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パタゴニアの2025秋冬新作アイテムをチェック! 滑り手の胸が躍る「パウスレイヤー・フリーライド・キット」をはじめ、今年も期待度MAXの新作から人気アイテムのアップデートまでてんこ盛り!

夏本番で猛暑続きの毎日ですが、ブランドはすでに冬の準備を始めており、今回はPatagonia(パタゴニア)の2025年秋冬の展示会を取材してきました!

2025年の秋冬もてんこ盛りの内容でした。パタゴニアの定番中の定番である「R1」シリーズ。今年は「R1エア」に新たなラインナップが加わり、軽量なアクティブインサレーション「ナノエア」シリーズからはまさにこんなの欲しかったと声を漏らしたくなるような新作。スノーカテゴリーはバックカントリーシーンにおいて登る・変える・滑るを一手に担う「パウスレイヤー・フリーライド・キット」の提案に合わせた新製品の登場。オールマウンテンやリゾートでのウィンターアクティビティに適したパウダー・タウンシリーズのリニューアルにトレイルランニング、フライフィッシングカテゴリーからもアクティビティの枠を飛び出すような汎用性の高いアイテムが盛りだくさんで、確保されていた時間内では見切れないほどのボリューム満点の展示会でした。早速展示会の様子をお伝えしていきたいと思います。

目次

パタゴニアを代表するミッドレイヤーの定番テクニカルフリース「R1」シリーズから「R1エア」にラインナップの追加

2024年に登場した「R1 サーマル」シリーズ、2025年の春夏にリニューアルされた「R1」。ひょっとしたら2025年の秋冬もR1シリーズに動きがあるのかと密かに期待していたら大当たり。「R1 エア」シリーズにラインナップの追加です。

現在ではR1シリーズは大きく4種類ありますが、その中でも抜群の通気性を誇る「R1 エア」シリーズ。デザイン性の高さからアウトドアシーンと日常をシームレスに着用することができ、機能性とデザイン性からR1シリーズの傑作といえるR1 エア。

2025年の秋冬にラインナップに加わるのはフルジップタイプのR1 エア・ジャケット。思わず「なんでなかったの?」と感じてしまうアイテム。これまではフルジップ・フーディとクルーネックの2種類だったところにフルジップタイプのジャケットが加わりラインナップは3つに。R1 エア・ジャケットはフルジップであることでレイヤリングの際の脱ぎ着が容易であることと、両サイドにハンドウォーマーポケットが配置され日常でも着用しやすくなっています。

着心地は折り紙付きで、しなやかで伸縮性のある生地に適度なゆとりのあるカッティング。R1エアの特徴でもあるギザギザのユニークなデザインは空気の流れを促進し、通気性にも優れています。首回りをしっかりと覆ってくれる襟は保温性を高め、フードレスであることでレイヤリングの際のフードの渋滞も回避することができ、厳冬期の雪山やバックカントリーシーンでのレイヤリングの構築に重宝してくれそうです。落ち着いた深緑のカラーリングも魅力的でした。

今までなんでなかったの?ウィメンズ・R1 エア・クルーが改良!着やすいシェイプでヘビロテ間違いなし

フルジップのR1 エア・ジャケットに続き、ウィメンズのR1 エア・クルーもリニューアル。これまでも展開のあったものの、今回のアップデートによりシェイプのフィットが改良されたのと、ポケットの位置がメンズと同じになりました。

ウィメンズの特徴的なくびれたシェイプラインが見直され、すっきりとしたウィメンズ・R1 エア・クルーは体のラインにゆとりがあり着用しやすいデザインに。メンズと同様のラインナップとなり、選択の幅が広がりました。

濡れても保温性が低下しない化繊インサレーション「ナノ・パフ」シリーズがリニューアル

化繊インサレーションを語る上で外せないド定番「ナノ・パフシリーズ」

R1シリーズもしかり、これまでいつくもの名作を生み出しているパタゴニア。化繊インサレーションというジャンルにおいても先駆けとして製品を開発し世に広めたのもパタゴニアではないでしょうか。濡れても保温性が低下せず、着用し続けることが可能で、軽量で携帯性に優れる魔法のようなウェアにしてパタゴニアの代表作「ナノ・パフ」シリーズがリニューアルです。

大幅なアップデートではないものの、肩のフィット感と肘の関節部分が改良され、可動性が高められ、フードはフィット感を向上。肌触りがソフトな新しいライナー生地を採用したことにより着心地が良くなっています。

保温性を重視したいなら「ハイロフト・ナノ・パフ・フーディ」防風性に耐水性まで備えた心強い一着

ナノ・パフシリーズよりもさらに丈夫で温かく、防風性と耐水性まで備えた新製品のハイロフト・ナノ・パフ・フーディはより厳しい環境において保温性を重視したウェアを探しているひとにぴったりな一着。軽さで言えばDAS・ライト・フーディの方が軽量ですが、実際に着てみるとボリュームに対して重さは感じず、レイヤリングした際にシェルの上に着用できるややゆとりのあるフィット感。

厳冬期の山岳地帯、ハイロフト・ナノ・パフ・フーディがあれば極度の低温環境であってもシェルジャケットの上から着用すれば即座に暖かさを手に入れることができそうです。

バックカントリーシーンにおいて「登る・変える・滑る」全てを完結させるパウスレイヤー・フリーライドキットの提案!

厳しい環境の中で活動をするバックカントリー。ゲレンデを飛び出し、大自然の中での滑走は一度味わったら忘れられない体験となり、多くのスキーヤー、スノーボーダーを魅了しています。アクティブに行動するハイクアップ。休憩中や滑走の準備など停滞時における変化や移行、そして滑走。この全ての行動を快適に行うためにレイヤリングからパッキングまでの構成を完結できるパッケージの提案がパウスレイヤー・フリーライドキットです。ではパウスレイヤー・フリーライド・キットとはアイテムで構築されるのかを見ていきましょう。

3レイヤーGORE-TEX PROが採用された最強シェル「パウスレイヤー・ジャケット & パンツ」がより使いやすくリニューアル

バックカントリーへ飛び出すにはどんな天候でも対応できるハードシェルジャケットがが欠かせません。理想のラインを求めて大自然へと踏み出す野心的な人にとってリニューアルしたパウスレイヤー・ジャケットは注目。24FWシーズンはパウスレイヤー・ジャケットはお休みしていたため、1年の期間を設けパワーアップし復活です。

80デニールのリサイクルナイロンが使用された3レイヤーのGORE-TEX PROが採用され、全天候型ウェアの最上位に位置するパウスレイヤー・ジャケット。既存の製品と比較し生地パッケージ重量が30%軽量化の軽量化を実現し、よりしなやかになったことで動きやすさの向上に加え、スキーシールを入れることができるほどの大型のベローズチェストポケットを両チェストに備えるなど機能面も充実。

パウスレイヤー・フリーライド・キットの下半身を支えるのがパウスレイヤー・ジャケットと同素材が使われたパウスレイヤー・パンツ。外もも側に大型のベンチレーションを備え、行動中の熱を放出、立体的に設計されたウエスト周りはパンツの内側から調節ができ、ベルトを使用せずともフィットさせることが可能でウエスト周りもすっきりとし、バックパックのヒップベルトを装着した際も気になりません。雪の侵入を防ぐプロテクト力の高さからビブパンツが主流となっていましたが、やはりパンツタイプは脱ぎ着しやすくトイレの際のストレスもなく使いやすいですね。

過酷なバックカントリーシーンを想定しデザイン、設計されたパウスレイヤー・ジャケット&パンツを身に纏えばどんな天候にも立ち向かえそうです。

「ナノエアシリーズ」から新作登場!「ナノエア・ウルトラライト・フリーライド・ジャケット」

既存の60gフルレンジ・インサレーションのナノエア、40gのフルレンジ・インサレーションのナノエア・ハイブリッドに加え2025年の春夏にラインナップに加わったナノエア・ウルトラライトシリーズは20gフルレンジ・インサレーション。

2025年の秋冬もさらにラインナップが加わります。ナノエア・ウルトラライト・フリーライド・ジャケットはフードと肩には耐候性のあるリップストップ素材を使用し、ボディにはリサイクルポリエステルの通気性のあるシャドーストレッチリップストップと20グラムのフルレンジ・インサレーションを組み合わせ、プロテクションと通気性のバランスを両立した一枚。

多少の雪であればシェルジェケットを着用するまでもなく行動を継続できるプロテクションに、厳冬期の厳しい環境でヒートアップする体から熱を抜きつつ保温性も確保する。まさに行動中に着るアクティブインサレーションの傑作と言えそうです。

ナノエア・ウルトラライト・フリーライド・ジャケットの登場により、保温性を重視するならナノエア・ハイブリッド、保温性と通気性のバランスを優先させるならナノエア・ウルトラライト。保温性とプロテクション力を優先させるならナノエア・ウルトラライト・フリーライド・ジャケットと何を重視するかによって選択肢が広がったと言えるでしょう。

下半身も保温して快適に!「DAS ライト・ショーツ」&「DAS ライト・スカート」

長い登りを終え、滑走するための準備に移行する間は体温の低下を防ぐため防寒ウェアが欠かせません。上半身はしっかりと防寒対策をしますが、下半身はどうでしょうか。滑走は全身を使いますがやはりメインになるのは下半身。ドロップインの際に下半身が冷え切っていては本来のパフォーマンスは発揮できません。

DAS ライト・ショーツ&DAS ライト・スカートはどちらもフルレングスのジッパー付きで着脱が容易なため、ストレスなく素早く下半身の保温を行えます。シェルの上から着用することが想定されているため、生地には耐水性コーティング加工が施され、悪天候時におけるプロテクションもバッチリ。パンツタイプのショーツは177g、スカートは128gと軽量なため装備に忍ばせやすく重宝してくれそうです。

使い手を選ばない。必要な装備を快適に持ち運ぶことができる「パウスレイヤー・パック」

スノードリフターの後継品として登場するのがパウスレイヤー・パック。容量は30Lほどで、広いスノーツールコンパートメントにはスコップやプロープなどアバランチギアを収納することができ、トップはゴーグルが複数に行動食、無線まで収納できそうなほどの容量をもつ型ポケットを配置。

大きめのスノースコップも余裕を持って収納可能

メインコンパートメントへのアクセスは背面側から

そしてメインコンパートメントには背面側からアクセスできることでバックパックを下すことなく立った状態でも中身を取り出すことができます。スキーにスプリットボード、ソリッドボード、スノーシューまでジャンルを選ばずに装着可能な機能を備えたパウスレイヤー・パックは使い手を選ばないオールラウンドバックパックです。

その他の注目アイテム

下半身も「R1」武装。一度履いたらもう脱げない「R1パンツ」!ウィメンズもラインナップに追加

「軽い」「蒸れない」「かさばらない」レギュレーターとして定評のあるR1シリーズ。実はパンツもあったのをご存知でしょうか。それもそのはず、かつてアルパインカテゴリーに属していたR1 パンツは現在フィッシングカテゴリーに属するアイテムなため認知度はやや低めですが、R1を冠するため機能は間違いありません。

そのR1 パンツがシェイプをすっきりとさせてリニューアル。裾に向かってややテーパードのかかったシェイプゴワつくことなく上にシェルを着用することが可能。

左がウィメンズモデル、右がメンズモデル

家を出てからゲレンデクルーズ、そして帰ってくるまで履きっぱなしでOK。抜群の伸縮性と保温力、そして通気性を備えたR1 パンツは一度履いたら手放せなくなりそうです。そして今回はリニューアルしただけでなく、ウィメンズもラインナップに加わったことで女性もR1 パンツを選択することが可能になりました。

「軽さ」だけが全てじゃない。使いやすさにこだわったサコッシュ「テラヴィア・サコッシュ」

サングラス、日焼け止め、スマートフォンに地図など行動中に頻繁に使用するものや貴重品を収納するのに便利なサコッシュ。新登場するテラヴィア・サコッシュは軽量な設計ながら使いやすい機能が詰め込まれた製品でした。市場では軽量化を図るためショルダーストラップにパットなどがなく、紐だけのシンプルなサコッシュもありますが、実は紐が食い込んで肩が痛くなってしまう悩みも。テラヴィア・サコッシュはショルダーパッドが付いており、肩に食い込むようなことはなく、長時間の間、肩にかけていても快適そうです。外側にストレッチメッシュのポケットが2つ配置されるなど細かな装備を収納するのに活躍してくれるでしょう。

新たなヒット製品を発見!?普段のランニングからトレイル、釣りまでカバーできるウィンドシェルジャケット「エアシェッド・プロ・プルオーバー」

Outdoor Gearzineではこれまで何度もパタゴニアの製品を使用し、レビューをてきました。ブランドを代表するような名作はもちろん、マイナーなアイテムまで網羅的に把握しているつもりでしたが、まだまだ甘かったようです。

トレイルランニングカテゴリーから面白そうな製品を見つけてしまいました。エアシェッド・プロ・プルオーバーは胴部から肩にかけては防風性のあるリップストップが使用され、フードや袖口には伸縮性の高いストレッチニットが採用されていて、まるでフーディニ・ジャケットのプラットフォームにキャプリーンの要素を組み合わせたようなウェア。ダブルジッパーのプルオーバーで下から解放すれば大口のベンチレーションにもなり、ランニングだけでなく雪山でのハイクアップや登山、釣りなど何にでも流用できそうな手応え。

そしてとにかく軽い。メンズは105gで持ってみると全く重さを感じませんでした。パッカブル仕様なため携帯もしやすく、どんなバックパックにも忍ばせておけそうです。新製品ではなくすでに販売されているアイテムですが、まだ眠るヒットアイテムになりそうで注目です。

プロビジョンズから今年は木桶仕込みのオーガニック味噌が登場が登場

最後に、パタゴニアが手がける食のコレクション「パタゴニア プロビジョンズ」から今年は「みそ」を紹介。

リジェネラティブ・オーガニック認証取得をめざす千葉県産の有機大豆と兵庫県産の有機米を使用し、非加熱で約10か月、天然醸造で長期熟成した味噌。カビなどの管理に手間がかかることからステンレスタンクが主流となっている現在。ですが、パタゴニアの手がけるオーガニック味噌は、室町時代から続く伝統を受け継ぎ木桶醸造を継承し作られているものが2025年10月に登場予定です。木材の表面には目に見えない無数の穴が空いており、微生物の住処となっていますが、そこに麹菌、酵母、乳酸菌などが共生することでゆっくりと熟成させることで味わいのある味噌に仕上がるそう。白米から作られた味噌と玄米から作られた味噌があり、それぞれ試食させてもらいましたが、白米はまろやかでクセがなく、玄米はコクが強くどちらかといえば辛口でパンチが効いており、どちらもはっきりと個性を感じることができました。

いつもと同じ料理を作るとしてもベースになる味噌を変えることで普段とは少し違った味を楽しめそうです。

まとめ:2025年の秋冬もパタゴニア製品から目が離せない!

テクニカルウエアを中心に2025年秋冬の新作、リニューアルアイテムを紹介しました。

魅力的な製品が盛りだくさんの2025年の秋冬でした各アイテムのディテールまでしっかりと紹介したいところですが、各アイテムのディテールまで紹介してしまうととんでもないボリュームになってしまうため、詳細レビューはしばらくお待ちください。

春夏の展示会の際にも強く思ったことですが、テクノロジーや技術の発展、デザイン性の向上や進化と共に機能も多様化し、カテゴリーは分類されていても、その枠を飛び越えてさまざまなシーンで使える製品が多くなっていると感じました。OutdoorGearzineではパタゴニアが2025年秋冬に発売する新製品についてフィールドテストし、カテゴリーの枠を越えたレビューていきたいと思っていますので今後の情報もお見逃しなく!