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パタゴニア 「ハイロフト・ナノ・パフ・フーディ」レビュー:あの大定番インサレーションに抜群の断熱性が追加。ダウン並みの暖かさとタフさを両立した冬のハードユースにピッタリの防寒ジャケット

冬のアウトドアはとにかくどうやって寒さ対策し、暖かく過ごすかが楽しむための一丁目一番地。その解決策になるとも言える一着との出会い

冬は空気も澄み、晴れた日には遠くまで見渡すことができるため写真撮影や星空観測などにはもってこいの季節。山に出かければ雪に覆われた荘厳な風景に出会うことができるのも冬だからこその魅力。スキーで出かければ雄大な景色の中、滑走することもできます。キャンプをすれば焚き火のあたたかさを他の季節以上に感じられる季節です。一年を通してアウトドアを楽しむ自分にとってタフで防風性に優れ、何よりも温かいパタゴニア メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディに出会えたことは今シーズンの1番の収穫だったかもしれません。

今回はパタゴニア メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディをレビューします。白馬槍ヶ岳でのご来光登山や晩秋の立山BCの猛吹雪など、過酷な環境で保温を任せたのが大正解だった経験をもとに使用感をたっぷりとお伝えします。

パタゴニア メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディの主な特徴

クライミング、ハイキング、トレイルランニング、スキー、スノーボード、フライフィッシングなど、ジャンルを問わず幅広いアウトドア・スポーツにおいて活躍するナノ・パフシリーズに加わったのがハイロフト・ナノ・パフ・フーディです。

ハイロフト・ナノ・パフ・フーディは防風性と耐水性を備え、優れた保温性も持ち合わせる化繊インサレーション入りで、170グラムと200グラムのプリマロフト・シルバー・インサレーション・エコをインサレーションに採用することで従兄弟にあたるナノ・パフシリーズよりも保温性に優れ、20デニール・リサイクル・ポリエステル100%のリップストップをベースに耐久性の求められるヨークと肩と袖の外側には2.2オンス・50デニール・リサイクル・ポリエステル100%のリップストップを採用することで過酷な使用にも耐えうる丈夫なウェアです。

ヘルメットやキャップの上からでもフィットし調節可能なフードに、ダブルジッパーにより素早く温度調節をおこなえる上、内側にはストームフラップを配置し、ジッパーガレージ付きでアゴへの当たりを無くし快適になっています。チェストに設けられたポケットと左右のジッパー式ハンドウォーマーポケット、内ポケットはドロップイン型の大型ポケットを左右に配置されているため収納力にも優れています。

お気に入りポイント

気になるポイント

メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディの主なスペックと評価

アイテム名 メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディ
重量 760g
カラー Pond Green、Black、Clement Blue
サイズ XS / S / M / L / XL
素材
  • 本体シェル:1.4オンス・20デニール・リサイクル・ポリエステル100%のリップストップ。PFASを意図的に添加していないDWR (耐久撥水) 加工済み
  • ヨークと肩と袖の外側:2.2オンス・50デニール・リサイクル・ポリエステル100%のリップストップ。PFASを意図的に添加していないDWR (耐久撥水) 加工済み
  • 裏地:1.3オンス・リサイクル・ポリエステル100%のリップストップ。PFASを意図的に添加していないDWR (耐久撥水) 加工済み
  • インサレーション:消費者から回収されたリサイクル・ポリエステル100%の170グラムと200グラムのプリマロフト・シルバー・インサレーション・エコ。
レディースモデル あり
ポケット
  • ジッパー式チェストポケット
  • ジッパー式ハンドウォーマーポケット左右
  • ドロップイン型内ポケット左右
参考価格 ¥46,750
Outdoor Gearzine評価
快適性 ★★★★☆
保温性 ★★★★★
ムレにくさ ★★★☆☆
動きやすさ ★★★★☆
機能性 ★★★★☆
重量 ★★★☆☆
携帯性 ★★★☆☆
耐久性 ★★★★★
汎用性 ★★★☆☆

メンズ・ハイロフト・ナノ・パフ・フーディの詳細レビュー

化繊インサレーション使用でダウンよりもラフに使えるのにダウン並みの保温力!

ハイロフト・ナノ・パフ・フーディはパタゴニアが生み出した名作の一つ、「魔法のジャケット」と称されるナノ・パフシリーズの従兄弟にあたるウェアです。保温着としてもミッドレイヤー(中間着)のような行動着としても使えるナノ・パフシリーズは中綿に60グラム・プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコを採用し、行動中に着用することもできる適度な保温力を備えていますが、対するハイロフト・ナノ・パフ・フーディは保温力が重視されており、中綿に170グラムと200グラムのプリマロフト・シルバー・インサレーション・エコを採用。レンガを積み上げたようなパターンがユニークなナノ・パフシリーズの特徴を引き継ぎ、サイドパネルのキルトラインと10cmに伸ばしたレンガ型キルトパターンが内部のインサレーションを押さえながらロフトを確保することで見た目からもロフトが確保されていることがわかる通り、高い保温力をもっています。

高いロフトにより非常に暖かい

フィールドテストで訪れた場所は明け方にマイナス7℃まで冷え込みましたがハイロフト・ナノ・パフ・フーディを着用していた自分は全く寒さを感じずにぬくぬくと過ごすことができました。これだけの保温力があればより過酷な低温環境でも問題なく使えるでしょう。

11月下旬の立山、朝はマイナス7℃まで冷え込んだがハイロフト・ナノ・パフ・フーディのおかげで終始ぬくぬくとすごせた

アクティブな行動をする際に着用するには向かない

高い保温力のハイロフト・ナノ・パフ・フーディですが、行動着としては向かないと感じました(よほどの低温環境や極地を除きます)。氷点下の環境でもハイロフト・ナノ・パフ・フーディを着用し5〜10分ほど体を動かしただけでも暑さを感じるほどですので、登山やハイキングなど連続した運動を伴うアクティビティに着用するウェアではなく、自分のようにテント場で防寒したり、行動量の少ないアクティビティ、例えばフィッシングや天体観測、写真撮影などの際に非常に頼りになるウェアでした。

撮影ポイントで狙った時間帯になるのを待つ間の防寒としてはこの上ないほど活躍してくれた

耐水性・防風性も備えることに加え、「化繊」であることで濡れることに抵抗なく使えるところがお気に入り

化繊インサレーションはダウンに比べ、同じ保温力を得ようとするとやや重たくはなるものの、化繊は水に濡れても保温力が変わらないというメリットをもっています。全てが雪に覆われている雪山では気温が低いため、基本的に濡れないかと思われがちですが、テント内は人の体温や呼気により暖められるためテント内で凍った結露や付着した雪は溶け、ウェアは濡れてしまうことがあります。そんな状況では水に弱いダウンウェアは気を使ってあげる必要がありますが、化繊インサレーションであれば濡れることなど気になりません。

吹雪に見舞われた立山では放っておくとあっという間にテントが雪に埋まってしまう状況で、数時間おきに雪かきを強いられましたが、ハイロフト・ナノ・パフ・フーディは強風も雪もシャットアウトしてくれ、生地は耐水性、防風性を備えていることで悪天候の中でも気兼ねなく着ることができました。生地は耐久撥水加工も施されていますが、長い時間濡れることで染みのようになったとしても性能に影響がでることはありませんでした。

吹雪によりあっという間にテントに雪が積もってしまう状況。ハイロフト・ナノ・パフ・フーディを着用したまま雪かきをおこなった

肩と袖口に補強がされていることで耐摩耗性の高い頑丈な仕様に

肩から袖口にかけてより頑丈な補強が加えてあることで耐久性が高められていることにより、よりハードな使用にも耐えられるようになっているハイロフト・ナノ・パフ・フーディ

肩から袖口にかけて補強されている

薄くても耐久性が高く、引き裂き強度が高い生地は存在するものの、擦れたりするような摩耗についてはどうでしょうか。岩肌に擦ってしまい生地に穴が空いてしまったり、地面にある小石に擦れることで摩耗してしまいピンホールが空いてしまう体験したことのある自分としては生地の厚さによる頑丈さは信頼に値するものだと考えています。

保温力の高さから基本的に行動中に着ることには向かないとは言いましたが、想定外の低温環境などによりハイロフト・ナノ・パフ・フーディを着用した状態で滑走したり、ブッシュに覆われた険しい登山道、急峻な岩と氷のミックスされたフィールドで行動をするシーンは十分に想定できます。肩から袖口は岩や木の枝にもっともぶつかりやすい場所ですが、そこが補強されていることでより頑丈な作りになっていて、ハードな使用に耐えられるようになっています。

極薄の生地が使われたウェアでは心許ないような状況だとしてもハイロフト・ナノ・パフ・フーディであれば何も気にすることなく着用したまま行動ができるオールラウンドに使えるウェアでした。

大きめのフードはニット帽やヘルメットにも対応可能。後頭部で調節ができ、さまざまな環境で使用できるようになっている

悩んだサイズ。用途によってはワンサイズアップさせてもよかった

身長185cmで普通体型、Mサイズでジャストだった

自分はジャストサイズであるMサイズをチョイスしましたが、レイヤリングの上にオーバーウェアとして着ることを想定するのであればLサイズがちょうどよかったためサイズ選びは悩みました。

BCや雪山登山では気温は常に氷点下。休憩や滑走前の準備による短時間でも体は冷えてしまいます。体温を低下させないため停滞時は短時間であっても防寒着を着るのがセオリーですが、その際にいちいちシェルジャケットを脱いで防寒していたのでは手間も増えますし、脱ぐことによって冷気の侵入を許してしまいます。それに晴れていればまだいいですが、雪が降っていたり風が強い環境ではシェルを脱ぐのはNG。つまりシェルの上から羽織れるサイズの防寒着が活躍します。サイズ選択の際には用途をしっかりと考えサイズ選びをしましょう。

グローブやキャップ、ネックウォーマーなど必要なものが多くなる冬にありがたいポケットの収納力

ハイロフト・ナノ・パフ・フーディには全部で5つあるポケットは何かと必要なものが多くなる冬にありがたい収納力を備えています。両サイドのジッパー式ハンドウォーマーポケットは裏地に柔らかく肌触りのいいトリコットを使用し、手を暖めるだけではなく冷やしたくないデバイスやバッテリーなどを入れておくのにもピッタリ。

今や欠かすことのできないスマートフォンはチェストポケットに入れておくことができます。滑りのいいジッパーは開閉の際にひっかかるようなこともなく、スムーズに取り出せました。

両サイドのハンドポケット(左)にチェストポケット(右)

内側のドロップイン型のポケットはグローブがすっぽりと収まるほどの大きさ。BCスノーボードでは滑走準備のときに外したグローブを収納しておくことでグローブが雪で濡れてしまったり、冷えてしまうことを防ぐことができました。

内側のドロップイン型ポケット

まとめ:冬のアウトドアを楽しみ尽くすためのタフで頼りになるジャケットだった

今回パタゴニア ハイロフト・ナノ・パフ・フーディを着用しBCスノーボードや登山、キャンプなど冬のアウトドアアクティビティを楽しんでみて、自然界で思い切り遊ぶために「頑丈さ」がいかに重要であるかを再認識するきっかけになりました。すこし手荒な扱いをしたくらいではびくともしないハイロフト・ナノ・パフ・フーディはとにかく暖かく、ガシガシ使っても問題なし!冬の定番ウェアとして活躍してくれそうです。

執筆:Yosuke.C(ヨウスケ)

不便にならない程度に「できるだけ軽く」をモットーにバックパックひとつで行動する人。

春から秋にかけては山奥のイワナを追いかけて渓流へ釣りに。 地上からは見ることのできない絶景を求めて山を歩き。 焚火に癒されたくてキャンプ。 白銀の山で浮遊感を味わいにスノーボード。

20年以上アウトドアを嗜み、一年中アウトドアを自分流に楽しむフリーランスのライター。数十以上のアウトドア系WEB媒体での記事執筆経験をもとに、自身の経験や使ってみて良かった道具を発信していきます。

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