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ヨセミテの魅力のすべてが詰まった随一の絶景トレイル「アッパー ヨセミテ フォールズ トレイル」【歩かずに死ねるか!アメリカ国立公園への旅(41)】

Yosemiteの有名なスポット、アイコニックな景観の一つと言えば……ヨセミテ滝!!

見事なあの滝を観にわざわざ人々は国内はもちろん、国外からもやってきます。特に雪解けの時期の滝の迫力は、さすがアメリカ、すべての規模がでかい!とい
う感じで圧巻です。

滝あり、岩山あり、森やメドウの緑の草原など全てが揃っている大自然の楽園がカリフォルニアにあるヨセミテ国立公園です。

バックパッキングやキャンプなどを楽しむハイカーにももってこいの場所で、ハイキング(登山)トレイルに関しては公園内はもちろんその周辺のシエラネバダの山脈を含め一生かかっても時間が足りなくて行ききれないというくらいの数があり、そこもまた魅力です。まさにアウトドア好きにはたまらない場所です。

北アメリカで一番の落差(739m)を誇るヨセミテ滝はアッパーフォール(436m) 、ローワーフォール(97m) 、そしてその間のカスケード(206m) の3段からなり、それらをまとめてヨセミテフォールズと呼んでいます。

あまり知られていないのですが、滝の水が大迫力で見られるのはヨセミテの春先である4月から6月です。真夏の8月、9月になると山脈に積もっていた雪が溶けきって流れてくる水が減り、滝に流れる水がなくなる事もあります。

一気に雪が溶け出し水量が多く流れてくる4月から6月の春先が一番の迫力があるシーズンです。その年の冬の間に降った雪の量によってもだいぶ左右され、雪が多い年はその分、滝の水の量も長い間流れ続ける事になり、2022年から2023年の冬の時期は大雪だったので、2023年のヨセミテ滝は8月でも水が流れていました。

そんな有名スポットヨセミテフォールズのてっぺんの部分(下から観た時)までいけるハイキングルートをこちらでまだご紹介していなかったので今回はアッパーヨセミテフォールズトレイルをご紹介。とても人気のあるハイキンングルートです。

Upper Yosemite Falls Trail のトレイル情報

アクセス(車でトレイルヘッドまで)

トレイルヘッド住所:ヨセミテ・フォールズ・トレイルヘッド もしくは Yosemite Falls Trail, Yosemite Valley, CA 95389 アメリカ合衆国と Googleマップで入れてもらうと出てきます。(ヨセミテバレーロッジの近く。道を渡った反対側にあるキャンプ4の駐車場がトレイルヘッドから一番近い駐車場です。)

※電波状況が悪いので事前に地図をダウンロードしておくことをお勧めします。

持ち物

ハイキングに携行すると便利な持ち物 関してはこれまで同様、一般的なアメリカのハイキングと同じような装備を準備して いきましょう。

トレイルデータ

注意:特定の日時について入園に予約が必要になることがあります。入園に際しては、現地の最新情報をチェックしてから行くようにしましょう。

詳細はこちらから→ https://www.nps.gov/yose/planyourvisit/reservations.htm

ハイキング開始(上の地図1)駐車場午前10:30頃到着。

ヨセミテフォールズのトレイルヘッドはキャンプ4というキャンプサイトから始まります。

駐車場には空きがありました。多くのクライマー達もこの駐車場を利用しているのでアメリカらしく、世界一大きな一枚岩と呼ばれるエルキャピタンなどに登る本格クライマー達もあちらこちらで目にします。

夏休みなどは混むのでキャンプ4の駐車場がいっぱいな場合近くのヨセミテバレーロッジ周辺の駐車場でスペースを探すと良いと思います。お手洗いもヨセミテバレーロッジのロビーと同じ建物内やその周辺にあります。

駐車場からサインに沿ってトレイルヘッドまでまず移動します。

トレイルヘッド(登山口)からハイキング出発

この看板がトレイルヘッドのサインです。

まずはジグザグ道が始まります。5月ですが気温は既に暑く水分補給がこまめに必要です。気温は23度くらいありました。

最初は木々の多い場所を歩いていくので日陰はあります。

石階段なども多く足場も濡れている場所も多いトレイルなのでトレッキングシューズを必ず履登る事をお勧めします。

木々の隙間から見える景観を見ながら徐々に登ってきているのを実感します。そして美しいビューポイントも所々に増えてきます。

このトレイルの素晴らしいところは本当に絶景ポイント多数!

スタート地点から歩いて大体45分位のところがコロンビアロックという展望台があり、こちらで休憩。

ヨセミテバレーが一望できます。ここからハーフドームもしっかりと見えますよ。

少し休憩をして、先に進みます。

そしていきなり正面には滝が見えてきました。急に出てくるので驚きも大です。

これまた絶景!どんどん滝に近づくにつれ水飛沫も感じられ、まさにマイナスイオンです。音もすごい。

日陰もこのエリアでは既になく、気温の暑い日にはここの飛沫が心地良い。

さらに進むとスタートから約1時間後ローワー滝のビューポイントに(地図2)。大体スタートから2.5キロほど 右側に凄まじい大迫力の滝を観ることができます。

滝を真横から見られるこのスポットは、このトレイルを歩いてこないと見られないものなので本当に来て良かった!と感じると思います。その人のレベルに合わせてここで折り返すのもありですね。

更に進んでいきます。急坂も続きますが休憩しながらゆっくりと。

そしてこの先にはヨセミテフォールズオーバービューとヨセミテポイントの分岐が出てきます。ヨセミテオーバービューの方が近いのですが、体力のある方は是非ヨセミテポイントの方まで足を運び、両方の景観を楽しんで頂くと良いと思います。

オーバビューではバレーの絶景が見渡せます。

その更に先にあるヨセミテポイントは、ヨセミテ滝を上から覗き込むことができるスポットです。

ここまできたら是非足を伸ばしてヨセミテポイントまでいきましょう!

まずはヨセミテフォールズオーバービューへ(2029m)

オーバービュー右、ヨセミテポイント左の分岐の案内が出てきます、右方向に小さな小川が流れていますのでその小川を渡りサインに従ってヨセミテフォールズオーバービュー方面に、まず進んでいきます。

そして進んだ先にはサインが出てきます。ここがまず一つ目ゴールのビューポイントになります。絶景と共に束の間休憩タイムです。ランチをこちらでとっても良いですね。

天気も素晴らしくまさに絶景です。

アメリカらしく、断崖絶壁がすぐ前から始まろうが手すりなどはほぼ無い場がほとんどなので、自己責任で気をつけて写真撮影などを楽しんでください。笑

ヨセミテフォールズオーバービュにて休憩したら次のヨセミテポイントへ。

ここが本日のメインゴールになります。

サインに従い分岐まで戻り、今度はヨセミテポイント方面へ進みます。

石階段の登りが続き、更に進むと川の流れが聞こえてきて、橋が見えてきます(地図3)。

アッパーヨセミテ滝にかかる橋です。

下から滝をみるとこの風景は想像できませんが、実は滝の上にはこんな川があり、そこを雪解け水が流れて滝となって落ちているんですね。清涼感がありとても気持ち良い場所です。

ここから1.6キロほどでゴール。もう少し。

橋を渡り進んでいくと雪もまだ残っていましたよ。

開いた景色が出てきてラストスパートです。この先がヨセミテポイント(地図4)。

間違いなくこちらも大絶景。

しかし、ここの見どころは別にあります。

絶景だけでは終わら無いのがここの人気の理由。

上から滝を見下ろすことができるのがここのポイントです。

ポイント前方左奥の岩と岩の間になんと下に降りていく石階段トレイルが続いています。

かなり急で部分によっては人が一人通れるか通れないかの細さなので下からくる人との譲り合いで階段を降りていきます。

あって無いような細すぎる手すりを掴みながら更に降りていきます。

すぐ横は断崖絶壁と滝になるので本当に怖い。

高所恐怖症の方は、ここは無理です。笑

そしてついに滝の真上の部分に到着です。下から見た場合の滝の真上ということで滝はもっと上から本来は流れてきていますが、本日のゴールであるヨセミテポイント=滝を上から覗きこむ という場所になっています。

絶景ということよりも、あまりの凄まじい滝の迫力と音と、そこに実際に自分がいて手すりが無かったら流されるという現実の中で恐怖を感じる場所でもあります。高所は普段は気になりませんがここは恐る恐る下の滝を眺める自分がいました。完全腰が引けてました。

この感覚はアメリカならではで、このような場所、スリルのある場所がハイキングを通して感じられることができる場所が多々あるのも素晴らしいと思います。

まさにヨセミテ滝ハイキングの醍醐味では無いかと思います。帰りも来た道を遠って帰ります。10時頃出発して17時に駐車場に到着。6.5時間のハイキングコースでした。

帰りは滝の近くにレインボーなどもかかっていて写真ではあまり伝わらないですが、とても美しかったですよ。

1日ハイクでバレーからアクセスも良いので是非ハイキング(登山)好きにはお勧めしたいコースです。ここは本当に絶景!

加藤 さやか

ヨセミテ国立公園をはじめとした、カリフォルニアのハイキング・旅行プランはお任せください。父の影響もあり昔からアウトドアアクティビティーが大好きで、日本にいた頃から登山、国立公園巡りをする中で、アメリカやカナダの大自然に魅了され、その結果念願だったアメリカに辿り着きました。現在は日本人ガイドと行く完全プライベートハイキングツアーなど、お客様と一緒に作る現地オプショナルツアーを提供するANAMI TOURSを営んでいます。現地在住だから知り得る、スペシャルなオプションをご紹介させて頂きます。ご興味ある方は下記HPから。

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