今シーズン見逃せない超軽量レインウェア 2018

アウトドアウェアのなかでも必需品といわれるレインウェアは今年も新アイテムが目白押し。昨年に引き続き毎年恒例の新作をチェックしてみたいと思います。

今回取り上げているモデルはあくまでも2018春夏シーズンの新作やモデルチェンジが中心です。というわけで今年販売されているラインナップ全体を知りたい方は、昨年の紹介記事(今シーズン見逃せない超軽量レインウェア 2017)も合わせて読んでいただくと、よりスキがないのではないかと思います。

ピックアップにあたって大前提の基準はいつもの通り、すべてお店で実際に試着してみたうえで欲しいと思ったかどうかです。このリサーチをもとにこれから実際に比較レビューをはじめるので、ここで挙げたモデルは文字通り今シーズンのNO.1候補です。ただ同じようなスペックでも見た目やちょっとしたあしらいの有無によって残念ながら引っ掛からなかったものもあります。それはひとえにその人のセンスに関わってくる話なので「いやいやそれはこっちだろ」という意見については、どうぞ心を広くもって読んでください。

目次

トピック1:GORE-TEX® ACTIVEの進化がヤバい

ここ数年の大きな潮流としての、トレイルランやスピードハイクをはじめとしたよりアクティブで身軽なアクティビティの人気は未だとどまる気配がありません。その流れに乗ってレインウェアは驚くほどの速さで軽量化が進んでいきました。こんなことここ数年ずっと言い続けている気がしますが、もうどこからが軽量といえるのか分からなくなるくらい、200g台、あるいはそれ以下という重さのレインウェアは当たり前になっています。

ただ、”KING OF 防水透湿素材”ことGORE-TEX®大先生に関していえば、軽量素材競争ではやや出遅れ感が否めませんでした。以前からの高負荷アクティビティ向けプロダクトである、(旧)GORE-TEX® ACTIVEでは、いかんせん重量的に勝負にならなくなっていたのです。

ここ1~2年で、その遅れを取り戻すべく投入されたGORE® C-KNIT™ バッカ―テクノロジーは軽さに限界があり、GORE-TEX® SHAKEDRY™ プロダクトは耐久性と価格から一般向けとはいいがたく、その意味ではいずれも競合を蹴散らすほど一般ランナーやU.L.系ハイカーのど真ん中を射抜くものとは言いがたかったのが実際のところ。

確かに、安易に流行に乗って、これまで長い間築き上げてきた「鉄壁の防水性」というブランドイメージをそう易々と手放せるものではないことは容易に想像がつきます。

そんな巨人が、ついに重い腰を上げたわけです。それが今シーズンの進化したGORE-TEX® ACTIVE。その特徴をものすごく大雑把に言ってしまうと、透湿性を最大化するために作られたこれまでのGORE-TEX® ACTIVEに、GORE® C-KNIT™ バッカ―テクノロジーの裏地を採用することでさらなる透湿性向上・軽量化・快適化が図られたものと考えると分かりやすいでしょうか。

実はC-KNITが登場した時「ACTIVEの透湿性とC-KNIT裏地の着心地があれば最強なのになぁ」と雑に妄想していたのをふと思いだしました。それが今、目の前に現実化しているのだから、驚きを通り越して口元はゆるみっぱなしです。

例によって、まずデビューシーズンとなる今年は限られた数ブランドからのみの発売であり、さらにまだやや価格もこなれていませんが、それは今後落ち着いてくるでしょう。今回はその中から特にアツい2モデルを紹介します。

NORRONA bitihorn Gore-Tex Active 2.0 Jacket

重量★★☆ 防水性★★★ 透湿性★★★ 快適性★★★ 機能性★☆☆

スタイリッシュな北欧ブランドの中でも特に厳しい環境に耐えうるハイスペックを突き詰めたモデルを数多く作ってくれるNORRONAの今シーズンは、軽量シリーズである「bitihorn(ビティホーン)」で全面的にリニューアルがなされました。中でもこの新作防水ジャケットは進化したGORE-TEX® ACTIVEを採用し、抜群の透湿性能に加えて最高に着心地の良い肌触り、これまでなかった軽さを実現しています。いくつかある今年初めて出たGORE-TEX® ACTIVE採用モデルの中でもおそらく最軽量。それに加えて相変わらず突っ張り感や腕上げによる裾の持ち上がりなども気にならず。もちろん、GORE-TEX®だけに耐久性・防水性は言うに及ばず。色々見たけど、やはりこれが今期一番の注目モデルと言わざるを得ません。

Mountain Equipment インペラ・ジャケット

重量★★☆ 防水性★★★ 透湿性★★★ 快適性★★★ 機能性★☆☆

イギリス発、こちらもハイエンドで妥協のないモノづくりに定評のあるブランド、Mountain Equipmentの最新GORE-TEX® ACTIVE採用レインウェア。これもスピード・軽量重視のアクティビティ用途では最高クラスに出来がよく、個人的に上のbitihornと最後まで迷いました。こちらの何がすごいかって、表地がこれまでGORE-TEX® PRO等の裏地に採用されていた「ゴアマイクログリッドバッカー」だというのですから、これはさらなる高透湿性、耐久性が想像されます。個人的には袖を通した時の体型とのフィット具合で上に軍配を上げましたが、どちらを選んでもまったく後悔はないでしょう。文句なしに素晴らしい!

トピック2:ストレッチ素材で機動性抜群のレインウェアがヤバい

雨具といえばゴワゴワ硬い生地でできているもの、そんな固定観念は今年限りでもう捨てなければなりません。「軽量かつストレッチ」というレインウェアの流れは昨シーズンあたりから多くみられ、今年はいよいよ見逃せなくなってきました。そんなストレッチの効いたレインウェアの注目モデルを3つご紹介します。

RaidLight ハイパーライトMP+ジャケット

重量★★★ 防水性★☆☆ 透湿性★★☆ 快適性★★☆ 機能性★★★

こちらは昨年から気にはなっていた(2017年発売)のですが、今年になってあらためてすごさに気が付いたということで遅ればせながらピックアップ。まずそのラミネートされた独自メンブレンと表地の2層構造による115gという軽さに素直に驚きます。その薄さによって内側のゼッケンも視認可能です。細身で肩回り・袖も非常にタイトに作られていますが、それにもかかわらず腕振りでの違和感がないのは何といっても生地全体にストレッチが効いているから。他にも薄い生地であるが故の耐久性の低さをカバーするために肩には補強がなされていたり、左腕はジャケットを着たまま時計が見えるようになっていたりと、ただ軽くするだけでなくランナーの使い勝手をこれでもかと考えられている点は尊敬に値します。

MONTANE Minimus Stretch Ultra Jacket

重量★★☆ 防水性★★☆ 透湿性★★☆ 快適性★★☆ 機能性★★★

日ごろから新技術への果敢な挑戦を惜しまないMONTANEは、レインジャケットのストレッチ化にも早くから取り組んでいました。昨シーズン登場したMinimus Stretch Jacketをさらに軽量化し、よりランニング用途にブラッシュアップさせたのがこのMinimus Stretch Ultra Jacket。括りとしてはVIA Trailシリーズというトレイルラン向けとなっていますが、裁断がタイト過ぎるわけでもなく、ポケットも2つ付いており(しかもイヤホンコードの穴あり)その意味ではレースだけではない広範囲なランニング・アクティビティに使えそうな点は好ましいです。胸と裾に配置された、ジッパーを全開してもバタつかないためのスナップボタンや、前後にみられるリフレクションなど、ちょっとした部分にも気を遣ってあったりするのもポイント高し。

Black Diamond ファインラインストレッチレインシェル

重量★☆☆ 防水性★☆☆ 透湿性★☆☆ 快適性★★★ 機能性★★☆

主にクライミング系の、言ってみれば活動量の大きいアクティビティに強いBlack Diamondだけに、このタイミングでストレッチの効いたレインウェアを開発してくるのは納得です。スリムなサイズ感にもかかわらず腕上げも楽、そして立体裁断もしっかりしているので裾上がりも少なく、ハーネスをした状態でも使いやすくなっています。またランニング向けと違ってヘルメットを意識したつば付き大きめフードは調節もしやすく、さらにうれしいことに胸ポケットへのパッカブル仕様。ただ何がすごいかって、この求めやすいお値段よ。すっきりとしたシルエットとクリーンな見た目も十分に魅力的です。ただし、BDのジャケットは全般的に丈が長めで体型を選ぶのと、防水透湿スペック的にはそこまで高いとは言えないところは価格との相談でしょうがないか。

THE NORTH FACE オプティミストジャケット

重量★★☆ 防水性★☆☆ 透湿性★★★ 快適性★★★ 機能性★★★

数シーズン前、独自素材のHYVENT Flyweightによって「3レイヤー超軽量レインウェア」の扉を開いたTHE NORTH FACE。その人気は確かなようで、ハイキング→トレイルランと毎年用途別にバリエーションの幅を順調に広げていきました。そして今シーズン主力のトレイルラン向けストライクトレイルフーディと別に新しく登場したのがこのオプティミストジャケット。同じHYVENT Flyweightを使用しつつ、さらにストレッチ性の高い表地を合わせることでシルエットをシャープにしながらもスムーズな動きやすさを実現しています。運動量の多いアクティビティに十分使えそうですが、利便性重視の大きな2つのポケットや付属のスタッフサックなど、細かいあしらいに関してはそこまで軽量化にガツガツしていないところから街着にしてもいい感じです。

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