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実用性抜群のアクションカメラ『Insta360 Ace Pro』をさらに便利に使えるおすすめマウント・アクセサリ4点

この冬試して以来、その精細な画質の高さもさることながら、ハード・ソフトともにこれまでのアクションカメラにあった不満を解消するかのような痒い所に手が届く使い勝手の良さで、今や登山やスキーなどび山旅では必ずと言っていいほど携行するようになった、Insta360の本格アクションカメラ『Insta360 Ace Pro』。旅行はもちろん、山歩きやトレイルラン、沢登り、スキーなどさまざまシーンで期待以上の映像を収めてくれる、旅のお供的な存在になりつつあります。

ただ、当然ですがこのカメラ1つだけあればどんな時でも好きなように撮影ができるわけではありません。それぞれのシチュエーションで理想的な映像を収め、ストレスなく使うために欠かせないツールが、マウントや自撮り棒といったアクセサリ類です。

今回はそんなInsta360 Ace Proを120%使いこなすうえで「これは使える」という便利アクセサリ候補をいくつか試してみることができたので、それぞれの満足度のレビューとおすすめの利用シーンを検討してみます。

ちなみに、今回試したアクセサリはInsta360 Ace Proだけでなく、360度カメラのInsta360 X3でも利用可能なものばかりなので、両方のユーザーにとっても参考になるはずです。それではさっそく紹介していきましょう。

Insta360 Ace Proをさらに使いやすくする純正アクセサリレビュー

クイックリリースマウント(オススメ度★★★★☆)

お気に入りポイント

  • 1/4インチネジマウントと2プロングマウントを自由に切り替え可能
  • 簡単な着脱と確実な固定ロック
  • マウントが折り畳めるので付属マウントよりも収納しやすい

こんなシーンにおすすめ

  • あらゆるシーンで便利になるので、Insta360 Ace Proを使うならぜひ備えておきたい

Insta360 Ace Proの付属マウントは、標準的な「2プロングマウントポイント」のみで、自撮り棒やカメラの三脚などに採用されている「1/4インチネジマウント」は付いていません。また付属マウントは大きく出っ張っているため、付けたままではそのままテーブルに置くこともできないし、収納性も悪い(毎回取り外せばよいのですが)。

そこで便利なのがこの「クイックリリースマウント」です。1/4インチネジと2プロングの両パターンに対応するマウントデバイスで、マグネットで底部に簡単に取り付けられ、外れないように確実にロックできます。ロックを外して両脇のボタンをおすと外れます。

これによって、例えばヘルメットや自転車のハンドル等に付けるときによく使う2プロングマウントや(下写真左)、一部の自撮り棒やカメラの三脚などで一般的な1/4インチネジにも(下写真右)、追加のパーツを使用せずに取り付けが可能です。使わない時はポイントが折りたたまれてすっきりするので、このまま付けっぱなしでテーブルにも置けるし収納もしやすい。標準マウントと比べてもストレスなく持ち運ぶことができます。

仮に付属のマウントだけしかなかった場合、1/4インチネジのギアにカメラを取り付けるためには「2プロングマウント→1/4インチネジマウント」び変換アダプタを別途かませなければなりません。

自分のようにさまざまなアクティビティでいろんなマウントを駆使する場合、細かいパーツが増えれば増えるほど煩雑になり、準備の度に混乱しながら毎回必要なパーツ類を選んでいるので、パーツは少なければ少ないほどいい。これがあればそうした面倒なことが減り、カメラ関係の荷物が確実にスッキリします。

そんなわけでこれは自分にとってほぼ選択の余地なしの必須パーツ。まぁ正直「こっちを標準で搭載しておいてくれよ」と思わなくもないのですが、逆に言うとスムーズに使おうと思う人にとってはそれくらいあらゆるアクティビティやシーンで利便性が向上すること間違いなしです。ちなみにInsta360 X3のような1/4インチネジ(雌)マウントのデバイスでも同梱のアダプタによって取り付けることができます。

多機能自撮り棒(オススメ度★★★☆☆)

お気に入りポイント

  •  自撮り棒、マジックアーム、三脚にもなる多機能性
  • マジックアームなら低いアングルからの撮影も楽
  • 三つ折り式でコンパクトに収納可能
  • 引っ掛けられる壁には「マンティスモード」でカメラを固定することもできる

こんなシーンにおすすめ

  • 荷物を少なくしたい旅行やアウトドア
  • 低アングルや凝った画角で自撮り撮影したいとき

多機能自撮り棒はその名の通り使い方によってマルチな撮り方ができる便利な三脚付き自撮り棒で、一般的なまっすぐ伸びるだけの自撮り棒と違って関節と自由雲台が付いており、それらを調節することでさまざまな角度に伸ばすことができます。

折りたたんだときは手のひらより少し長いくらいのコンパクトさになり、持ち運びも便利。関節が2か所あり、先端にもフル回転式ボールジョイントマウントになっているためかなり多様な距離感と角度に調節できます。

末端を開くと三脚になり、離れての自撮りも可能です。これでわざわざ三脚を別に持っていかなくても大丈夫。三脚って自分の経験上ではいざ持っていくとややかさばる割に結局使わない、逆に持っていかないときに限ってあれば良かったと後悔したりする、悩ましいギア筆頭なんです。ちなみにちょっと三脚の脚は短くバーを最長まで伸ばすと不安定な場所や風の強い場所ではやや頼りない感じになるので、過信は禁物です。

山での撮影で考えると、地表の高さ近くで足元を撮影したい時などに、コの字型に曲げると非常に臨場感のあるローアングル撮影が可能になります(下写真右)。また少しでも側壁に引っかけて固定できる手がかりがあれば横向きに固定できる「マンティスモード」が使えます。フィールドではあまり使えるシーンはないかも知れませんが、街中や旅行などではハマることも多いはず。

どんな状況でも丁度よい角度でカメラを向けられるという点ではハイキングなどのアウトドアではもちろん、旅行などの日常利用でも一般的な自撮り棒に比べて十分に便利な自撮り棒です。ただ自分の場合はすでに普通の自撮り棒を持っていたため「これがなければどうしても撮れない」というほどではなかったのもあっておすすめ度は★3つ。ただもしまだ自撮り棒を持っていない人であれば、はじめの1本として断然おすすめです。なおInsta360 X3などの360度カメラで使う場合は自撮り棒が映り込みやすくなると思いますので、そこは注意する必要があります。

マグネット式自撮り棒ホルスター(オススメ度★★★★★)

お気に入りポイント

  • バックパックに自撮り棒をつけたまま固定できる
  • カメラの着脱が片手で驚くほど素早くできる

こんなシーンにおすすめ

  • ハイキング、ランニング
  • スキー

この自撮り棒ホルスターは発売された瞬間使う前から「これ絶対便利なヤツ」と確信したアイテム。というのも、元々自分はこの手のプレート式カメラホルダーを、一眼レフやGopro、Insta360 X3などで長年使ってきてその便利さを重々実感していたからです。さらにこのホルスターはそうした先行製品の単なる後追いと言うには一線を画す、決定的な進化があり、それがこのアイテムを今回一番のおすすめ評価にのし上げました。

その進化のひとつは、これまで使ってきていたどのマウントよりも着脱が楽ちんだということ。百聞は一見に如かずで、着脱動画を撮ってみました。

まず自撮り棒の先端にはこのホルスターに接続するためのアダプターを取り付けます。ホルスターにはそのアダプターがマグネットとピンによって確実に固定されるので、地上のアクティビティであれば激しい動きでもまず取れることはありません。取り外しは自撮り棒自体をちょっとひねるだけ。マグネットはひねりの動きには弱く、大した力も必要なく外れます。このシンプルさ、スムーズさは感動モノです。

もうひとつは、言わずもがなですが、自撮り棒を取り付けたままホルスターにセットできるということ。これまではたいていホルスター用のアダプタから自撮り棒への付け替えという一作業が必要でしたが、これならば普段は身体に固定しておき(なんならそのまま歩きながら正面を撮影できます)、ここぞという場所ではさっと取り外して自撮り棒を片手に自由なアングルで撮影したり、自撮りしたりと行動中の撮影がシームレスに素早くできるようになります。控えめにって便利過ぎる。

ただ唯一の弱点は、ショルダーストラップの厚みが厚過ぎるバックパックの場合は、プレートについているネジの長さの限界を超えてしまい取り付けられないという点。軽量ザックや日帰り程度の容量までならばおそらく大丈夫かと思いますが、最近のザックはショルダーストラップにポケットやらいろいろなパーツが付いていてぶ厚くなっていたりもするので、モノによっては取り付けられない場合もあり得るのが残念なところです。競合製品ではネジの長いバージョンも用意しているので、是非とも対応して欲しいものです。

GPSアクション リモコン(オススメ度★★★★★)

お気に入りポイント

  • 手元で撮影・停止の操作、撮影時間経過や電源残量、撮影可能時間の確認、主なモード切替、電源のON/OFFができる
  • より精度の高いGPS情報が取得できる
  • 5mまで防水

こんなシーンにおすすめ

  • 登山や沢登り、スキー、バイクなど、操作しずらい離れた位置にカメラをセットするアクティビティすべて

Insta360 Ace Proには音声操作とジェスチャー操作という遠隔操作の機能が付いてはいますが、何といっても確実性という点ではまだまだボタン操作に勝るものはありません。この「GPSアクション リモコン」は文字通りBluetoothで接続されたリモコンで、精細なGPS機能も付いています。

一度ペアリングしてしまえば、ここから撮影・停止の操作はもちろん、電源オン・オフ、モードチェンジ(写真・動画・ピュアビデオ・タイムシフト動画・ループ動画)までできてしまいます。専用のストラップ(長・短)が付いているため、腕など自分が使いやすい部分に固定すれば、手元で必要な操作がほぼすべて行えるようになります。

リモコンの表示部分には、撮影モードの他、撮影時間経過やそれぞれのデバイスの電源残量も確認できます。山では光や音が捉えにくくて実際に録画が行われているのか確認しずらい状況が多々ありますが、例えばヘルメットに取り付けてあるカメラが録画できているかどうかはここを見れば一目瞭然に分かりますし、何よりスキー等で後ろに伸ばした自撮り棒に取り付けた360度カメラをいちいち手元まで縮めることなく操作できるのはありがたいの一言に尽きます。また電池残量や撮影可能時間も分かるので電池交換のタイミングを逃すこともなく、確実な撮影にとってこれほど安心なことはありません。

上の写真では腕に取り付けていますが、個人的には左腕にもスマートウォッチをつけているので多少煩わしく感じてしまいます。このため自分は胸ポケットに収めてしまったり(GPSがやや受信しにくくなりますが)、ザックのストラップに括り付けたりしています。自分のようにアクションカメラとして結構ハードに使う人間にとっては必需品と言いたくなる便利さですが、難点はやはり価格でしょうか。ただ価格に見合った便利さを手に入れられるということだけは間違いありません。

まとめ

長いこといろいろなアクションカメラを使ってきていますが、何だかんだカメラを生かすも殺すも、どれだけストレスなく自分が思った通りの撮影ができるかだと思っています。ここには強いて挙げてはいませんが、予備のバッテリーやレンズプロテクター、高速転送ケーブルなど、通常の使用をサポートする基本的なパーツももちろん重要。そのうえで、こうしたより高度な利便性を提供してくれるアクセサリがあればいろいろなことが快適に行えるようになり、益々そのカメラでの動画撮影の楽しみも広がっていくはず。ぜひともこの記事を参考に、アウトドアでのアクションカメラ生活を豊かにしてみてください。