【2017-2018】後悔しないバラクラバ(目出し帽)の選び方とおすすめの7着

冬山・バックカントリーでの隠れた必需品

冬のアウトドアで恐ろしいのは何といっても冷え・寒さからくる凍傷や低体温症です。このため身体の末端部分の保温は特に気をつけなければなりませんが、なかでも外気に露出している手と顔の防寒は欠かせません。このうち寒さから手を守るのが「スノーグローブ」、顔周りの防寒を担うのがさまざまな種類のヘッドウェアです。

まず思い浮かぶのはニット帽やビーニーと呼ばれる耳から頭を覆うタイプや、首周りの防寒に役立つマフラーやネックウォーマーなどです。これらは街やスキー場ではよく見かけますが、平地の何倍も低温で風の強い積雪のある冬山の稜線では物足りません。

そこで必要になってくるのが、眼以外の顔全体をスッポリと覆う防寒着「バラクラバ」です。この名前にまったくピンとこないぼくのような方には「目出し帽」といえば、あぁ、とイメージが湧くかもしれません。ちなみにぼくの周りでの呼び名は「めでぼう」でした(なぜ横文字で言い始めたのかは不明ですが、完全に日本語の方が分かりやすいし味わい深しです)。

(モンベル)mont-bell スーパーメリノウール バラクラバ 1118170 (ブラック(BK), S/M)

そんなバラクラバですが、なかなか理想のモデルを探すのが難しいギアだと感じています。その理由のひとつは、店頭で実際の利用シーンに近い試着ができないこと。その場では心地よくても、実際の極限状況で装着してみるとそうでもなかったり・・・肌に密着する繊細な道具だけに、よくあります。もうひとつは、利用シーンが冬の厳しい寒さという極めて狭い範囲であるにもかかわらず、高いものになると1万近くにもなるという手の出しにくさ。どうしても手頃な価格のもので済ましてしまいがちです。

そして最後の最も大きな理由は、バラクラバが顔全体を保温しつつ口・鼻周りの空気はしっかりと排出するという極端な機能を同時に求められる、意外と複雑な道具だからです。その意味で個人的には未だにしっくりくるアイテムに巡り逢えていない、選ぶのが単純なようで実は繊細なギアといえます。

そこで今回は、これまで長い間いろいろなモデルを試し、悩み続けてきた経験にもとづいて、バラクラバの選び方をあらためて整理し、その結果現時点でかなり完成形に近づいている最もおすすめのバラクラバをタイプ別に7点選出してみましたので、ぜひとも参考にしてみてください。

目次

チェックポイント1:プロテクション(保温・防風性)

バラクラバが必要になるシーンとは、ニット帽(ビーニー)やネックウォーマーだけでは寒さを防ぎきれなくなるほどの寒冷・強風下。この状況でまず何が求められるかと問われれば、間違いなく最も重要なのは保温・防寒性能です。

その保温性を大きく左右するもののひとつが、バラクラバに使われている生地・素材。かつては冬季ウェアの保温素材といえば、昔ながらのウールや、アクリルなどの化繊素材が主流でしたが、それらはチクチクした肌触りがネックとなり、顔に装着するにはまだまだ改良の余地がありました。それが最近ではさまざまに進化した素材が取って代わるようになり、目的と用途に合わせて選べるようになっています。以下、最近の主流となりつつある素材を順に見ていきます。

化繊(フリース・ソフトシェルなど)

現在バラクラバの素材として一般的に採用されているフリースは、機能性と快適性を兼ね備えたバランスの良さが魅力。元々、ウールにとって代わる「軽くて暖かくてすぐ乾く」理想のセーターとして進化していったフリースはバラクラバとの相性もバッチリでした。さらにその後の研究開発によって現在では基本的な保温性と速乾性に加えて、さらに効果的な機能が追加されたラインナップが展開されています。例えば

  • 極寒地域での利用に適した、保温性抜群の「Polartec® Power Dry®」
  • 伸縮性を強化し、よりフィット感を高め着用ストレスが少ない「Polartec® Power Stretch®」
  • 防風性を高め、低温だけでなく強風下でも高い断熱性を可能にした「GORE® WINDSTOPPER®」を挟み込んだフリース

など。フリース素材の他、最近では適度な防風性と保温性、通気性を併せもったソフトシェル素材や、軽量性と保温性、通気性を高めて快適性を向上させた「Polartec® Alpha®」など、それぞれの強みを活かしたモデルも眼が離せません。

メリノウールやアクリルなどのウール系素材

古くからのウールに比べて抜群の肌触りのよさと吸湿保温性を備えたメリノウールは、ここ数年の世界的なブームとともに保温素材としてさまざまなアイテムに用いられるようになってきました。メリノウール製バラクラバの良さ何といってもその着け心地の良さと適度な保温力、そして天然の防臭性。一方で単体では防風性はあまり期待できません。

balaclava_material

左側3つがフリース等の化繊素材、右側3つがメリノウールおよび混紡素材。傾向としてはテクニカルなモデルが化繊系に多く、着心地重視のカジュアルなモデルがウールに多い。

補足:保温性を決めるのは素材だけではない

より暖かいバラクラバを選ぶ際に注意しなければならないのは、首周りのつくり。首の下部までしっかり覆っていないバラクラバは風が吹き込んできてしまう可能性があります。首周りが短めのモデルは注意し、万が一短い場合はネックウォーマーやジャケットをしっかり閉めるなどして対応するようにしましょう。

チェックポイント2:快適性(フィット・呼気対応)

いくら保温性バッチリの素材でも、サイズが小さすぎでは顔が突っ張り息苦しく、逆に大きすぎであればヘルメットや風などの影響ですぐにズレてしまい、呼吸や視界が塞がってしまい非常に危険です。その意味でバラクラバのサイズ選びとフィット感の良し悪しは重要。特にサイズがワンサイズしか無いモデルや、伸縮性の無い素材には注意が必要です。やはりベストは実際に試着してみることでしょう。

さらにバラクラバの使い勝手を決める上でもうひとつ重要なポイントが、口周りの通気性です。冬山登山に限らず、スキーやスノボなどあらゆるウィンタースポーツではサングラス・ゴーグルは必携。それらを装着した状態で口元を塞ぐと、口と鼻からの蒸気がレンズの内側にかかり、どれだけ曇り止めを塗ろうと、基本、曇りまくりです。寒い→鼻まで隠す→ゴーグルが曇って前が見えない・内側が蒸れる→鼻・口を開ける→寒い→以下ループ・・・という悩ましい問題がバラクラバにはずっと存在していました。そんなギアとして不十分と言わざるを得ない状態が長らくありましたが、最近では口周りをメッシュ構造にするなどして呼気を効果的に外へ排出し、曇りや蒸れを解消するモデルが登場しています。

v_ventilation

細かい条件にもよるのかもしれないが、メッシュになっていれば何でもよいかというと、テストしてみた限りでは残念ながらそうでもない。曇らないかどうかはここでのレビューを参考にするか、試着でできる限り確かめてみるしかない。

チェックポイント3:その他の機能

汎用性

比較的薄手で伸縮性のあるバラクラバの場合、状況に合わせて被り方を変えることで、下の図のようにさまざまな使い方ができます。逆に、ゴツくて伸縮性の少ないモデルでは、プロテクションは高い一方、そうした柔軟性は乏しいのが一般的です。

防臭性

直接鼻を覆うものであり、呼気などでどうしても口周りに唾液が付いてしまうバラクラバは長時間装着するような使い方になればなるほど、防臭機能非常に有り難い。その点、メリノウールは天然の防臭性を備えているので安心です。

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