厳しい冬のアウトドアには不可欠!ハードシェルジャケットの選び方

ハードシェルジャケットが冬のアウトドアに欠かせない理由

ハードシェルとは「シェル」という名が示す通り、アウターとして最も外側に羽織るタイプのウェアですが、その最も基本的な特徴を一言でいうと、「雪山や氷壁を対象にした登山・山岳スキーを念頭に置いて作られているアウター」ということです。今回は冬のアウトドア・アクティビティに最適なハードシェル選びについて、どんなポイントに気をつければよいのかをまとめてみます。そして後半では編集部のおすすめハードシェル※をご紹介したいと思いますので、すぐにおすすめが知りたい方は以下の目次から直接ジャンプしちゃってください。

目次

はじめに:ハードシェルの役割

まずハードシェルが冬のアウトドア・アクティビティには欠かせない理由を、他のシェルレイヤーと比較してみることで確認してみましょう。

シェルレイヤーの特徴比較まとめ

種類 ハードシェル レインウェア ソフトシェル
防水性 △(~◯)
透湿性(通気性) ◯(~◎) ◯(~◎)
防風性
耐久性
ストレッチ性 △(~◯)
重量
生地の質感 ザラザラ ツルツル しっとり滑らか
袖口 グローブを着用を前提としてかなり調整可能 多少は調整可能 多少は調整可能
フード ヘルメット着用可が多い ヘルメット着用不可が一般的 フード無しからヘルメット着用可まで多種多様
ベンチレーション 大きく開くものが多い 無いモデルが基本 有っても開口部が相対的に小さい
ジッパー フラップ式、止水ジッパーが基本 フラップ式、止水ジッパーが基本 防水性のジッパーではないモデルも
鼻まで覆う大きな襟
呼吸してもゴーグルが曇らないような工夫があるものも
あごが隠れる程度 あごが隠れる程度
スノースカート あるものが多い × 付属しているものはまれ

結論:厳しい冬山で少しでも安全・快適に過ごしたければハードシェルをもつべし

上の表から分るとおり、雪山にハードシェルが欠かせない理由を一言で言うと、最も過酷な積雪期の冬山で最高のパフォーマンスを発揮するために最新の技術が投入され、雨だけでなく風雪を含めたあらゆる天候に適応できるような防水・防風・耐久・通気・透湿性を備えているからです。その他、雪面滑落時の摩擦抵抗を高めたり撥水性能を高めるために、生地は他と比べるとザラッとした質感になります。また袖・脇・襟・裾等に雪の中で快適に使用するためのさまざまな細かい機能や工夫が凝らされています。とはいえ、場所と季節と目的によってはアウターとして最低限、防水・防風性能を備えている(わりと生地のしっかりした)レインウェアでも十分だったりもしますのでそこは自己責任で。またたとえばパタゴニアの KnifeRidge Jacket のような透湿性と防水性を両立させた伸縮素材のシェルであれば、十分にハードシェル的な使い方もできそうです。

ちなみに、ハードシェルまでは必要ないけど、比較的丈夫なレインウェアでいきたいという方にはこちらの記事もおすすめです。

ハードシェルジャケットの選び方

素材で選ぶ:やはりゴアテックス(プロシェル)が鉄板

最近では防水透湿素材はゴアテックス以外にもたくさん出てきました。有名どころの特徴をかいつまんで紹介すると、同じ ePTFE というフッ素樹脂ベースでありながら透湿性能でゴアを凌ぐ eVent 、マウンテンハードウェア独自の防水透湿技術 ドライQエリート、最近話題の、しなやかな着心地と防水・通気透湿性能を両立した POLARTEC NeoShell など。今までちょっと手が出難い価格帯のゴアテックス以外に、同性能(を謳っている)の選択肢は確かに増えましたが、でも何だかんだ言ってゴアテックスの最高性能ラインである GORE-TEX PRO は性能・丈夫さからくる安心感がぜんぜん違います(高い買い物だけにこの安心感は超重要)。着心地や透湿性などの他の部分をフィーチャーしたいという願望が特になければ、プロシェルはすげぇす、やっぱり。もちろん、プロシェルじゃない方のゴアテックスも、ピッケルを必要としないような冬の低山登山やスノーシューハイキングなど、状況次第では全然ありだと思います。

着心地・重量・形で選ぶ:実際に着てみた感じが重要

ぼくがプロシェルで唯一気に入っていないのが堅牢さ故のゴワゴワした着心地。それが理由でハードシェルに動きやすさを付加したアイテムや NeoShell のウェアという選択肢も十分あり得ると思います。ところが同じプロシェルでも生地に使われている糸の太さで質感が違ってくるため、そのゴワゴワ感が少ないモデルが重量も軽いし、そこまでハードなシチュエーションでは使用しないし、かなりぼくにとってはちょうどいいラインだということが分りました。お店の人の話によると、プロシェルで使用できる糸は最も細くて40デニール(デニールは太さの単位)らしいので、40デニールのプロシェルで作られたウェアがゴアテックス・プロシェルのなかで最もしなやかな着心地になります。一般的に40デニールのプロシェルよりも80デニールのプロシェルの方が厚く重たい反面、耐久性が高くできているといえますが、ここで注意したいのが、細い糸であれば弱いのかというとそうでもないらしく、細くても密に編めば強度は上がるし、重量も上がるし、ということらしいです。その辺の密度までなってしまうと、そこまで公表しているメーカーは少ないので、これ以上は実際に使用してみるしかないのでしょうか。

ハードシェルのフォルムですが、大きく「アルパインクライミング」志向と「山スキー(バックカントリースキー)」志向で微妙な違いがあります。

  • アルパインクライミング志向・・・上半身の動きやすさ重視で細身のフォルムで、ハーネスなどの登攀具を付けても不自由ないポケットのレイアウト。
  • 山スキー志向・・・スキーウェアほどではないにしてもややゆったりめ(中により厚手の防寒着を着込めるように)で、パウダースノーで滑降しても雪が入りにくい工夫。

ぼくは登攀系の冬山やアイスクライミングはやらないし山スキーをやるので、どっちかというと山スキー志向の方を選びたい。もちろんそんなにはっきりと区別されていないことも多いですし、細身のシルエットもかっこいいのでここはどちらかでなければ絶対だめというほどではないです。

機能で選ぶ:細かい工夫の違いをチェック

  • ジッパー・・・完全防水がいいが、なおかつ片手で開け閉めできるような軽いものの方が好き。その点、止水ジッパーは開け閉めが重いモデルもちらほら見かけるので要注意。
  • ポケット・・・数は多い方がいいが、レイアウト、大きさも重要。また胸や腕の高さにあるポケットや内ポケットなど細かい気配りがあるかどうかを見ます。
  • フード・・・ヘルメットの上から被れるように大きめのつくりになっていますが、この大きさもメーカーによっては千差万別。個人的にはあまりに大きすぎるのは好きじゃないです。
  • スノースカート・・・バックカントリーなどスキーで使うならある方が望ましいけど、なくてもそこまで酷いことになったことはありません。
  • ベンチレーション・・・開閉部は大きいほど調節の幅が広がり便利。
  • あご(襟)・・・口と襟の空間の作り方、曇らない工夫などがあるとなお良し!

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