First Look: Arc’teryx ALPHA FL 30
現時点で僕の考えた最強のザック!?
これまでどんなに軽くても背面にフレームの入っていないザックは背負わない主義でいた僕ですが、ついに負けました。
まったく期待せずに入った三鷹のHiking Depotで、やばいものに出会ってしまったからです。
これまでもウルトラライトなコンセプトのザックには興味があったので、いくつか試してみたりしたのですが、正直購入までに至らないことばかりでした。
理由はさまざまですが、要するに各メーカーのそぎ落とした「割り切り」部分が微妙なレベルで僕とマッチしないんです。例えば腰ベルトをまったく取ってしまっていたり、背面にまったくサポートが無かったり、本体が単なるスタッフバックのようにふにゃふにゃすぎていたり。各メーカーのコンセプトは理解できるのですが、そうだとしても自分としては譲れない部分がそぎ落とされてしまっている。
でもこのArc’teryx ALPHA FL 30だけは違った、まさに「僕の考えた最強のザック」に近い!
まず、当たり前だけど、とにかく軽い、575g。
そして背面には適度に固く、クッション性もある板状のフレーム(?)、
腰ベルトも付いている(あくまでも身体にフィットさせる為に付いている程度なので、さすがに腰にフィットするようなサポートは無いけど)。
そして何よりも自分の理想にぴったりだったポイントは防水仕様であること。強度の高いリップ ストップナイロ ン生地にポリウレタンコーティングを施した「N400r-AC2 リッ プストップナイロン」を表生地に採用し、強度だけで無く防水性にも優れ、さらに内側にはシームテープ、防水ジッパー、そしてザック上部の口は防水ロールトップ式(防水スタッフバックにあるアレ)です。もちろん完全防水ではないと思いますが、いつも沢に行くとき二重の防水してたことを考えると、一重省略できる!
フォルムもスリム・スマートで隙が無い感じがArc’teryxらしい!
でも万人にお勧めできるわけではない
もちろん、これはあくまでも自分の考える理想であって、万人に最適な解ではないことは注意してもらいたい。例えば以下のような部分が気に入らない人にとってはこのザックは地雷な気がする。
- 極端にポケットが少ない(天蓋すらない)、口がてっぺんにしかないので、パッキングをきちっとやらないとものが取り出しにくくて大変。
- 腰ベルトが貧弱(ナイロンテープのみ)。
- 肩パットもペラい。
- 背面にはしっかりとしたフレームではないので、背負い心地は快適とはいえない。
- 防水仕様なので、ハイドレーションのチューブを出す穴がない。
こんな感じですぱっと割り切られている部分は覚悟しなければならない。まぁそれを含めて納得できる人にとっては天国みたいなザックです。このザックを絶対おすすめしたいのは、何をおいても沢登り好きの方。防水パッキングするから無駄にポケットは要らない、藪漕ぎするから外側にアタッチメントなんて最低限でいい、そして何より防水・耐久仕様の生地・・・。ザックカバーなんて持ったこと無い沢登り野郎だった学生時代に出会っていたら、これは間違いなく最強のザックだったに違いないでしょう。
早速次はこれでもってデイハイク・沢登りと試してみたいと思います。
DATA
製品名
Arc’teryx ALPHA FL 30
特徴
Weather resistant
Durable
ベストユース
- クライミングアタックザックとして
- 日帰り沢登り
- 日帰りハイキング
重量
575g
容量
最大30L
ジッパー&フライの形状
WaterTight(TM)external zippers
収納部の種類・形状
メイン収納
前面外側にジッパーポケット(キークリップ付き)
デザインと構造
内側生地は中のアイテムが見やすい白色の反射生地を採用
すべての縫い目部分はシームテープによる防水仕様
背中を快適な状態に保持する硬質で成形されたバックパネル
前面に取り付けられたループ・ハンドルによって積雪時のアンカーもパッキング可能
サスペンションの形状
Arc’teryx AC2 (Advanced Composite Construction) suspension system
調節・取り外し可能なチェストストラップ
4 cmヒップベルト
熱成形ショルダーストラップ
パッキング口の形状
ロールトップ式締具
拡張可能なドローコード付き締輪
手袋でも容易に扱い可能な大型webbing pull-tab
コンプレッションストラップの形状
上部にコンプレッション用のストラップ付き
各種アタッチメントの形状
アイスアックス用ループ×2