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夕陽に輝く砂漠のショートハイキング。デスバレー周辺ハイキングコース第三弾 モザイクキャニオン・トレイル【歩かずに死ねるか!アメリカ国立公園への旅(46)】

前回に引き続き 死の谷デスバレーナショナルパークの第三弾といたしまして、今回は夕陽に輝く砂漠のショートハイキング Mosaic Canyon Trail(モザイクキャニオン・トレイル)をご紹介します。

ここは名前の通り、見た目がモザイク模様の岩が見られる場所。

様々な色や形の岩片が、バラバラに埋め込まれたように見えモザイクのようだ!と言うことでモザイク・キャニオン・トレイルという名前がここにつけられました。

 

異なる地層から削り取られた岩片が混ざり合い、自然のセメント作用で結びついて一つの岩になったものです。

この日はハイキングを始めたのが遅めだったので夕陽に光る岩山もとても綺麗でした。

デスバレーのハイキングおすすめの時期(再掲)

  • 10月~4月:気温が比較的穏やかで、快適に観光やハイキングが楽しめます。
  • 12月~2月(冬):日中は20℃前後で過ごしやすいですが、朝晩と日中の寒暖差はあります。朝晩は冷え込むので防寒対策をし服装に注意が必要です。
  • 3月~4月(春):特に雨の多い年にはワイルドフラワーが咲き、景色が美しくとても良い時期です。

※5月~9月(夏)のデスバレーは世界有数の暑さになり、熱中症のリスクが非常に高く、観光やハイキングは危険なので注意してください。もし3月から5月でハイキングをするなら、朝早い時間や夕方がおすすめです。ここでの夏のハイキングは控えましょう。

Mosaic Canyon Trail のトレイル情報

持ち物

ハイキングに携行すると便利な持ち物 関してはこれまで同様、一般的なアメリカのハイキングと同じような装備を準備して いきましょう。

  • 飲み物(多めに3リットルくらいあるとよいです)
  • 気温の調整できる防寒着(風避けシェルが役立ちます)
  • 帽子 
  • サングラス 
  • 日焼け止め 
  • ハイキング中に食べるスナックなど 
  • 常備薬などがある場合は薬やバンドエイドなどのファーストエイド
  • その他、通常ハイキング装備で好みのものを

トレイルデータ

  • ベストシーズン10月から4月 (今回の写真は3月です)
  • 距離: 往復 4マイル(6.4km)
  • 所要時間: 往復 2.5~3時間
  • 難易度: 初心者向け
  • トレイルヘッド標高: 約272 m
  • 標高差: 1,200フィート(366m)

アクセス(車でトレイルヘッドまで)

Mosaic Canyon Trailhead 92328 California

場所: トレイルヘッドへ行くまでにメインロードから未舗装道路のモザイクキャニオンロード(2.3マイル/3.7km)を通っていきます。

ここはストーブパイプウェルズ・ビレッジ(Stovepipe Wells Village)にあり、ストーブパイプウェルズ・キャンプ場の向かい側に位置しています。

この道路はジャリ道ですがセダン車でも通行可能です。

トレイルヘッド(登山口)からハイキング開始

パーキングに到着したのが5時15分で、この日のサンセットが5時45分と言うことで30分で日が暮れてしまうというタイミングでしたが距離も短いハイキングなのでサンセットハイキングということで出発です。

駐車場にもまだ数台車は停まっていました。

サンセットが近いので夜に移り変わる独特の静けさがあり、夕陽にあたる砂漠と岩山もとても美しい時間帯でした。

まずは駐車場から繋がるトレイルヘッドから出発。

日が当たってない方角は岩に囲まれているのもあってすでに薄暗いです。足元に要注意!

こんな感じでトレイルヘッドから岩山へ入っていきます。

ジャリ道で歩きずらいので靴はハイキングシューズを使用すると良いですよ。トレイルの入り口からすぐに、このような滑らかで曲がりくねったナローズ(狭い通路)が迎えてくれます。

このような景観はアメリカの他の場所でもよく見られます。有名なのがアンテロープキャニオンなどの渓谷もそうですが、鉄砲水(フラッシュフラッド)が頻発する場所です。集中豪雨や急激な雪解けによって引き起こされる突発的な洪水のことで、 短時間で大量の雨が降ると砂漠などの乾燥地帯では地面が水を吸収できず、一気に水が流れていきます。 通常、雨が降ると数分から数時間の間に発生し、急激に水位が上昇するため、非常に危険なこともあります。事前の兆候が少なく、雨が降っていなくても発生することがあるので、このような場所を歩く時は事前に確認が必要です。

流れが速く破壊力が強い水の流れにより、周りの岩岩は削られ、このような滑らかな曲線を書くような岩壁を作って来ました。

この峡谷のナローズ(狭い通路)は、岩や砂利を含んだ激流によって磨かれ、滑らかになった地形が特徴です。

長い年月をかけて作り上げられてきたこのような場所はまさに自然界の芸術です。

更に進むと奥には夕陽に光る黄金の岩が見えています。

キャニオンを進んでいくと、この峡谷の名前の由来となったモザイクキャニオン・ブレッチャも見えてきますので探してみてください。ブレッチャ(Breccia) とは、破砕された岩片が自然のセメント作用によって結びついてできた岩石のことを指し、この岩石は、さまざまな種類の母岩の小さな角ばった破片が、自然のセメントによって結びついてできたものです。

モザイク・ブレッチャはどのように形成された?

地殻変動や侵食により、もともと存在していた岩が砕け、その後地震や断層運動、風化作用などによって、大小さまざまな岩の破片が作られます。

砕けた岩片が流水によって峡谷内に運ばれ、大雨や鉄砲水(フラッシュフラッド)が発生すると、谷底に砕けた岩が流されて集まる。そして鉱物成分を含む水が岩の隙間に浸透し、結合していき、水に含まれる石灰岩成分や二酸化ケイ素が接着剤の役割を果たし、岩の破片同士を固めていく。これが繰り返され形成されてきました。

固まった岩は、もともとの岩片がそのまま残っており、まるでモザイク模様のように見えることから、このトレイルにもこの名前がつきました。

更に奥へ進んでいくと、一見越えられないような巨大な岩が積み重なったエリア(ボルダー・ジャム)が現れます。

ここで折り返すのも良いですが、行こうと思えば更に奥までいけます。この岩の左側(東側)にある隙間をくぐり抜け、更に先へ進むことができます。

その先ナローズのような狭い峡谷が現れたり、岩場をよじ登りながら進む歩きにくいエリアもありますが更に進んでいくと、

このように小石で作られた行き止まりのサインがあります。実はこの先には最終的には高さ25フィート(約7.6m)の登ることができないドライウォール(乾燥した崖)によって進行が完全に閉ざされるので、私たちは代わりに西側(右方向)の壁から繋がるトレイルに入り進みます。しっかりとした迂回トレイルが現れます。

なのでこの写真のように小石で行き止まりサインが作られているのです。

このトレイルは峡谷の上へと続き、その後、ドライフォールの上部へと戻るメインルートへ接続します。

峡谷をさらに奥へ進み、最後のカーブを曲がると、劇場のような壮大な景観の中のような空間にでます。ここがゴールです。

ここの時点で時間は日が暮れた後の6時だったので周りはだいぶ暗くなってきてしまってますが、日の光があればもっと壮大に見えたかもしれません。ここで本来なら休憩して引き返すことになりますが、私はこのまますぐに折り返します。

トワイライトのハイキングもなかなか素敵で夜になっていく静けさと共に徐々に顔を出す星を見ながらとても気持ち良いハイキングコースとなりました。6時半にパーキングに戻りで終了です。

時間的にも人がいなくて、とても静かな空間を美しい岩岩と過ごすことができました。

デスバレー国立公園の入場料についての追加情報

本来の国立公園なら入場ゲートに公園レンジャーがいて、そこで公園入園料を支払い公園内に入っていきますが、デスバレーは入場ゲートを通過してもレンジャーが常駐していないため、下記のどれかの方法で入場料を支払う必要があります。

★公園内のファーニス・クリーク・ビジターセンター(Furnace Creek Visitor Center)にてデスバレー国立公園の入場料を支払います。
★各所に設置されたキオスクで入場料を支払うことができます。
★無人の料金所: 公園内の主要道路沿いに無人の料金所が設けられており、クレジットカード専用の自動券売機で入場料を支払うことが可能です。

車両1台につき$30で、7日間有効です。

入場証明の表示:

支払い後に受け取ったレシートや入場証明書は、車のダッシュボードなど外から見える場所に表示しておく必要があります。

ファーニス・クリーク・ビジターセンターにて写真は3月初旬の午前中でしたがすでに23度ありましたよ。

中にはミュージアムやお土産屋さんなどもあります。

公園内には宿泊施設などもありますよ。

カリフォルニアの死の谷と呼ばれる砂漠公園へどうぞ遊びにきてくださいね。

加藤 さやか

ヨセミテ国立公園をはじめとした、カリフォルニアのハイキング・旅行プランはお任せください。父の影響もあり昔からアウトドアアクティビティーが大好きで、日本にいた頃から登山、国立公園巡りをする中で、アメリカやカナダの大自然に魅了され、その結果念願だったアメリカに辿り着きました。現在は日本人ガイドと行く完全プライベートハイキングツアーなど、お客様と一緒に作る現地オプショナルツアーを提供するANAMI TOURSを営んでいます。現地在住だから知り得る、スペシャルなオプションをご紹介させて頂きます。ご興味ある方は下記HPから。

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