ソルトレイクシティで1/21~24の4日間行われていた、全米最大のアウトドアギア見本市『Outdoor Retailer Winter Market』。前回その紹介と注目ギアの一部をご紹介しましたが、今回は引き続きその他のネットで入手できた注目アイテムやトピックについてお伝えしたいと思います。
目次
ウィンターギア(冬用登山・バックカントリー装備)
そろそろ標準装備の日も近い?ABS エアバッグの新製品が続々
ABS とは、雪崩に巻き込まれた際にザックに取り付けられたエアバッグを開放することで空気を瞬時に充填。素早く開いて浮力を得ることで、雪崩に埋没するリスクを小さくする新しい雪崩対策バックパック。実際にどのように働くのかはyoutube 上にたくさんの参考が上がっていますので、試しに以下の動画をご覧ください。
日本では入手できる製品が限られていたり、使用するにあたり火薬の使用申請が必要などなかなか浸透するにはハードルが高そうですが、北米・ヨーロッパでは続々と新製品が出ています。このカテゴリの代表的なメーカーでは Backcountry Access、Scott、ABS(ザック&外付けシステム)、Mammut、Deuter、The North Face、Black Diamond など。
The North Face は ABS システムが付いていないザックに取り付けられるタイプの ABS システムを発表しています(下写真)。この分野、どれがスタンダードになるのか、また安全性は十分なのかなど、日本にはまだまとまった情報が少ないだけに興味深いですね。とにかく雪崩については絶対安全はないものの、命と引換えならばできる対策はすべてとっていきたい、いやとるべきでしょうから、日本でも入手しやすい環境が整って欲しいものです。
その他アウトドアウェア・ギア
トランゴキューブのアイスクライミング版!? La Sportiva Trango Ice Cube GTX
Outdoor Gearzine も使用しているライトアルパインブーツ、トランゴキューブについに冬版がでるようです!とにかく軽くて、歩きやすくて、岩場などでもしっかりホールドがきく、オールマイティーな性能と、山靴らしからぬスタイリッシュなデザインがハイパーおすすめです。その冬版はトランゴキューブの特性を引き継ぎつつ、ゲイターが標準で付いて、もちろん断熱材も入ってと、完全にぼくが欲しかった冬季軽量アルパインブーツ、日本に来るのはいつになるのか待ち遠しいですね!
画像:Outdoor Industry Association
熱充電アダプターの新機軸 FlameStower Candle Charger
焚き火で充電できるキャンピングストーブ BioLite(バイオライト) が日本で発売されたのは 2年ほど前ですが、基本的には「焚き火」でしか充電できないようなのでなかなか使用機会が無かったのですが、日本未発売のこちらのメーカーの充電器では、焚き火やバーベキューの炎だけでなく、クッカーやろうそくの火でも充電できるとか!
メリノウールはベースレイヤーの標準素材に、ウール×化繊ブームがくる?
メリノウールアパレルのトップメーカーのひとつである icebreaker の幹部によると、既に全米では140を越えるブランドが存在するとか。もうこの勢いは本物、これからはウールか、化繊かという境界線はどんどん曖昧になり、双方のよさを高いバランスで実現する、新しいソリューションが生まれていく予感がしています(下写真は Begans of Norway AKELEIE)それはちょうどインサレーションにおけるダウンと化繊の対立とも似ていますし、シューズにおけるレザーと合成素材との対比にも似ていますね。