりバックパックでしょう、とにかくクオリティが高い! 作り込みに妥協を感じません、かわりにいわゆるULパックと比較しますと多少重いモデルが多いのも事実。ですがそこは担いだ時のフィット感や荷重分散により長時間歩いても疲れにくい所を目指した結果、やっぱりクレッタルのパックはいいよねとなる方がそれなりにいるとか。どちらがいいのかは目指す方向性、使うユーザー次第ですね。
サコッシュ類もクレッタル独自の輝きがあると思います、個性的ではあるが奇をてらいすぎてもいない。
こちら本体スプートニクさんとしてお取り扱い中のNorth Drinkware。
グラスの中に山が居ます。なんとしっかりと本物の各山から3Dデータを起こして型をとったガラス製。
そしてなんと付属のコースターもその山域の等高線が刻まれていると抜かりなし。だがしかし中々な高額商品なのでどちらかと言いますと贈答品としての評判が上々なのだとか。
といった所でタイムアップ! です。もはやお話を聞こうにも誰も居ません(笑)
前篇でも言ったようになるべくなら全部周りたい! のですがここが限界点でした、ここもいたしあそこもいたよ! というのは撮れるだけ撮った中のスナップでお楽しみください。
アルプスアウトドアサミットプレスデーの模様、いかがでしたでしょうか。
こちらとしては精一杯駆け抜けたつもりですがまだまだですね、それでも取材出来た出店者様達の熱い想いが読んで頂いている皆様に届けばいいなと思っています。そして早くも第三回目の開催が10月3~5日で決定もう2025年に向かって走り出しているようです。公式サイトも「皆様に感謝。」で締めくくられてました。
アルプスアウトドアサミット公式サイト
公式インスタグラム
https://www.instagram.com/alpsoutdoorsummit/
公式X
yans
ギア好きが高じてとうとうギアジンで文章を書くことになった人。ギアマニアを拗らせて改造・自作大好き、アウトドアイベントも大好き。ブランド探訪、ショップレビューに重きをおいていきたいと思います。