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夏山も冬山もハードに遊ぶ!PAAGOWORKS「ZENN 45 EXP」どんな過酷な環境にも耐えうる耐久性を備えたモジュール式オールシーズンバックパック

PAAGOWORKS(パーゴワークス)の「ZENNシリーズ」は、必要に応じてアクセサリーを変更することでさまざまな環境やシーンに対応し、アクティビティを選ばずに使える「モジュール設計」というユニークな構造を備えたバックパックです。そんなZENNシリーズのフラッグシップモデルとして新たにリリースされたのが、今回紹介するZENN 45 EXPです。

ZENNシリーズについてはOutdoor Gearzineでも過去に取材を行っています。ZENN 35を使い倒し、雪山登山やBCツアーに適したスノーギアアクセサリーを試す中で、「ZENN」というバックパックの万能さはすでにお伝えしてきました。だからこそ、最新作であるZENN 45 EXPは何がすごいのか、実際にフィールドで試してきたリアルな印象をお伝えします。

今回のレビューは過去のZENN 35のレビューをベースに、その記事では伝えきれなかったことや、ZENN 45 EXPがもつ独自のアドバンテージをメインに紹介します。細かい機能などについてはZENN 35のレビュー記事で確認ください。

PAAGOWORKS ZENN 45 EXPの主な特徴

ZENN 45 EXPは、現代の日本の山行に最適な解を目指して開発されたモジュール設計のバックパック、「ZENN」シリーズをベースに「BUILT TO EXPLORE」というコンセプトを加えたブランドを代表するフラッグシップモデルのバックパックです。メイン素材には過酷な環境でも安心して使え、UHMW-PE(超高分子量ポリエチレン)の織物を、接着剤なしで融合させた「ALUULA Graflyte®」を採用し、軽量性と優れた強度を両立。ショルダーとサイドのポケットには超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)リップストップ生地を使い、摩擦の多いボトム部分には高耐久な「ECOPAK」を使用することで、軽さを維持しながら抜群の耐久性が実現されています。
本体は容量40Lのロールトップ構造で、着脱可能な5Lのフロントポケットと左右のサイドポケットを装備。上部には小物整理に便利なトップポケットを備えるほか、サイドジッパーからメインコンパートメントへ素早くアクセスできます。
取り外し可能ショルダーハーネスは、幅広設計になっていることで荷重を分散し、肩の負担を軽減します。左右のベルトには行動食や小物の収納に便利なポケットを配置。またランニングハーネスやスノーハーネスに変更することで異なるアクティビティに対応です。

背面長はベルクロ機構により44〜54cmの範囲で無段階調整ができ、取り外せるショルダーハーネスをフロントポケットと組み合わせることで、山頂へのアタックザックとしても活用できます。汗や泥で汚れた際も手軽に洗濯できるため、常に清潔な状態を保てます。
クッション性の高いヒップパッドに加え、荷重を引き寄せるトップスタビライザーやチェストベルトを装備。身体全体へバランスよく荷重を分散させることで、安定した快適な背負い心地のバックパックです。

背負いやすくするための機能はしっかりと備わっている

お気に入りポイント

気になったポイント

主なスペックと評価

名前 PAAGOWORKS ZENN 45 EXP
サイズ 560×250×270mm(ロールトップ最大:900mm)
容量 本体:40L、デタッチャブルポケット:5L
重量 本体:940g、デタッチャブルポケット:70g、ヒップハーネス:160g
主素材 ALUULA Graflyte®
背面長サイズ 44〜54cm(目安身長:155cm〜180cm)
メインアクセス ロールトップ式
レインカバー なし
付属品 デタッチャブルポケット、デタッチャブルハーネス、ヒップハーネス
機能
  • ベルクロによる調整機構により背面長44~54cmまでアジャスト可能
  • ショルダーハーネスにスマホやペットボトル(500ml)が入るポケット(左右)
  • バックパックを置いた状態で、一番取り出しやすい位置にトップポケット
  • トップからボトムにかけて大きく開くサイドジッパー
  • サイドポケット
  • 5リットルのフロントポケットとハーネスを組み合わせられるサブザック
  • 取り外し可能なヒップハーネス
  • ハーネスとフロントポケットはZENNシリーズ共通のモジュール設計
本体価格
(2026年09月現在)
¥71,500(税込)
Outdoor Gearzine評価
快適性 ★★★★☆
安定性 ★★★★★
収納性 ★★★★☆
機能性 ★★★★★
重量 ★★★★☆
耐久性 ★★★★★
汎用性・拡張性 ★★★★★

既存のZENN 45との違いについて

ZENN 45 EXPのベースデザインは既存のZENNシリーズと同じため、設計や機能はそのままに、使用する「生地」がアップデートされています。ZENN 45 EXPには「ALUULA Graflyte®」という新しい素材が使われています。

ALUULA Graflyte®は、耐久性のある防水フィルムを極めて丈夫なUHMWPE繊維(超高分子量ポリエチレン。「ダイニーマ」とも言われる素材でDCFやDCH、Ultraファブリックでも使用されている)に融合させて作られた生地です。超軽量ながら防水性、耐久性、耐摩耗性に優れているだけでなく、生地にレーザーで穴を開けるなどの加工もしやすかったり、リサイクルも可能だったりと、これまでにない新しい特性も備えています。

ALUULA Graflyte®には現在、生地のタイプが「V-52 、V-78、V-98、V-125 」の4種類があり、超軽量高耐久素材「Ultra 200X」が重さ133 gsmなのに対し、ALUULA Graflyte®のほぼ同じ強度にあたる厚みの生地「V-98」は重さ98 gsmと、比較するとより軽量になっています。(Ultra 200Xも非常に優れた生地であり、強度や特性の比較は単純ではないため、Ultra 200Xより優れているというわけではありません。)

この軽さを可能にしている秘密として画期的なのが、生地を作る際に通常必要な接着剤(DCFやUltraファブリックでは当然使用されている)を、使用していない点です。独自の融合プロセスを採用することによって接着剤を使わない分、重量が増えるのを抑え、経年劣化などによる生地の性能低下も防いでくれるため、防水性能や耐久性を長く維持することを実現させています。

触ってみた感じは厚みもハリもあってしっかりとした印象。丈夫なのは生地だけでなく、耐久性の高い太めの糸で縫製され、縫い目の裏側はシーム処理こそされていませんが、袋縫いが施されていることで多少の雨なら浸水もしないでしょう。軽量で高耐久な生地が使われていることでオリジナルのZENN 45(960g)に比べ20gの軽量化を成功させています。

詳細レビュー

背中の形状に沿ったアルミフレームで高いフィット感と快適な背負い心地

ZENN 45 EXPは背面にアルミフレームとフォームパッドが入ったフレーム式バックパックです。フレームが入っている分、重量は重たくなるわけですが、肩や腰にかかる荷重のバランスを分散してくれるため、フレームレスのバックパックと比較すると格段に背負い心地が良かったです。長期縦走を想定した重荷を背負う登山用のバックパックに比べ、ショルダーパッドやヒップベルトは薄手の仕様なため、装備は軽量化した方がベターですが、フレームが入っていることによるアドバンテージは大きかったと感じました。

背面に入っているアルミフレームとフォームパッド。フレームは背中のアーチに沿うように湾曲している

Outdoor Gearzineでは過去にZENN 35の実践レビューをしており、ZENN 35にはアルミフレームは入っておらず、フォームパッドだけですが、同じテント泊装備をパッキングして背負った時の背負い心地は言うまでもなくフレームの入ったZENN 45 EXPの方が快適でした。これはZENN 35の背負い心地が悪いと言うことを言いたいのではなく、あくまでもフレームの有無によるバックパックとしての安定性の高さを評価しています。

背中の形状に合わせてアーチを描くアルミフレームが背負った際に体にフィットしてくれ、さらに幅広のショルダーハーネスにより肩にかかる負担を肋骨全体に均等化、チェストベルトで繋ぐことで左右のバランスを整えます。腰に荷重を載せることができるヒップベルトが肩の負担を減らし、ロードリフターによりバックパックを体へと引き付けることでテント泊装備を背負った際も非常に快適でした。

背負いやすくするための機能はしっかりと備わっている

1泊から長期山行に対応できる容量と拡張可能な各機能

本体が40Lと、5Lフロントポケットを合わせて45Lの容量を備えており、これだけの容量があることで1泊以上の山行に対応しやすく、軽量化を優先させたULハイキングを楽しむ人にとっては長期山行に使うこともできるでしょう。軽量化は意識しつつも、カリカリのUL装備ではない自分にとっては1泊から2、3泊の山行で使いやすかったです。

ロールトップ式のZENN 45 EXPは吹き流しがそこまで長くないため、メインコンパートメントは荷物の増減に対応しにくいものの、バックパック上部のトップベルトを活用することで荷物の増減に対応できました。
また、マットなど軽いものはバックパックの外部にあるループとバンジーコードを用いることで簡単に装着することもできます。バンジーコードが付属しているため、使いやすい長さにカットしてアレンジすることができます。

光が入りやすいホワイトカラーでバックパック内がみやすい

生地は光を通しやすいためバックパック内の視認性を高めてくれる

生地のカラーはホワイトで、泥汚れなど付着した際に目立つ&跡に残る懸念はあるものの、光を通しやすいホワイトカラーはバックパック内部の視認性を高めてくれます。いつもダークカラーのバックパックを好んで使う自分にとってこの視認性の高さは驚きでした。さらにZENN 45 EXPはサイドにジッパーがついていることでサイドアクセスが可能な上、吹き流しは入り口にかけて広がった形状になっていることでパッキングしやすく、必要なものをすぐに取り出すことができます。

サイドジッパーは必要なものを取り出しやすく、パッキングもしやすい

ALUULA Graflyte®が実現する高強度・高耐久。厳しい環境でも使え、モジュール設計が厳しい環境でのBCツアーまで可能にしてくれる

ALUULA Graflyte®は超軽量ながら防水、耐久、耐摩耗に優れた素材であることは前半で紹介しましたが、この頑丈な生地はZENN 45 EXPをオールシーズン余すことなく使えるバックパックにしてくれています。一般登山だけでなく、渓流釣りや沢登りにおける藪漕ぎや、凍ついた岩稜帯を含む氷と岩がミックスされた雪山など、ZENN 45 EXPは使う場所を選びません。

さらにZENNシリーズの最大の特徴と言える「モジュール設計」は、アクティビティ、用途に合わせてショルダーハーネスの変更が可能で、2026年9月時点ではRUSHのようなフィット感を実現させてくれる「ランニングハーネス」に、強靭な素材を使用し、耐久性が高く、雪が付着しづらい「スノーハーネス」をチョイスすることができます(どちらも別売)。

雪がつきにくいスノーハーネス

また、取り外し可能なフロントポケット部には別売のアクセサリーを追加することでスノーボードやスノーシューなどの取り付けを可能にしてくれます。スノーボードのエッジやスノーシューの爪は鋭利で尖っているため、高強度なのは安心できます。スノーボードであればボードとビンディングだけでも3〜5kg程度あり、その重量にプラス登山装備を背負い長時間の行動を想定すると、耐久性が高いということは雪山登山やBCツアーでもより安心して使うことができそうです。

ZENN 35を使ってBCツアーに行った際の様子

まとめ:「モジュール設計」と「ALUULA Graflyte®」のコンボは無敵。ひとつのバックパックで一年中遊ぶならZENN 45 EXPは間違いなく最適解!

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必要に応じて機能の足し引きを可能にし、用途に合わせた最適なアクセサリーに着せ替えることができる「モジュール設計」のZENN 45 EXPに防水、耐久、耐摩耗に優れた「ALUULA Graflyte®」が組み合わさったことでこのバックパックの使用領域がグッと広がったのは間違いありません。ひとつのバックパックで一年を通して遊び尽くしたい人にとって、ZENN 45 EXPは最適なバックパックと言えるでしょう。

さらにそこから派生し、日帰りに便利なZENN 25や、ZENN25 EXPなども組み合わせれば、アクティビティごとにバックパックをいくつも揃える必要もなくなるかもしれません。

執筆:Yosuke.C(ヨウスケ)

不便にならない程度に「できるだけ軽く」をモットーにバックパックひとつで行動する人。

春から秋にかけては山奥のイワナを追いかけて渓流へ釣りに。 地上からは見ることのできない絶景を求めて山を歩き。 焚火に癒されたくてキャンプ。 白銀の山で浮遊感を味わいにスノーボード。

20年以上アウトドアを嗜み、一年中アウトドアを自分流に楽しむフリーランスのライター。数十以上のアウトドア系WEB媒体での記事執筆経験をもとに、自身の経験や使ってみて良かった道具を発信していきます。

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