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milestone MS-G3&MS-G4 ヘッドランプレビュー:これでいい?いやむしろ「これがいい」。抜群に軽くて使い勝手◎の即買いヘッドランプ【提供品レビュー】

アウトドア・ギアの中でも特に日進月歩で猛スピードに進化を続ける道具のひとつ、ヘッドランプ。今我々は暗闇を真昼のような明るさで照らすことができるハイパワー製品が誰でも簡単に手に入る世界に生きています。

ただ最近ふと思うのです。「さすがにもうこれ以上明るく高性能でなくてもいいんじゃね?」と。

長時間・高出力は確かにシビアなコンディションで限界に挑戦するレーサーにとっては今でも重要な性能ですが、だからといってすべてのアウトドア愛好家にとっても必要不可欠であるとは限りません。朝日が昇り始めてから歩き始め、日没前にはテントの中でゆったりする人、山登りはもっぱら日帰り登山がメインで、ヘッドランプは普段ザックの中といった「フツー」のハイカーにとっては、「明るさ・長持ちさ」ももちろん大事ですが、それよりもっと大切なことがあるのです。

大阪発・新進気鋭のヘッドランプメーカー、マイルストーンからこの秋リリースされた新製品「MS-G3 & MS-G4」は、明るさや持続時間といったパワーこそ控えめなものの、軽量コンパクトさや操作性、価格などの実用性にかけては他に類を見ないほどの充実ぶりを備えた、まさに最近感じていたモヤモヤを吹き飛ばしてくれる、ある意味で画期的な新ヘッドランプです。

早速山でのテント泊、ランニング、室内でのテストなど実際に使用してみたレビューをお伝えします。

milestone MS-G3&MS-G4の大まかな特徴

milestone MS-G3&MS-G4は、同社「MS-G2」の後継機種に位置づけられる小型充電式ヘッドランプ。手のひらサイズで50グラムを切る驚くべき軽量コンパクトさにもかかわらず最大420ルーメン(MS-G3の場合)という優れた重量対明るさ性能を備える。スポット照射とワイド照射をミックスしたバランス型の光線は、手元・足元だけでなく歩行用としてもこれ1つで十分に対応。他にもシンプルで使いやすい操作性、3色のビームカラー、USB-TypeCによる急速充電や、充電しながら点灯可能な「エマージェンシーチャージ機能」など、ユニークで使い勝手の良い機能が満載。

お気に入りポイント

  • この明るさでなら世界トップクラスに軽くてコンパクト
  • 必要最小限の機能に絞り込むからこそ生まれるシンプルで使いやすい操作性
  • Type-C充電ポートでのスピード充電と、モバイルバッテリーで充電しながら使える「エマージェンシーチャージ機能」
  • 暖かみがあり霧や靄に強い電球色の光
  • コストパフォーマンスの高さ

気になるポイント

  • 長押しで光量を調節する仕組みは調節に時間がかかる
  • ハイスピード・長時間利用が求められるシビアなコンディションでは明るさ・持続時間が物足りない

主なスペックと評価

項目milestone MS-G3milestone MS-G4
光量(lm)420ルーメン380ルーメン
公式照射距離(m)120
公式照射時間(h)(最小/最大)
  • 17時間(5%)
  • 2時間(100%)
実測重量(g)
  • 32(本体のみ)
  • 37(本体 + クリップ)
  • 49(本体 + ベルト)
専用バッテリーリチウムイオンポリマー充電池(内蔵)
充電しながら使用エマージェンシーチャージ機能搭載 *充電中10%光量にて点灯可能
防水防塵性能IPX 4 (防沫型)
ライト種類
  • メイン:白色
  • サブ:電球色
  • 赤色
  • メイン:電球色
  • サブ:白色
  • 赤色
付属品USB-Type C ケーブル、MS-Gシリーズ専用クリップ
遠距離照射★★★☆☆
近距離照射★★★★☆
バッテリー寿命★★★★☆ ※エマージェンシーチャージ機能を除けば★★☆☆☆
使いやすさ★★★★★
重量(体感重量)★★★★★
防水性★★★★☆
耐久性★★★☆☆

詳細レビュー

重量と収納性:手のひらより小さく、コンビニおにぎりよりも軽い

このヘッドランプを特徴づけている一番のポイントは、やはり下の写真でも分かる通り実用レベルでトップクラスにコンパクトであるということでしょう。手のひらに乗せてみるとその小ささは一目瞭然。

手のひらに載せてみるとその軽さと小ささに驚く。

もちろんこれだけ小さいわけですから、重量もずば抜けて軽い。本体とベルトを合わせた重さは50グラム以下と、Mサイズの卵1個分、コンビニおにぎりよりも大分軽いという驚くべき軽さです。さらにこのモデルは付属のクリップで固定することもでき、その場合にはさらに十数グラム軽量化することができるのだから、ライトの光量を考えるとこれは世界的に見ても大変な事件といっていいレベルなのです。

本体のみで30グラム、ベルトを追加しても50グラム以下という驚きの軽さ。

ことの重大さは例えば、ウルトラライトの本場北米のハイカー達の間で今大人気の超軽量ヘッドランプ「NITECORE NU25 UL(日本未発売)」と比較してみるともっとよく分かります。

NU25は「明るさ最大400ルーメン・重さ46g」に対して、MS-G3は「明るさ最大420ルーメン・重さ49g」と数字だけ見ればほぼ互角。ですが下の写真の通り、ベルトの快適さやボディのコンパクトさを考えるとMS-G3の方が優れているとさえ言える。これだけの高出力を世界でも類を見ないほどの軽量コンパクトなボディに詰め込んだ点には何よりも賞賛に値します。

北米のUL界隈で人気のNU25UL(右)と並べてみても、その小ささにびっくり。

いずれにせよこの優れた携帯性は、あらゆるハイカー・登山者にとって迷惑であるはずがありません。1グラムでも切り詰めたいULハイカーはもちろん、ビギナーの日帰り山行でも苦も無く常にザック忍ばせておける、これ以上なくありがたい存在といえます。

明るさ:シビアな夜ランを除けば質・量ともにまったく問題のない見やすい光

次にこのヘッドランプのビーム性能(明るさ)を見てみます。「420ルーメン(MS-G3)・380ルーメン(MS-G4)」という明るさは、昨今の標準的なモデルと比べるとそれほど高い出力ではないことは確かです。ただ冒頭でも触れたように、天井知らずともいえる現在の高出力ライト傾向に惑わされず、「実際の夜道を歩くために必要な明るさ」という基準で考えてみると、これくらいの明るさは全然許容範囲。試しに夜明け前のトレイルをやや足元を照らしながら歩いてみましたが(下写真)、特に不満を感じることもなく、快適に歩くことができました。中心部には遠くを照らすための明るく強いスポット照射光を備え、その周辺には緩やかなグラデーションとともに広く周囲を照らす近距離照射の光線が組み合わされたバランスの良い配光パターンは、ストレスなく夜道を明るく照らしてくれます。

夜間にトレイルを歩くとしても、これだけの明るさが出てくれれば心配はないはず。

ちなみに今回取り上げた「MS-G3/MS-G4」のライトはどちらも同じ「メインライト・サブライト・赤色ライト」の3種類の光線を適宜切り替えられる構造です。2モデルの違いは(ボディのカラーリングと)メインライトのカラーで、G3が白色、G4が電球色となっており、ユーザーは一番よく使いたい光の好みに合わせて選ぶことができます(下写真)。通常の天候であれば白色の方が人間にとって明るく見えやすいため多くのメーカーも採用していますが、マイルストーンのこだわりでもある電球色は霧や靄の中で奥まで見通しやすくなり、幅広い状況で良好な視認性を確保できるとも言えます。テントの中であれば電球色の暖かみのある光がありがたかったりもするので、好みや用途に合わせて選ぶといいでしょう。

MS-G3とMS-G4の違いは、最も大きいメインライトが「白色」か「電球色」かという違い。

なお、もちろんこれは登山やファストパッキングといった「歩く」を基本とするアクティビティやシーンを想定しての評価ですので、トレイルランのレースなど、足元も遠くもできる限り明るくしたい、またそれをできる限り長持ちさせる必要がある場合はやや物足りなさを感じるかもしれないということは留意する必要があります。こればかりは軽量コンパクトさとのトレードオフを避けることはできず、そうしたパワーを求める人は別の選択肢がおすすめです。

夜道を走るとなると遠く広く明るくする必要があるため大きなパワーを必要とするが、歩くだけならば十分な明るさを備えている。

持続時間は決して長くはない、ただし最後まで実用的な明るさを保ち続ける優れた持続パターン

恒例の照度計による照射時間テスト(最大照度で照射し続けた場合、時間経過による実際の明るさがどう変化していくか)の結果を下のグラフにまとめてみます(下図)。今回はMS-G4を最大照射状態で照らし続けたものと、照射レベルを20%程度(厳密にどの程度の明るさかは実際に判断できないため、照度計の数値で20%程度と判断)で照らし続けたケースを比較しています。

すると最大の明るさで使用し続けた場合、スペック通り120分とちょっとで明るさがほぼゼロになりますが、その10分手前くらいまでは実用レベルの明るさを極力維持していることが分かります。その意味では公称スペックの持続時間「2時間」はしっかりと使える時間として認識してよさそう。

一方明るさを20%程度まで暗くして照らし続けた場合、その設定した明るさに近い状態から緩やかに落ちながらも、5時間以上明るさをほぼキープしてくれていました。さすがに最小の5%で使用するのは現実的ではありませんが、ある程度暗くして使えば5時間以上(実際には9~10時間)は持つということも分かりました。ちなみにこの傾向はG3でも同様です。

なお、上のグラフを他モデルと比較してみたい場合は下記↓のヘッドランプ特集記事を参照ください。

使いやすさ:必要最低限の機能とシンプルで簡単な操作性、そして便利な新機能

無駄を極限までそぎ落とした軽量コンパクトさや必要最低限のビーム品質など、極限まで無駄をそぎ落としたその設計姿勢は、シンプルな個々の機能にも反映されています。

例えばボタン操作。そこにあるのはたった1つの大きく押しやすいボタンで、1回押すごとに「メイン→サブ→赤色→消灯」、明るさは点灯中にボタンを長押しして調整可能(下写真)、消灯中に長押しすればボタンロックのON/OFFになる、と、これだけで必要最低限の機能をこなすことができます。

一度設定した明るさは、3秒以上点灯させていればその状態が記憶され、次につけたときにその明るさを再現してくれるという「点灯パターン記憶」もさりげなく搭載されています。また電池残量インジケーターは「100〜60%: 緑点灯、60〜20%: 黄点灯、20〜0%: 赤色点灯」と、ボタンの裏に搭載されたLEDで見分けることができる。ランプのステータスと操作がほぼすべてこの大きなボタン一つに集約されている非常にスマートな設計です。

防水プロテクションもIPX 4 (防沫型)と、一般的な山用モデルと同等の防水性能を備えており、通常の使い方で不便を感じることはありません。

バッテリーは、ここ数年で急速に標準になりつつある「USB Type-C 充電式」で、スピーディな充電が可能(下写真)。

しかもこのモデルでは(個人的に待望の)、モバイルバッテリー等によって充電(給電)しながらライトを点灯することができる「エマージェンシーチャージ機能」が搭載されています(下写真)。充電中は10%の光量という制限付きではありますが、ぎりぎり行動できるレベルではあるので、これによって持続時間のハンデはほとんど考えなくてよいことに!

メーカー的には、相性などの問題により純正のバッテリー・ケーブルを推奨していますが、個人的に試した限りではこれまで市販のモバイルバッテリーやケーブルで使えなかったことはありません(とはいえ使用はあくまでも自己責任で)。これでスマホやカメラ用に携行している大容量のモバイルバッテリーが、行動中のライト用電源としても有効に活用することができるようになります。

ただ一点、通常の端子のケーブルだとコードが下に伸びて邪魔になってしまうため、ケーブルだけはむしろマイルストーンの両端がL字になった純正ケーブルをおすすめします。

重量のところでも書きましたが、このモデルには着脱可能なクリップが標準付属されており、これを使えばさらなる軽量化になるとともに、ベルトではなくクリップにすることで頭以外のさまざまな部位に取り付けることができます。

まとめ:グラム単位で切り詰めるハイカーから、日帰り登山の緊急用に備えたい人まで最高に「ちょうどいい」ヘッドランプ

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どうしてもトップクラスの明るさや先進的な機能に眼を奪われがちなヘッドランプ選び。そのなかにあってマイルストーン MS-G3&MS-G4は実践に基づいて見極められた「これでいい」を巧みにまとめ上げることで、決してスペックだけでは表せない絶妙な使いやすさを実現し、ついには「これがいい」という高みにまで到達させたユニークで完成度の高い製品といえます。ここまで使い手にとって納得のいくバランスのとれたチューニングは、プレイヤーでもある作り手が実際のフィールドで受けた多くのフィードバックをきめ細かく反映させていった賜物であることはいうまでもありません。

用途としてはキャンプやハイキング・登山、ファストパッキング、沢登りなど、ライトな使い方から泊りでの歩きメインのアクティビティであれば、メーカーのおすすめ通り最もフィットするでしょう。軽さ・携帯性・使いやすさ・明るさと、すべての要素で快適に使えるはずです。ただ一方トレイルランニングはというと、ランニング向けモデルとしてはややパワー不足が否めませんので、スピードを求めるレーサーや夜中ずっと点灯している必要があるようなタフなランナーは検討が必要ですが、それ以外であればトレランでも基本的に無理なく使えるはずです。

数千円という実売価格も今となってはかなりお手頃。アウトドア愛好家が1つ持っていれば必ず活躍する場面があるはずで、その意味では一人1個は持っておきたい一品といえそうです。