コロナ禍の影響で昨年はなかなか山へ繰り出すことができず、レビュー前の道具が溜まってしまっていましたが、今シーズンはようやく通常モードで山にも入ることができ、2年分の新作バックパック(大容量長期縦走向けモデル)をようやく使い倒してみることができました。はじめに言っておくと、どれも期待通り感動もの。そして相変わらずバックパックの進化は止まらないねぇとしみじみうれしくなってしまいました。
今回はその中でも特に刺さった3つのバックパックについて、それぞれの個性を中心に一気にまとめてレビューしていきたいと思います。
目次
OSPREY イーサープラス60:季節も、アクティビティも、体型も。あらゆる人が満足できる実用性の塊
こんな人におすすめ
- ハイキングや縦走だけでなく、沢や雪山を含めたハードなアクティビティに年間通して使いたい人(軽快さや快適さを最優先に求める人にはあまりおすすめしない)。
おすすめポイント
- 「カスタムフィットオンザフライ」機構で背面長だけでなく、体型の細かな特徴までジャストフィット。
- トップリッドを取り外すと軽量デイパックに早変わり。アタックザックはもはや不要。
- 通気性とクッション性、重心の安定感を両立させた快適な背負い心地。
- ハイキングだけでなく雪山なども含めて利便性・耐久性十分なポケット・アタッチメント類。
- 厚みも強度も十分で安心の耐久性
気になるポイント
- 重量
- トップリッドの着脱がしにくい
OSPREY イーサープラス60の詳細レビュー
世界に数多あるバックパックメーカーの中でもぼくが最も信頼しているブランドのひとつであり、現在のアウトドア向けバックパックの仕組みの基礎を作ったとさえいえる鬼才バックパックデザイナー、マイク・プフォーテンハウアーさん率いるオスプレー。
その最新バックパックにして、大容量「イーサー(女性向けはエーリエル)」シリーズにおけるフラッグシップ・高機能モデルがイーサープラス60です。
スキのないフレーム構造と背面パネル
大容量バックパックで最も重視する点は、何よりも荷物の重み(荷重)がしっかりと腰に乗り、肩など身体の弱い部分に余計なダメージや疲れを蓄積しないような構造であることです。
その点イーサープラスは、荷重を支える柱である「ライトワイヤーペリフェラルフレーム」が、それを腰に伝えるヒップベルトに直接結合し一体化ているため、荷重が最も効率よくハーネスに伝わるフレーム構造になっています。すべてのパックがこうなっていればいいと個人的には思うのですが、いざさまざまな構造的制約や諸条件の中でパックをデザインすると、すべてこうとはいかないみたい。とにかく、このモデルはその意味で理想的であり、合格すぎるのです。
そして強い荷重がかかる腰部分には分厚いクッションが滑り止めと共に当てられ、汗をかきやすい背中部分は通気孔とウェーブが入ったフォームパネルとメッシュ地でクッション性・通気性も問題なし。快適な背負い心地に必要な要素がすべてそろっています。
ショルダーストラップは過度に通気性を追うのではなく、衝撃を吸収しやすい低反発素材が配置されている点も個人的にはニクイポイント。
ここまで細かなサイズ調節ができるのは初めて。快適じゃないわけがない!
細かなサイズ調整が、背面長だけでなく、ウェスト・ショルダーハーネスのパッド長までできるのも大きな特徴。最近は増えてきたとはいえ、ここまで調節可能なモデルはほとんど見かけたことがありません。痩せ型な自分が欧米のバックパックを身長で合わせると、ヒップベルトが長すぎることがよくあるんですよ……。パーツを変更できれば良いですが、そこまで手取り足取りしてくれるメーカは多いとはいえず、これは本当にありがたい。
便利な収納が盛りだくさん
実用性を考慮した多彩な収納は、オスプレーならば当たり前!?
フロントにはジッパーポケットとメッシュストレッチポケット、天蓋・ウェストハーネスにも十分なサイズのポケットがしっかりと配置されています。もちろんメイン収納へのアクセスも、天蓋を開けずとも前面が逆U字型に大きく開きます。
外側のストラップもしっかり。特に前面のストラップは、マットレスだけでなく雪山でのスノーシューやクランポンなどの取り付けに便利。
サイドのメッシュポケットは入口が横にもあって歩きながらボトルを出し入れできるタイプ。ありがたい。
オスプレーが初めて採用した、背負ったままトレッキングポールを仕舞っておけるホルダーもちゃんとついています。ちなみにレインカバーも標準装備。
極めつけのデイリッドデイパックになる着脱可能なトップリッド
着脱可能なトップリッドは、分離してジッパーを解放すると便利なデイパックに。このサブバッグ、飾り程度となめてかかると痛い目に合うほどよくできています。
背負って歩いたインプレッション
「背負って歩く」の基本がしっかりと作られているからハイキング・トレッキング・縦走にはもちろん問題ないです。また今年、泊まりの沢登りで滝を登ったり岩壁を擦りながら荷揚げしたりした経験から、ブレにくさも生地の耐久性もかなり優れている。そして収納やアタッチメントも多彩といった点を踏まえると、雪山、バリエーションルートまで、あらゆるマウンテンアクティビティで安心して使えます。
難点を言えばやはりその汎用性と盤石な作りからくる重さ。まぁ単なるハイキングに飽き足らずよりハードなアクティビティをたしなむ人にとっては大したデメリットにはならないでしょう。未知の冒険に挑むにとってはこれ以上なく信頼のおける相棒でした。
GREGORY カトマイ65:吸いつくような極上のフィット感と通気性・クッション性の高さで、どんなトレイルでもストレス知らず
こんな人におすすめ
- 暖かい季節のハイキングやトレッキングがほとんど、あるいは海外旅行などでのバックパックとしても使いたい、そして何よりも快適さは正義!疲れ・不快・不便は敵!な人(頑丈さや雪山・バリエーションでの使い勝手も求める人にはあまりおすすめしない)。
おすすめポイント
- 身体に吸いつくようにフィットし、通気性抜群の背面パネル。
- 背負い心地・安定感抜群のサスペンションとサイズ調節機能。
- ハイキングをする上ではまったくスキの無い便利なポケット・アタッチメント類。
- 素材・パーツ類の品質の高さ。
気になるポイント
- 基本的にはよくできているが、細かい部分で↓のようなグレゴリーらしくない荒が目立つ。
- メイン収納の入口スリーブの長さが短いため、荷物が増えた時の余裕がない。
- トップリッドポケットはU字型に大きく開いて便利だが、開け閉めがややスムーズにいかない。
- サイドのメッシュボトルポケットは便利だが、口が緩くて閉まらない。
GREGORY カトマイ65の詳細レビュー
絶妙なフィット感と快適な背負い心地に対する並外れたこだわりで、バックパック界の頂点に君臨するGREGORY(グレゴリー)。
そのグレゴリーが「次世代のバックパッキングパック」として打ち出した新しいラインナップ、カトマイ(女性向けはカルミア)シリーズは、荷重をしっかりと受け止めるサスペンションと吸い付くような極上フィット、高い通気性を両立した快適な背面を備え、トレッキングに必要な収納・アタッチメント類を質の高いパーツでまんべんなく取り揃えた、新しい大容量バックパックのラインナップです。
背中を包み込むような極上フィットの背面で疲れ知らず
カトマイで最も強調すべきユニークなポイントは、60リットルを超える大容量でありながら背面パネルが全面メッシュでしかも背中部分に隙間を空けたトランポリン構造になっている点。通常のバックパックは下の写真のように身体と接触する面は平らな生地で、そしてウェストベルト周りなどに何らかの継ぎ目があるのが一般的(下写真左右)。それに対してこうした伸縮性のあるメッシュで、継ぎ目なく覆われたタイプの背面(下写真中)は背中への当たりがこれ以上なくソフトで気持ちいい。背中を包み込むかのようにピッタリと吸い付いてくれます。
さらにフレームが若干湾曲してトランポリン構造になっており、背中とパックが密着しない(風通しが良い)構造。背中に熱がこもらず、蒸れにくいため、真夏のトレッキングにはもってこいであることは明らかです。
背負い心地・安定感抜群のサスペンションとサイズ調節機能
素晴らしいことに、このモデルも背面長だけでなくヒップベルトの長さが調節可能です。バルトロの場合、ヒップベルトの別サイズは店舗であれば交換可能であったけど、オンラインでは選べなかったりと多少ハードルが高かっただけに、この仕様は嬉しい。
ハイキングをする上ではまったくスキの無い便利なポケット・アタッチメント類
無雪期のハイキングでなら、このバックパックで足りない収納はありません。外側にはマットレスやポール、ボトル、衣類やサングラス他小物類など、外側に付けたいと考えられるものはすべて取付可能。
相変わらず引き手が付いて開け閉めしやすいメイン収納。そして内部へのダイレクトアクセスも、片側サイドがガバっと開くジッパーが付いて、おまけにボトムも2気室に分けられそこにもジッパーアクセス付き。ペットボトルやナルゲンボトルが入れやすい折り畳み式のサイドポケットも、グレゴリーならおなじみですが、いつも通り配慮が行き届いています。
トップリッド(天蓋)のポケットは大小2つ。大きい方のジッパーはU字型にぐるりと開閉するので、物が入れやすい(一方で落ちやすいけど)。ウェストベルトポケットにはスマホも余裕で入る大きさ。フロントのジッパーポケットは大型で書類やノートパソコンも入りそう。
背負って歩いたインプレッション
背負ってみた印象としては細かなニュアンスの違いはあれど、同社の「ズール / ジェイド」シリーズをより贅沢なクッションにしたイメージ。一方で背面調節や収納など機能的な作りの部分では、同社の「バルトロ / ディバ」という不動のフラッグシップモデルを踏襲してきめ細かく揃えている傾向が見られるのも事実。まとめるとつまり、カトマイシリーズはズールシリーズの快適さ・爽快さで、数日間に渡るロングルート向けの本格バックパックに融合させ、チューニングを施したバックパックといえそうです。長期の旅行や、暖かい季節に比較的整備されたトレイルを長く歩く登山スタイルに最適なモデルと言えそうです。
何れにせよ、やはり無雪期のハイキングやトレッキングに最適化されたモデルであるがゆえにハードな登山には向いていないのが上のオスプレー イーサープラスとの違いで、山歩き専門でならば文句なしにおすすめできますが、長く使ううちにもっと色々な山が味わいたいとなると、物足りなさを感じてしまう可能性があります。そこまで留意したうえで選択すれば、最高の相棒であることは間違いありません。
最後に単なるズールの大容量豪華版でもなく、バルトロの軽快版でもないという意味での絶妙な使いやすさは相変わらずグレゴリーらしい優等生らしさなのですが、ただこころなしかその使い勝手のバランス調整で見落とされてしまったと思われる点がまったくないともいえず、それらはグレゴリーの凄さを知るものとしては若干残念でした(例えばメイン収納の入口スリーブの長さが短いとか、天蓋ポケットのジッパーが両手じゃないとスムーズにいかない点や、サイドのメッシュボトルポケットの口が緩く、ドローコードなど出しめることができない点など)。
GRANITE GEAR BLAZE 60:軽さをとことん追求しながら、背負い心地や使いやすさにも妥協することのないその心意気や良き
こんな人におすすめ
- 長距離ハイキングでとにかく重いのが嫌い、できる限り軽く、楽に、スピーディに歩きたい人(耐久性や利便性・ハイキング以外の多用途性を優先して求める人にはあまりおすすめしない)。
おすすめポイント
- 大容量バックパックとしては異次元の軽さ
- 重荷でも安定性抜群なだけでなく、体型に合わせて調節可能な背面パネル
- さまざまな荷物を運ぶことを想定した、余裕のある多彩なアタッチメント類
- トップリッドを外してフロントパックやウェストバッグに可変可能
気になるポイント
- 相対的には生地が薄くストラップは細くパーツは壊れやすい。激しい摩擦や引っ張りには注意が必要
- 背負い心地や利便性は平均的なレベルなので、大容量ザックだからといってプレミアムな性能は期待はしない
GRANITE GEAR BLAZE 60の詳細レビュー
「ウルトラライトとか、軽量登山向けのバックパックって、あれでしょ、やっぱり背負いにくかったり、生地がすぐ破れちゃったりするんでしょ?」とか言ってるそこの人、ちょいとお待ち。それはこのGRANITE GEAR(グラナイトギア)を知った上で言ってます?
グラナイトギアは創業1986年と、ウルトラライト界隈のメーカーとしてはかなり古参です。というか、そもそもウルトラライトなブランドとして立ち上げられたワケではないという事情もあるのですが、その「ULであったり・なかったり」「マスプロダクトブランドであったり・なかったり」という微妙な立ち位置と、実用に根ざしたものづくりという確固たる信念から、このメーカーにしか作れない独創的な製品が数多く生み出されています。
Blaze 60は、大容量バックパックとしては驚くほど軽量でありながら、安定した背負い心地を提供する堅固なフレームと、ユーザーの体型にフィットさせることができる調節性をも兼ね備えたという、ユーザーの望みをすべて叶えてくれた夢のようなバックパック。軽量登山の入門用として、すべての人におすすめできる完成度の高いモデルです。
大容量バックパックとしては異次元の軽さ
その重さ、約1300g。イーサープラスの半分、カトマイよりも1kg軽い。一般的な30リットルクラスのバックパックとほぼ同じ重さといえば、そのすごさが分かるでしょうか。にもかかわらず、独自に開発されたファブリックは210Dのロビックナイロン・トリプルリップストップで、同社史上で最も耐久性の高さを実現。衝撃や磨耗の激しい部分に使用されています。確かに上の2モデルに比べると薄くて頼りない感じはしますが、それでもしばらく使った感じ、すぐにどうにかなってしまいそうな心配はそれほど感じませんでした。
重荷でも安定性抜群なだけでなく、体型に合わせて調節可能な背面パネル
背面は軽量ザックにありがちなフレームレスではもちろんなく、軽量のポリカーボネート製パネルがフレームとして挿入されています。非常に硬く安定感があり、荷物によって湾曲したりしません。とはいえやはりメーカー推奨最大積載量は約1.5kgと、上の2モデルと比べると若干少ないところには少し注意です。
背中に触れる部分には通気用の溝が刻まれ、さらにメッシュで覆われたフォームが腰の後ろまで配置されているため贅沢ではないものの適度なクッションと通気性はキチンと確保されていました。
これだけ重量を切り詰めておきながら、Blaze 60には背面長の調節システムに加え、長さ調節可能なヒップベルトが搭載されています。おそらくこのヒップベルト長調節はグラナイトギアが初めて搭載した機構(やっぱり特許出願中だった)。少し前までならば付いていることすら珍しかったこの調節システムも、もはや大容量バックパックには当たり前になりつつある、この進化スピードの速さが怖いです。
さまざまな荷物を運ぶことを想定した、余裕のある多彩なアタッチメント類
ストラップやバックルの一つ一つは小ぶりで耐久性に不安はあるものの、作りに関しては文句なく「使いやすい」収納・アタッチメント類がそこら中に散りばめられており、しびれます。サイドのストラップは固定しやすいように上・中・下と多めについているし、サイドポケットはナルゲンボトルが2本入る程の大きさ、そしてゴムとドローコードでしっかりと口を閉めることもできる気の使い方。
フロントには深くて大きいメッシュストレッチポケット、その上には3本のストラップがあってマットレスを固定することもできてしまう。
フロントにはもうひとつ仕掛けがあって、メイン収納にダイレクトでアクセスできる縦長のジッパーが隠されており、中に素早くアクセスすることもできます。使いやすさに妥協しない姿勢がここにも。天蓋とヒップベルトのポケットも、余裕のある大きさです。
トップリッドを外してフロントパックやウェストバッグに可変可能
軽量ザックだからって舐めてくれるなよ、という気概が感じられるのがこの取り外し可能なトップリッド。
まず、この天蓋は容量が少ない場合や、重さを減らすために、完全に取り外しが可能です。その際にはメイン収納の上下のストラップによって、天蓋なしでも密閉性が保たれています。
そして取り外した天蓋は、
- チェストパックとして前に背負う。
- 同じく取り外したヒップベルトに取り付けて、ウェストバッグとして使う。
という2通りの使い方ができます。攻めてます。
背負って歩いたインプレッション
このバックパックを使うと、数日のバックパッキング旅行もここまで軽くできるものなんだと感心してしまいます。軽さだけでなくシンプルに背負いやすく、軽量ザックを使っているというハンデを全く感じさせずに、重荷でも抜群に快適な登山ができました。容量的にも、1泊の小さなサイズから1週間以上の泊まりでも問題なさそうな拡張性を備えており、ハイキング・トレッキングに限定すればさまざまなスタイルが楽しめそうです。
とはいえその軽量さから、どうしても耐久性について過信は禁物です。推奨のMAX積載量も少なめ。通常のハイキングであればそれを超えて危険な重量になることはまず無いと思いますが、寒いシーズンで長い日数の縦走であれば案外とすぐに15kgを超えてしまいます。それらを踏まえて、何かあっても対応できるという自信がある人におすすめです。個人的にこの軽さと利便性・そこそこの耐久性は面白いので、今度沢登りにも使ってやろうかと企んでいます。
主なスペックと評価
スペック | |||
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アイテム名 | |||
外寸 |
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容量 |
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重量 |
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生地素材 |
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女性向けモデル | ◯ | ◯ | ◯ |
サイズ/背面長 |
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ハイドレーションスリーブ | ◯ | ◯ | ◯ |
ダイレクトメインアクセス | ◯ | ◯ | ◯ |
レインカバー | 付属 | 付属 | なし |
ポケット・アタッチメント |
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評価 | |||
快適性・背負い心地 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
調節性のきめ細かさ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
収納性 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
機能性・使いやすさ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
耐久性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
重量(容量あたり) | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
まとめ
今回の比較レビューは昨年~今シーズンにかけての新作を中心としていたため、特にオスプレーとグレゴリーについてはそれぞれガチの競合モデル同士の比較ではなかったところが少し個人的にもモヤっとしている部分でもありましたので、それぞれについて主な競合モデルとの簡単な比較を記して補足しておきたいと思います。
まずイーサープラスは各ブランドの長期縦走フラッグシップモデルとの比較となるとすれば、グレゴリーの場合、直接の競合はバルトロということになるでしょう。どちらも重い荷物を快適に運ぶための背面の安定性や堅牢性についてはどちらも優秀であり、また主な機能的特徴では大差ないといえますが、違いといえば、まず重さは若干バルトロの方が軽く、アタッチメント類はイーサープラスの方が汎用性高く、サイズ調節が可能といった点でしょうか(バルトロは購入時にヒップベルトのサイズ変更が可能)。
次にカトマイですが、こちらはオスプレーでいうところのアトモスAGがガチンコでの競合モデルといえます。どちらも長期旅行~バックパッキング向けパック、背面長調節可能で全面が背面メッシュのモデル、重量もほぼ同じですが、よりサイズフィッティングが細かく可能で収納類もきめ細かいのがカトマイ、一方機能は相対的にはシンプルだけどコストパフォーマンスが高いのがアトモスAGといえるでしょう。