ワークマンで登山!夏山に使えそうな軽快ショーツ・ハーフパンツを片っ端から試してみた

今年もマイペースに、山で使えるワークマンを探しています。

相変わらず人気のワークマンですが、毎シーズン新作をチェックしているとそう毎年毎年新しいモデルが湧いて出てくるということは流石にありません。そうしたこれまで掘ってきた使える定番アイテムについては過去のレビュー記事などを読んでもらうとして、今シーズンはちょっと趣向を変えて、登山やファストパッキング、トレイルランといった激しめのアウトドア・アクティビティに使えるショーツ(ショートパンツ)に狙いを定めてみました。

前提として登山の行動着はロングパンツが基本。日が出れば暑いとは言え朝夕の山は真夏でも肌寒く、日が出たら出たで紫外線や害虫の危険もある。天候も安定してません。また常に快適な登山道があるとは限らず、万が一整備されていない藪藪した道などに出くわせばケガもしやすい。そうしたリスクを考えると、登山やハイキングでは長ズボンの方がより安全と言えます。自分もほとんどの山行はロングパンツ。ただし、真夏のトレイルはやはりハーフパンツやショーツが断然涼しくて歩きやすく、ここ数年の猛暑もあって、特によく行く山域での真夏のランやスピードハイクといった激しめのアクティビティではショートパンツ、あるいはショートパンツ+スパッツなどで山を歩くことも珍しくありません。そんな限られたシーンで使いたいショーツには、個人的にあまりコストを掛けたくないというのが正直なところ。そこでワークマンの出番ですよ、というのが今回のテーマです。

ただ、ここ最近の新作全体をざっと眺めてみても、正直ガッツリとした登山・トレッキング向けはそれほど多くなく、やはり今大ブームのキャンプなどのレジャー系アイテムが充実している印象です。そんな中で今回もはたして、納得の機能性を備えたお買い得ハイキングショーツに出会えるのか。さっそくどうぞ。

夏山に使えるワークマンの軽快ショーツ・ハーフパンツレビュー

AERO STRETCH(エアロ ストレッチ)クライミングショートパンツ (登山オススメ度★★★★☆) 1,900円

快適さ◎ 動きやすさ◎ 便利機能△ 汎用性&デザイン◯ 通気性△ 速乾性◎ 撥水性×

お気に入りポイント

  • 4WAYストレッチ&立体裁断で動きやすい
  • スリムフィットながら穿き心地良し
  • 長すぎず短すぎず、ちょうどよい丈
  • 豊富なポケットがしっかりとジッパー付き
  • 生地の耐久性

気になるポイント

  • 通気性が低く蒸れやすい
  • ウェストのゴムが緩く付属ベルトが使い物にならない(要ベルト)
  • 若干重い
  • 落ち着いたカラーリングがない
  • 撥水ポケットは歩くときに邪魔

このサイトでワークマンを取り上げた当初からお気に入りの「AERO STRETCH クライミングパンツ」のショートパンツバージョン。細身のシルエットながら4WAYストレッチと股下のガゼットクロッチによる立体裁断で、動きやすさは相変わらず抜群。

膝がやや出るくらいの丈で、足上げの際にも引っかかりがありません。つまり登山のような下半身の動きが大きいアクティビティにはこれ以上なくフィット。

ポケットもたくさんあり、後ろ以外はそれぞれにちゃんとジッパーが付いているので、物が落ちる心配もありません。

とはいえ、気になる点も当然あります。最も残念なのはウェストの作りで、背中が緩いゴムになっていて、激しい動きに対してはずり落ちやすくヘタリも早そうです。

救いなのはベルトループが付いていることで、自分の場合は標準で付いているベルト(下写真)は使わずに思い切って切り取ってしまい、自前のベルトを使用することにしました。こうすることで激しいアクティビティにもズレにくいフィット感が得られます。

また、ポリウレタンが混紡されていることから生地が若干重く、そして通気性も低く蒸れやすい(暑い)というのも気になります。真夏だけでなく幅広いシーズンに使えるとポジティブに考えることもできますが、夏に最適なショーツという観点からすると相対的にはややマイナスポイントです。

ちなみにこのパンツには内側にスマホや空調服用バッテリー?のはいる、撥水サコッシュが付いていますが、登山でこれを活用しようとしても歩くときに邪魔なだけでしたので、これも思い切ってちょっきんしてしまいました。

穿き心地と動きやすさで言えば期待通りの使えるショーツで、若干の蒸れやすさ我慢すれば今回イチおすすめ。ただそのままで完璧!というわけではないので、そこを思い切って自分なりにカスタマイズしていくことをおすすめします。

サマー2WAYパンツ ACTIVE TYPE(アクティブタイプ) (登山オススメ度★★★★☆) 1,900円

快適さ◎ 動きやすさ◎ 便利機能◯ 汎用性&デザイン△ 通気性△ 速乾性◯ 撥水性×

お気に入りポイント

  • 4WAYストレッチ生地なのに経年劣化が起こりにくい
  • ロング・ショートの2WAYタイプ
  • 生地の耐久性
  • ゴム&ベルトによるウェストのフィット感

気になるポイント

  • ショーツの丈がハーフパンツサイズのみでランニングにはやや長い
  • 圧着テープが目立ちすぎる
  • ベンチレーションがそこまで効果的でなく、真夏に使うにはやや暑すぎる

ワークマンではこれまでもいくつか、ショートパンツにもなる2WAY仕様のパンツをラインナップしていますが、今シーズンは新登場のこちらを試してみました。

このモデルの何が注目かって、それは独自開発のストレッチ生地「TRICO TECH(トリコテック)」を採用しているという点。最大140%の高い伸縮性を備えた4WAYストレッチでありながら、重くて劣化しやすいポリウレタンを使用していないという期待の生地は、確かに持ってみても生地厚やパーツの多さの割にはあまり重さを感じさせません(Lサイズ実測357g)。噂のストレッチ性もなるほど歩きやすい。

丈は膝が隠れるほどのハーフパンツ丈ですので、ともすると膝が引っかかって不快になりがちですが、細身の裾周りにもかかわらず窮屈感は気になりませんでした。

ウェスト周りは伸縮ゴム&付属のベルトによるオーソドックスな作り。テープが腰をきちんと一周しているためベルトがズレにくく、耐久性もあって安心です。

動きやすくて快適な生地に、丈夫で安定感のある作り、ポケットも必要十分、ロング・ハーフの2パターンで使用できるので1年中使えるなど、登山で穿く上で気になる点の多くをクリアしたサマー2WAYパンツ(ACTIVE TYPE)は今シーズンの掘り出し物。夏だけでなくこれから先もお世話になりそうな1着でした。ただし、丈の長さや、ベンチレーション機能を含めた通気性の足りなさなどを考えると、ランニングや猛暑でのアクティビティにはやや厳しいとも感じました。最後に圧着テープが目立ちすぎるデザインも、よりこなれてきてくれることを期待。

AERO STRETCH(エアロ ストレッチ)ショートパンツ (登山オススメ度★★☆☆☆) 1,900円

快適さ◯ 動きやすさ△ 便利機能△ 汎用性&デザイン△ 通気性◎ 速乾性◎ 撥水性×

お気に入りポイント

  • 薄手軽量
  • 通気性・速乾性抜群
  • ストレッチ生地なのに経年劣化が起こりにくい
  • ポケッタブル仕様
  • ハーフパンツ/ショーツと長さ調節可能

気になるポイント

  • ジッパーやスナップボタンの耐久性、ポケットの縫い付けなどが貧弱
  • ウェストがゴムなし
  • 裾が狭すぎて動きにくい

やっぱり夏に穿くんだから、どうせなら涼しい方がいいのは当然。そういう意味で今回で最も涼しかったパンツがこれ。薄手軽量、裏地に凸凹感のある生地で作られ、所々にメッシュ地が当てられたAERO STRETCH ショートパンツは通気性もよく、蒸れ知らず。速乾性も抜群です。

ただ一方でスリムフィットのシルエットは、裾まわりが非常に狭く、おまけにストレッチも他と比べて控えめ。ハイキングでの動きやすさという点ではちょっと厳しいと感じました。ちなみにサイドにスナップボタンがあり、膝下→膝上の丈に裾上げして使うことも可能。嬉しい人には嬉しいかもしれませんが、登山などのアクティブなシーンで使うという観点からは、今一歩実用性が欲しいところです。

とにかく軽くて涼しいショーツとしては優秀。走ったり足を振り上げたりが少ないアクティビティであればそれなりに快適に使えそうですが、動きと耐久性なども求められる山用としては惜しい点が残る1着でした。

AERO GUARD STRETCH(エアロガードストレッチ)ショートパンツ (登山オススメ度★★☆☆☆) 1,900円

快適さ△ 動きやすさ△ 便利機能◯ 汎用性&デザイン◎ 通気性△ 速乾性◯

お気に入りポイント

  • デザインがこなれていて多様な着こなしが楽しめる
  • 軽量、短い丈で風通しがいい
  • 豊富なポケット
  • 防虫加工DIAGURD®

気になるポイント

  • 両足の大容量カーゴポケットはキャンプには便利だが登山などのアクティビティには不向き
  • ウェストのゴムが緩すぎてポケットに物を入れたりアクティブな使い方でズボンがズレ落ちやすい(別途ベルトを締めてもフォロー不可能)

近年ワークマンで力を入れいてるっぽい「キャンプ」寄りのショーツとして展開されているがこのAERO GUARD STRETCH ショートパンツ。

今回のなかで丈が最も短く全体~裾周りもゆったりとしているため、一見すると風通りは抜群、なおかつ動きやすさもかなりイケてます。ただ、生地はポリエステルと綿の混紡のため、サラサラしているうちはいいのですが、汗をかき始めるとベタつき感が強くなり、動きによる生地の突っ張りも感じてしまいました。

そもそも最大の特徴である虫の寄りつきにくい防虫加工の生地は効果に限度がありそれに頼り切れるほどではなく、両サイドの巨大なポケットに物を入れたまま歩けば邪魔になるしと、残念ながら登山ではそこまで効果的とは言えないため、今回のテーマに取り上げるべきではなかったかもしれません。

色味やデザインは好きなので、これはぜひハイキングやランニングではなく、キャンプや水遊びに、ぜひ使ってやりましょう。

遮熱DOUBLE MESH ACTIVEクロスショートパンツ (登山オススメ度★★★☆☆) 2,900円

快適さ◯ 動きやすさ◎ 便利機能△ 汎用性&デザイン△ 通気性◯ 速乾性△ 撥水性◯

メーカーポイント

  • インナーパンツとの一体型ショーツでスパッツ不要
  • 遮熱・冷感素材効果で体感的な暑さが少ない

気になるポイント

  • 左ポケットにペットボトルを入れると歩きにくく、右ポケットにはそもそもスマホが入らずなど、自転車向けのパーツがことごとく不要
  • スパッツと分離できないため、速乾性が低い
  • 裾が狭いため大きな動きではやや窮屈

こちらのパンツもどちらかというと登山・ハイキングに向けではないものの、使い方によってはイケるかも?という期待で取り上げてみたのですが、結果、かなり有望な掘り出し物でした。とにかくいろいろ規格外のアイデアが満載で、それぞれ成功・失敗はあるものの、何ともユニークで使い方によっては十分に「アリ」なんです。

なかでもインナースパッツとの一体型という点は、最もユニークかつ気に入った点です。最初はボリュームのある生地感がどうなの?と思ったのですが、歩いてみてびっくり、このスパッツが接触冷感素材で意外にも涼しい。筋肉のブレを抑えてくれ、思いのほか快適に、安定した歩行を可能にしてくれました。やや裾周りが狭めでしたが、そこを除けば穿き心地もまずまず。

生地自体には通気性もあり、さらに後部にベンチレーションが配置されているため夏のハイクでも蒸れはさほど気になりません。また今回唯一、表地に撥水加工が施されており、濡れにくいというのが登山用パンツとしては何よりありがたい。

一方、自転車用?として開発されているからか、両ポケットの中に仕込まれた各種ホルダーについては、まったく利用価値がないのは残念なところ。「ペットボトルホルダー」には1リットルのペットボトルも入る大きさですが、当然のごとくハイキングでは使わないので、思い切ってここは後ほどザクッと切除しました。

右腿の「スマホポケット」についてはそもそもサイズ的にスマホはまず無理。ということもあってこちらも申し訳ないですが取り外してしまいましょう。

短めの丈にスパッツというデザインは、真夏でも涼しく、動きやすさもまずまず、ウェストのフィット感もあり(ベルトループ付き)、トレイルランニングを始めとしたアクティブなアウトドアでも十分に使えると感じました。

まとめ

今回ざっと5つのモデルを穿いて歩いた結果、スペックだけでは分からない、実用面からさまざまな使えるパンツが見つかりました。総合的に優れたAERO STRETCH クライミングショートパンツサマー2WAYパンツ ACTIVE TYPEから、キャンプ(AERO GUARD STRETCH ショートパンツ・AERO STRETCH ショートパンツ)に使いやすいモデル、ランに使いやすいモデル(遮熱DOUBLE MESH ACTIVEクロスショートパンツ)まで、使い方を間違えなければいずれもコスパが良くて気軽に穿けるものばかり。

もちろんいろいろと細かいことを言ってはきましたが、ショーツのようにシンプルなものは素材や機能などの技術的な部分以外に、何も考えず気持ちよく着られる気軽さのようなことも大切です。夏はまだまだ続きます。このレビューがそれぞれにとってピッタリのショーツが選べる手助けになれば幸いです。それでは素晴らしい夏を。

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