当サイトのレビュー記事はアフィリエイトリンクを通して製品を購入いただくことで少額の収益を得ています。

PAAGO WORKS:まるで体にポケットを装着したようなフィット感の「RUSH 11R」 & 早く、より遠くに行くためのファストパッキング向けバックパック「RUSH 20」【実践レビュー】 

スピードやタイムを求めるファストパッキングハイカーやランナーから絶大な支持を集めるPAAGO WORKS(パーゴワークス)の「RUSHシリーズ」が待望のリニューアル。今回は、最新モデルである「RUSH 11R」と「RUSH 20」の機能や実力を確かめるべく、フィールドでテストしてきました。普段は登山がメインである自分が「ランニング用」として設計されたバックパックを使ってランニングに挑戦し、また山歩きや釣りなど、さまざまなアウトドアアクティビティで使ってみて感じたことを紹介します。

PAAGO WORKS:RUSH 11R、 RUSH20の主な特徴

RUSH 11R & RUSH 20は、高重心設計により重心位置を最適化することで荷重を感じにくくさせ、さまざまな体型のランナーにフィットするよう、ベルクロで簡単に無段階調節ができるショルダーハーネスを採用した、ランナーやファストパッキングスタイルでのハイキングに適したバックパックです。

左右のショルダーハーネスには、ボトルだけでなくエネルギー補給食やショット系サプリを分別し収納できるよう、RUSH 11Rには6つ、RUSH 20には7つのポケットを配置し、行動中でも素早くアクセスできます。

バックパック上部のキーフック付きポケットは背負ったままでのアクセスも可能。さらに下部には、左右どちらからでもアクセスができるボトムポケットにはレインウェアなどを収納でき、バックパック内部の背中側にはハイドレーションパックに対応するポケットを備え、ホースを肩から取り回すことができます。
上下に2つ配置されたのチェストストラップにはしなやかな素材を採用し、フィット感を高めて荷重を分散し、バランスよく背負うことができます。また、バックルには独自設計の「PGW TWIST LOCK」を採用し、脱着が容易になっています。

RUSH 11Rは、ポケットを含めた容量が約12Lの、ウルトラトレイルランナー向けに開発されたモデルです。ショルダーハーネスは肩から脇腹にかけてぴったりとフィットするようにデザインされており、メッシュ素材を採用することで高い通気性を確保。アクティブな動きの最中でもバックパックのブレを最小限に留めます。また、サイドアジャスターには行動中でも調整が容易な6点式のバンジーコードを採用。体にしっかりとホールドできるだけでなく、通気性のも高くなっています。

RUSH 20は、ポケットを含めた容量が約20Lで、ファストパッキングからランニングスタイルまでマルチに活躍するバックパックです。

ショルダーハーネスには、20Lの荷物を背負う際の肩への負担を軽減できるようフォームを封入。体と触れる面はメッシュ生地を採用することで、高い通気性を確保しています。また、背面パッドは両面メッシュと穴あきフォームによって熱のこもりを防ぐ構造で、取り外して容易に洗濯することも可能です。

バックパック外部に設置されたコンプレッションベルトは、縦方向の荷物の揺れを防ぐと同時に、ヘルメットなどを外付けで固定する際にも重宝します。

RUSH 11R & 20Rのお気に入りポイント

  • 背負った時の負担が少ない高重心設計
  • バックパックの荷重を程よく分散してくれる幅広のショルダーハーネス
  • 汗だまりしにくく、通気性が確保されたショルダーハーネスに背面パネル
  • ショルダーハーネスに設けられた大容量の各ポケット
  • 背負ったままでアクセスできるボトムポケット
  • トレイルランニングにおいて必要な装備を収納しておける容量(11R)
  • サイドアジャスターによる体の一部になってくれるような高いホールド力(11R)
  • ファストパッキング装備を余裕を持って収納できる容量(20R)
  • ランニング以外でも使いやすいリュック型(20R)

RUSH 11R & 20R の気になったポイント

  • 軽量であることによる耐久性

RUSH 11R、 RUSH20の主なスペックと評価

アイテム名RUSH 11RRUSH 20R
サイズ385 x 280 x 155mm430 x 300 x 190mm
容量約12L(ポケット含む)約20L(ポケット含む)
重量340g約480g
素材ROBICナイロンROBICナイロン
フィッテング目安胸囲70-100cm胸囲75-100cm
ハーネスタイプベスト型リュック型
ハーネスポケット数67
付属品バンジーコード、コードロックバンジーコード、コードロック
ハイドレーション対応対応
Outdoor Gearzine評価
快適性★★★★☆★★★★☆
安定性・フィット力★★★★★★★★★☆
収納性★★★☆☆★★★★☆
機能性★★★★★★★★★★
重量★★★★☆★★★★☆
耐久性★★★★☆★★★★☆
拡張性★★★★☆★★★★★
適したアクティビティ
  • 長距離トレイルランニング
  • タイムを競う山岳レース
  • ファストパッキング
  • 軽量化を重視したファストパッキングスタイルでの登山・ハイキング
  • ランニングを織り交ぜた登山
  • ファストパッキング

詳細レビュー

重心位置を最適化するための高重心設計とバランスのいい荷重分散が実現する異次元の背負いやすさ

RUSH 11R、RUSH 20ともに、背負ったときの重心位置を高重心設計にすることで、荷重を感じにくくさせています。両モデルとも背中の上部、首の少し下から肩あたりに重心が来るため、実際にパッキングした状態の重量よりもだいぶ軽く感じました。

写真はRUSH 11R

登山用のバックパックでも「下部には軽いものを、上部に重たいものを収納することで高重心配置にする」というのはパッキングのテクニックとして知られていますが、RUSH 11R、RUSH 20はバックパック下部がシェイプされたデザインになっているることで、普通に荷物を詰めるだけで自然と高重心になる構造になっています。

ショルダーハーネスは肩から胸部にかけて広がっていくような形状をしており、背負った際にかかる荷重を「肩だけ」で受けるのではなく、胸から肋骨にかけて分散してくれます。この構造はハイキング向けのZENNシリーズやALKシリーズにも採用されており、両モデルの使用経験もある自分は、幅広ハーネスの背負いやすさをすでに体感していましたが、RUSHのショルダーハーネスはさらに幅が広く、ランニングという高負荷運動でも負担がかからないよう設計されており、長い時間の運動を行った際も行動中に肩が痛くなることはまったくありませんでした。

肩から脇腹にかけて幅広になるショルダーハーネス

ショルダーハーネスの付け根部分はベルクロ式になっており、長さを無段階で調節可能です。これにより、異なる体型・体格のユーザーでも最適なフィット感に調整することができます。登山用のバックパックのように背面長の調整ではなく、左右のショルダーハーネスを独立させて調整できる構造になっていることで、より細かい調整ができます。調節の目安となるステッチが刻まれているため、一人でも容易に調整できますが、できれば誰かにサポートしてもらい、背負った状態で微調整を重ねることで、より高いフィット感を得られるでしょう。適合胸囲の目安はRUSH 11Rが70〜100cm、RUSH 20が75〜100cmとなっています。調節可能範囲は広いものの、購入前には店頭などでしっかりとフィッティングを確かめることをおすすめします。

ショルダーハーネスの付け根部がベルクロ式になっていて無段階での調節が可能

幅広設計で胸から肋骨という広範囲に面分散をしてくれるショルダーハーネスを、上下2つのチェストストラップで繋ぐことで、荷重を体全体に分散させてくれます。高重心設計による荷重を感じにくい構造に加え、体型に合わせて無段階調節が可能な幅広ショルダーハーネスが面分散を促し、それらをチェストストラップで繋ぐことで、バックパックは体にぴったりと吸い付くような背負い心地を実現しています。10km〜15kmのランニングを含めたスピードハイクで何度かテストしましたが、背負い心地に関するストレスはまったく感じませんでした。

上下2つのチェストストラップが荷重を分散させてくれる

チェストストラップのバックルには、独自設計の「PGW TWIST LOCK」が採用されており、捻ることで簡単に取り外すことが可能。従来のはめ込み式のバックルは指で確実にパーツを摘む(つまむ)必要がありますが、このPGW TWIST LOCKは正確な位置を掴まなくても、バックル全体を捻るだけで外せるため、大まかな動作でOKなためとにかく「楽」です。強度に関しては不安がありましたが、テスト中に不意に外れてしまうようなことは一度もありませんでした。

独自設計のPGW TWIST LOCK。ひねれば簡単に取り外しできる

走行中の激しい動きでも揺れを最小限に留めてくれるホールド力

RUSH 11Rはベスト型、RUSH 20はリュック型のショルダーハーネスを採用されており、よりホールド力が高かったのはベスト型のRUSH 11Rでした。

RUSH 11Rはショルダーハーネスとバックパック本体を繋ぐサイドアジャスターに、6点式のバンジーコードを採用しており、高いホールド力を発揮してくれます。伸縮性のあるバンジーコードは呼吸のしにくさを緩和してくれるため、心肺に強い負担がかかるシーンでも、ホールド力を維持したまま走り続けることができました。このサイドアジャスターは片手で容易に調整が可能なため、ホールド力を高めるのも、バックパックを下ろす際に緩めるのも素早く行えます。

RUSH 11Rのサイドアジャスター。抜群のフィット感で、片手での操作が可能

一方、RUSH 20はリュック型のショルダーハーネスを採用しているため、RUSH 11Rと比べればフィット感は一歩劣ります。そのため、スピードを求め、負荷の高い運動を繰り返すようなシーンにはRUSH 11Rが適していると感じました。ただ、RUSH 20はウエストベルトが付属していることでホールド力を確保できる構造になっています。このウエストベルトは細めの設計で、腰で荷重を支えるためのものではなく、行動中におけるバックパックのブレを軽減させるためのものですが、ランニング時のバックパックのブレは最小限にするために効果を発揮してくれました。

RUSH20はバックパックのブレを抑えるためウエストベルトがついている

大量の「汗」が想定された汗抜けの良さ、通気性の高さ

RUSH 11RとRUSH 20は、多くのストレスの原因とも言える「汗」に対しても、不快感や問題を軽減してくれる機能が備わっています。

RUSH 11Rは背中が接する部分がすべてメッシュになっており、汗だまりしにくく、さらにショルダーハーネスにも全面メッシュを採用。総容量が約12Lとコンパクトなため、あえてパッドを使用せずメッシュのみにすることで、軽量化と共に通気性が最大限に高められています。さらに、ベスト型でありながら脇腹にはバンジーコードを使用したアジャスターを採用しているため、サイドの通気性もしっかりと確保されています。

サイドアジャスターは通気面でも高い効果を発揮
ショルダーハーネスはメッシュ仕様

一方、RUSH 20は背面パネルが取り外し可能な構造です。内蔵されているフォームは背中への負担を軽減させるとともに、穴あき加工が施されていることで高い通気性を誇ります。表面のメッシュ生地によってRUSH 11Rと同様に汗だまりがしにくく、長時間の行動でもストレスを感じにくくなっていました。また、背面パッドは取り外して丸洗いできるため、ニオイが気になる人にとってもありがたい仕様です。一度の使用ではそこまで気にならない汗のニオイも蓄積することで衛生的にも気になってくるため、取り外して洗える手軽さはお気に入りです。

RUSH 20は背面パッドが取り外せる

「背負ったまま」で必要なものが全て取り出せるアクセシビリティの高さと想像以上の収納力

タイムを競うレースでの使用を想定しているRUSH 11RとRUSH 20は、タイムロスを最小限にするため、背負ったままで行動中に必要なものに手が届くように設計されています。運動によって消費したエネルギーを補うためには補給食や飲料水が欠かせません。

ショルダーハーネスのポケット

ショルダーハーネスに設けられたポケットには、補給食や飲料水を入れたボトルを収納することができ、ショルダーハーネス周りだけでRUSH 11Rには6つ、RUSH 20には7つのポケットを配置しています。

RUSH 11Rのショルダーハーネスポケット。左右合わせて6つポケットが行動中に必要なものを収納してくれる

メインのボトルポケットには500mlのペットボトルが収まり、脱落防止のバンジーコードを備えています。ボトルポケットと重なるように配置されたスナックポケットには、エネルギー補給に必要な行動食を入れることができます。このスナックポケットはストレッチ性の高い素材を使用している上にマチ付きのため、想定していたよりも多くの補給食を収納することができました。開閉はドローコードによって簡単に行えます。

RUSH 11Rはスナックポケットの横(脇腹のあたり)に、貴重品などを収納するのに便利なポケットを左右に備えています。右側はジッパーポケットになっており、紛失したくないものの収納に。左側のフラップポケットは補給した後のゴミを収納するのに便利でした。一方、RUSH 20は右側のみにジッパーポケットがあり、こちらはキーフック付きの仕様になっています。

RUSH 20は左右ボトルポケットの上部にタブレットポケットがあり、こちらには縦長のサプリメントやゴミの収容に便利でした。

RUSH 20のショルダーハーネスポケットはボトル上部にショット系サプリやゴミを収納するのに便利なポケットを左右に備える(写真左)ジッパーポケットは大きめ(写真右)

ウェア類を入れておけるックパックボトム部のポケットとハイドレーションシステムに対応する内部のポケット

速いスピードで移動すれば環境も刻々と変わるでしょう。雨、風、寒さに対応するためのウェアのレイヤリングも欠かせません。移動しながらのレイヤリングコントロールも無駄が生まれないよう設計されています。

バックパック下部に用意されているボトムポケットはストレッチ性の高いメッシュポケットになっており、レインウェアやウィンドシェル、薄手のインサレーション、グローブが入るほどの容量があるため、行動中に使うウェア類はすべて収納できました。左右どちらからでもアクセスが可能なため、「右にはレインウェア、左にはインサレーション」と決めておくことで、取り出す際の迷いもなく、スムーズな出し入れが行えました。

左右どちらからでもアクセスが可能なボトムポケット

ボトムポケットだけでは容量が足りない、低温環境になるような場所ではバックパック外部に設けられたバンジーコードを利用することで、追加でウェアをホールドしておくことが可能です。また、RUSH 20はヘルメットを外付けできるようにもなっています。

ヘルメットの取り付けが可能なRUSH 20、バンジーコードを使えばウェアをくくりつけておくこともできる

両モデルともにバックパック内部の背面側には、ハイドレーション用のポケットを備えています。ホースは左右どちらのショルダーハーネスからでも沿わせるように外部へ取り回せる構造になっており、好みに合わせてルーティングを選択することが可能です。

さらに、バックパック外部にはアレンジに便利なループが各所に設けられており、同RUSHシリーズのポールホルダーやギアホルダーを取り付けられるほか、付属してくるバンジーコードを利用することでバックパックの拡張が可能です。

フィット感の高さとポケットの収納力が活かされるのはランニングだけではない

抜群のフィット感があり、ショルダーハーネスには複数のポケットがあることは何もランニング以外のアクティビティでも活躍してくれました。自分が趣味としている渓流釣りではショルダーハーネスのポケットの多さはフィッシングベストのように使うことができ、フィット感が高く、体に密着していることで、木々が生い茂り、整地されていない場所の遡行でもバックパックが引っかかったりすることもなく釣りを楽しむことができました。

また、川までのアプローチに数時間かかることも少なくないため、走ることはありませんが急ぐことはあります。RUSHのホールド力の高さは入渓までのアプローチにかかる負担を軽減してくれました。RUSH11 Rはフィッシングベストのように使用することもできましたし、RUSH 20なら登山装備も含め、山岳渓流域での釣行にもぴったりなサイズでした。

RUSH20は釣り場までアプローチが長い山岳渓流釣りでも非常に使いやすかった

まとめ:フィット感の高さとホールド力はタイムを追い求め、山を縦横無尽に駆け回るランナーはもちろん、スピードを求めず、さまざまなアクティビティを楽しむハイカーにとってもおすすめなバックパックだった

created by Rinker
PaaGo WORKS(パーゴワークス)
¥26,400 (2026/07/24 18:35:35時点 Amazon調べ-詳細)
created by Rinker
PaaGo WORKS(パーゴワークス)
¥26,400 (2026/07/24 18:36:55時点 Amazon調べ-詳細)

RUSH 11Rは体の一部となってくれるような抜群のフィット力とホールド力で、タイムを追求し、よりスピードを求めるランナーのためのバックパックでした。RUSH 20はホールド感こそRUSH 11Rに劣るものの、容量が20Lあることによる汎用性は高く、多用途に使うことができます。24時間(日帰り)で早く、より遠くに行くためのファストパッキング向けバックパックであり、トレイルランニングや登山とランニングを組み合わせて楽しむハイカーだけでなく、釣りなどアクティビティの壁を越えて活躍してくれるバックパックでした。

執筆:Yosuke.C(ヨウスケ)

不便にならない程度に「できるだけ軽く」をモットーにバックパックひとつで行動する人。

春から秋にかけては山奥のイワナを追いかけて渓流へ釣りに。 地上からは見ることのできない絶景を求めて山を歩き。 焚火に癒されたくてキャンプ。 白銀の山で浮遊感を味わいにスノーボード。

20年以上アウトドアを嗜み、一年中アウトドアを自分流に楽しむフリーランスのライター。数十以上のアウトドア系WEB媒体での記事執筆経験をもとに、自身の経験や使ってみて良かった道具を発信していきます。

山道具図書館(Mountain GearLibrary)