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比較レビュー:冬山の必需品、あるいは日々のマイボトル。保温・保冷ウォーターボトルを飲み比べてみた

前ページでは比較したモデルのランキングと、評価・スペックの一覧、そしてそれに基づくおすすめを紹介した。ここからはその評価(なかでも特に使い勝手)について、どのような基準で評価したのか、なぜそのような評価になったのかについて補足していく。

各項目詳細レビュー

飲み口

構造上、飲み口が大きめだと、その分、飲み物が外気に触れる確率も高まる。飲みやすさだけではなく、保冷保温のためには、飲み口もスリムの方がベターだと思う。その点、FLSK(フラスク)やSIGG(シグ)は構造上、外気に触れにくく、密閉性は高いし、キャップの開け閉めしても、中の飲み物が外気の温度に左右されにくい。ただ、お手入れの点で、やや手間を要することをお忘れなく。

飲み口の広いモデルは注ぎやすく飲みやすい一方で、飲む回数が多ければ多いほどスペック以上に実際の保温力は高くなくなることに注意。

グリップ性

秋冬はグローブをしたまま、ウォーターボトルを扱うことも多い。なので、ボトルを握った際のグリップ性は見逃せない。今回のラインナップには、ボトル表面に凹凸感をつけ、グリップ力を高めているものが目立った。Klean Kanteen (クリンカンティーン) 、Miir(ミアー)はボディとキャップを、Hydro Flask(ハイドロフラスク)とSTANLEY (スタンレー)はボディのみがコーティングされている。

表面のパウダーコーティングによって握りやすくなる。クリーンカンティーンはさらに滑りにくく耐久性の高いKlean Coatを採用。

シンプル構造

ボトルの構造はシンプルに越したことはない。扱いやすいし、お手入れもしやすい。分解しなくてはいけないのは、やや億劫だし、お手入れにひと苦労する。トータル的なスペックを踏まえると、オススメの大本命はFLSK(フラスク)、コップ付きなら、Klean Kanteen (クリンカンティーン)。

クリーンカンティーンはステンレスのみの凸凹の少ないシンプルで少ないパーツでまとめられている。FLSKは飲み口こそ細いが、パーツは非常にシンプル。

もちろん、Hydro Flask(ハイドロフラスク)、Miir(ミアー)、STANLEY (スタンレー)も合格ラインのシンプルさだ。

耐衝撃性

今回のラインナップで、ボディの素材自体には、大きな差異はないように思えるが、Thermos(サーモス)とmont-bell(モンベル)にはシリコンカバーが施されている。とりわけアウトドアで利用する時には、野外ゆえに、安定性に欠けたフィールドもある。落下等により、ボディ表面を傷つくのを防ぐことにより、ボディ自体は長持ち。シリコンカバーが交換できる点もGOOD!

サーモスとモンベルには傷つきやすい底部・蓋にシリコンカバーが付属。取り外して軽量化も可能。

まとめ

大本命はFLSK(フラスク)。研ぎ澄まされたスタイリッシュなデザインと、スバ抜けた保温性には感服した。熱めのホットコーヒーが、24時間経っても、熱さを感じられるくらいの温度のまま。お手入れ用のクリーニングビーズや、汚れにくくサビにくい高級ステンレス鋼も評価すべき点。

Hydro Flask(ハイドロフラスク)とSIGG(シグ)もレベル高めのオススメライン。チャーミングなロゴとカラーラインが豊富なHydro Flask(ハイドロフラスク)か、片手で使えるSIGG(シグ)か。好み次第だ。カップ付きなら、Klean Kanteen (クリンカンティーン) TKPro 0.5Lを推奨する。やや大きめだが、シンプルで存在感のあるデザイン。保温保冷もまずまずだ。一方、Miir(ミアー)とSTANLEY (スタンレー)は、携帯性とデザインが優れているものの、ウォーターボトルとして、ウェイトが大きい機能である保温保冷をもっと向上してほしい。逆にThermos(サーモス)とmont-bell(モンベル)は保温保冷が優れているものの、携帯性とデザインのアップグレードを願うところだ。

奥山賢治

Trailist (トレイルフォトライター・大会運営スタッフ・きこり見習い・山小屋サポーターなど)。フリーのトレイルライターとして、トレイルラン関連の媒体で、記事執筆をしています。大会運営スタッフとしての所属は北丹沢山岳センター→パワースポーツ(今ここ)。コース整備がきっかけで、修了したのは森林整備基本研修及び演習林実習コース(つまりは、きこり見習い)。時折、丹沢最高峰の蛭ヶ岳山荘でお手伝いをしています。

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