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もう色物とは言わせない。春・夏・秋のスリーピングバッグをキルトタイプに移行しようと思った7つの理由とおすすめモデル2つ

登山に適したスリーピングバッグ(寝袋)といえば、頭までをスッポリと覆う、身体の形に裁断されたマミー型スリーピングバッグが依然として手堅い選択であることは間違いありません。ただここ数年はシンプルで軽量、コンパクトなキルトタイプのスリーピングバッグが登場し、特にウルトラライトハイキングの世界において徐々に普及してきています。

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この新しい寝袋は必要最低限の機能のみを研ぎ澄ましたという意味で、それが適したシーンに使えばこれ以上なく便利な代物です。ただ一方で軽量さを追求するあまりその分寝心地を我慢したり、使える季節が限られるなど、ある意味使う人を選ぶギアであるという認識でいたのがついこの間までの話。

しかし、ここ最近のキルト型スリーピングバッグ市場を調べてみて、さらに数点を実際に入手し少し試してみたところ、その予想外の快適性と汎用性の高さにびっくり。そんな認識は既に過去のものであるということが分かってきました。

そこで今回はどんどん使いやすくなっていくキルト型スリーピングバッグにスポットを当て、そのメリットやデメリット、おすすめモデルなどをご紹介します。

目次

キルト型スリーピングバッグとは?~マミー型と何が違うのか~

SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) 寝袋 Ember Quilts アンバーEb II [最低使用温度-4度] 1700546

伝統的なマミー型のスリーピングバッグと比べた時にキルト型スリーピングバッグが大きく違うのは何よりまずその形状。マミー型はジッパー部分を全開放したとしても身体を包み込むようなフォルムは崩れないのに対し、キルト型は基本的に文字通り一枚のシンプルな布団であり、頭を覆うフードも、寝袋を閉じるジッパーも存在していません。キルトでの睡眠は端的にいえば日常と同じように掛け布団を敷いて眠るようなもの。長い登山の歴史が辿り着いた理想的な形であるマミー型ではなく、まるで寝袋の原型に逆戻りしたような形がなぜまた盛り上がっているのでしょうか。

その背景には、現代のキルトタイプを生み出すことになったウルトラライト・ハイキングの「余分な部分(機能)は切り捨てて、よりシンプルにいこう」というミニマリズム思想と、現代の技術的な進歩による装備事情が深く関係しています。

まず、スリーピングバッグの保温性に重要な役割を果たす中綿は、そこに空気を含むことができないとまるで役に立ちません。つまり通常自重でつぶされてしまう地面と寝袋の間の中綿は言ってみれば「余計な部分」といえます。さらに現在では昔と比べものにならないくらい温かくて快適なスリーピングパッドによって地面の冷気を遮断することが可能です。これを踏まえ、キルトタイプはまず寝袋の背面にあたる部分を思い切って省略しました(いくつかのモデルは足元が閉じて放熱し過ぎないようにしていたりもします)。開いた部分はゴム紐やドローコードでパッドに寝袋を密着させることによって、省略した背面から冷気が入り込まないようにしています。

また、現代では多くのハイカーが防寒着としてフード付の高性能なインサレーションやダウンジャケットを携行している点にも着目。元々厳冬期のアルプスやヒマラヤのような極限的な環境での使用を想定していないウルトラライト的なハイキングでは、万が一寒かったとしても防寒着を着てフードをかぶれば頭部含めて寒さは防げるという計算が成り立ったのでしょう。こうして頭部のフード部分も省略(メーカーによってはオプションとして取り付け可能なフードなどを揃えていたりもします)されました。

こうして細部にわたって自分たちが本質的に必要な部分のみを見直した結果行き着いたのがキルトという形状だったといえます。

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キルト型スリーピングバッグが使える7つの理由

1.軽い

先ほどの説明でも分かるように、背面やフードといった余分とされる部分を省いたキルト型は、同じ限界温度を定めたマミー型寝袋と比較して軽量化できる可能性が高いことが第一のメリット。必ずしも単純な比較はできませんが、例えばSEA TO SUMMITの2016年カタログから試しに比較してみると、ベーシックなマミー型モデルのラティチュードLt I(750FP、下限-4℃)は重量880gなのに対し、キルト型モデルのアンバーEb II(750FP、下限-4℃)は560gと、なんと約35%も軽量です。

2.コンパクト

キルト型で背面やフード部分が省かれていることは、荷物のコンパクト化にも繋がります。ただ収納性に関していえば、これらに付随してジッパーやドローコード等が省けたということの方がより大きく感じられます。寝袋や雨具を収納する時に誰もが感じることですが、ジッパーがあると小さく丸める際に意外と収納しづらいもの。硬いジッパーがなくなったことで、収納のしやすさはかなり鮮明に実感できると思います。

3.温度調節がしやすい

マミー型の場合、3シーズン用のスリーピングバッグを夏場に持ち出して、結果的に暑すぎたという経験をもつ方は多いのではないでしょうか。だからこそ薄手の夏用シュラフという選択肢があるのですが、3シーズン用のキルト型があればそれを買い足す必要はありません。マミー型はとにかく密閉性を高めて保温効率を高めるための調整はできても、その逆は難しいモデルがほとんど。一方キルト型は見ての通り単なる布団ですので、身体に密着させようが、風通しを上げようが、足を出そうが自由自在。この便利さ、汎用性の高さを知ったことで、キルト型が肌寒い季節から盛夏まで快適に過ごせる、本当の意味で3シーズンに最適なスリーピングバッグであると実感しました。

4.十分に温かい

キルト型スリーピングバッグは構造上、完全に密閉することは不可能であることから、隙間から入り込む冷気によって寒い季節には向かないというのが一般的にいわれているところで、個人的にも主に夏中心の、暖かい時期に使う道具なんだろうなと思っていました。発売されているラインナップも0℃以上のモデルが多かったような印象です。

確かに理屈のうえでは依然としてその通りで、どれだけがんばっても密閉性や保温効率的にはマミー型には劣ります。ただ、最近のキルト型スリーピングバッグは中綿に高品質なダウンをふんだんに使い、さらに冷気が入り込みにくいようなさまざまな工夫がなされたモデルも多く生み出されていますし、加えてキルト型は下に敷くスリーピングパッドの性能や、頭部にかぶるものによってさらに快適性を高めることができるという余地も残しています。こうした事情から、今やキルト型スリーピングバッグでもやりようによっては積雪期でも十分に活躍してくれるでしょう。

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首回りから冷気が逃げないように配慮されたHighland Designs TOP QUILTは、スナップボタンとドローコードでしっかり襟まわりを閉められるようにし密閉性を高めている。

5.寝心地が良い

寝心地という点からみてみると、布団で寝るのと大差ないスタイルであるキルト型は、身体全体を包まれるマミー型に比べて身体を動かしやすいうえに寝袋への出入りもしやすく、より自然な寝心地のよさを感じることができます。また一部いわれいたような寝返りが打ちづらいという話も、パッドと寝袋がしっかり固定されていれば寝返りでキルトがズレるということもなく、むしろパッドとキルトの位置が安定しているため逆に快適でした。

6.ジッパーの煩わしさがない

ジッパーがないということは、ジッパーが動かなくなったり、生地の噛み込みによる破損の心配など、あらゆる開閉トラブルから開放されます。ただしよりシンプルになったとはいえ、その代わりパッドと寝袋を固定するためのゴムバンドやドローコードについてのケアは必要です。

7.価格が手ごろ

これだけの優位性がありながら、一般的にキルト型モデルは同レベルのマミー型スリーピングバッグに比べて比較的手頃な価格で入手できます。先ほどのSEA TO SUMMIT2016年カタログでの例で言えば、ベーシックなマミー型モデルのラティチュードLt I(下限-4℃)は税抜定価54,000円に対し、キルト型モデルのアンバーEb II(下限-4℃)は40,000円。ただ、とはいえなかなか日本製のモデルが少ないことから、日本からではなかなかその安さを実感しにくいのが残念なところではあります。

キルト型スリーピングバッグを選ぶ際の注意点

魅力的な特徴が満載のキルト型スリーピングバッグですが、それでもまったく気に障る点がないわけではありません。以下の点については注意する必要があります。

1.セッティングするための手間がかかる

夏場で通気良く使いたい場合などは別として、キルト型のスリーピングバッグで外からの冷気を遮断するためには、どうしてもキルトの両端に隙間が空かないようにパッドと寝袋を密着して固定させる必要があります。この固定方法はモデルによって色々ありますが、基本的にはストラップやドローコード、あるいはゴム紐を使って結びつけるという手間がかかり、マミー型のように身体を寝袋に滑り込ませて終わりというわけではない部分では若干の煩わしさが伴います(場合によってはロープやゴム紐が別売りのモデルも)。とはいえ、一度やり方さえ分かればよほどのことがない限りそれほど手間がかかる作業ではないし、慣れてしまえばどうということはありません。

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2.防水ケア

上記のようにパッドに括り付ける構造であるということは、このままの状態では既存の防水用スリーピングバッグカバーを被せられないという問題があることにはたと気づきました。だからといってキルト型スリーピングバッグの表生地が、特に防水・撥水性のある生地であるわけでもありません。想像するに、雨の心配の少ない北米ではザックカバーを必ずするという習慣がないため、雨についてそこまでの配慮はなされていないのでしょう。

そんな防水対処法についてとあるキルト型スリーピングバッグを取り扱っているショップに確認してみたところ、方法としてはパッドの大きさ次第では無理矢理パッドごとカバーしてしまうか、カバーを付ける場合にはパッドから切り離して通常の寝袋状態にしてカバーをするかの2択だそうです。 あとは少々乱暴な割り切りですが、化繊中綿のスリーピングバッグであれば多少の濡れでも保温性は落ちにくいので、それを計算に入れてカバーをせずに耐えるか。いずれにせよ、防水ケアについてはそれぞれの創意工夫に任されているのは否めません。

おすすめのキルト型スリーピングバッグ

ここまで一般的なキルト型スリーピングバッグのメリットとデメリットについて説明してきましたが、ここからは特に、今回実際に購入して試してみたおすすめモデルを紹介します。

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まず紹介するのは、アメリカはミネソタ州で2006年に立ち上げられた、キルト専門のスリーピングバッグブランド。ええ、のっけからいきなり個人輸入でしか入手できないモデルです。

いの一番にそんなハードルの高いモデルをピックアップしたのは当然、このアイテムがとてつもなく素晴らしいからに他ならず、Revelationを知り、入手した時の衝撃は何よりも忘れられません。いろいろとキルト型スリーピングバッグのメリットを書いてきましたが、正直このアイテムに出会わなかったらこの記事をまとめようとは思わなかったかもしれない。それくらいに別格の逸品です。

何がスゴイか。まず大前提としてこのブランドが他のあらゆるブランドと決定的に違うのは、すべてのラインナップが自分の体型や好みに合わせて細かくカスタマイズ可能であるという点。

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スリーピングバッグ選びでいつも悩ましいのは、どれもメーカーが想定した一定のスペックからしか選べないこと。ダウンの品質も、機能も超お気に入り!なモデルが見つかったにもかかわらず、自分に合った温度範囲でなかったり、ちょうどよい重量でなかったり、あと撥水機能を足したら完璧なのに、などの理由で渋ることってありませんか?ぼくはしょっちゅうです。

最適なモデルを選ぶためには、保温効率と寝心地のために適切なサイジングは非常に重要。またターゲットとする季節や目的によって必要な保温力や許容できる重量は人それぞれ。基本的にWEBからの注文のみ、最低でも発送に1ヵ月以上(自分の場合、注文から発送まで2ヵ月半かかった…)かかるという不便は確かにありますが、それを考慮に入れたとしても、スリーピングバッグがカスタムオーダーできるということのメリットは計り知れません。キルト型とか関係なくこの点は本当にヤバい。

スペックを選んでからオーダーするまでがシンプルで分かりやすい

オーダーはまずベースとなるシリーズの選択から始まります。キルト型のなかでも、中綿を化繊か、ダウンか選べ、さらに保温性を高めるため足先があらかじめ閉じられているかどうかを選ぶことができます。今回おすすめのRvelationシリーズは保温性の高いダウンを使用しつつ、足先も完全に開いて通気性を調節できるという、最も汎用性が高く使い勝手のよいモデルといえます。

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実際に商品ページを開くと、上の画面にあるような選択肢が並んでいます。ここからひとつずつ自由に選んでいけばカスタマイズはあっという間に完了です。

上から補足していくと、まずダウンは一番低くても850FP(ヨーロッパ産のダックまたはグースダウン)とかなりの高品質。さらにどのクラスも撥水加工済み。もちろん高品質であればあるほど軽い寝袋が作れます。

下限目安温度はこのブランド独自の指標であくまでも目安に過ぎないとしていますが、サイトによるとEN13537基準の下限温度に近いモノになっているはずとのことです(EN13537については「最適スリーピングバッグの選び方」を参照)。当然温度を低く指定すると、ダウンの封入量が増え、重量は増加します。

長さ・幅はどちらもフィート・インチ表記。長さはキルト型の場合、身長から頭~首までを差し引いた長さのことを示していますが、きっちり首から下の長さで測ってしまうと足元にまったく余裕がないということにもなりかねず、短すぎると足元の保温性も下がるばかりか、首周りを密閉するための遊びが足りなくなってしまいます。その意味では結局自分の身長と同程度の長さが無難です。幅に関しては通常サイズでまず問題ありませんが、寝返りを打つ回数が多い人や、特に横向き寝が好きだという人は多少広めの方が満足できるとサイトには書いてあります。

最後の選択肢、オプションで上下先端に20Dの耐候性生地を使うかどうかですが、これが地味にありがたい。日本に住む私たちは確実に選択しておきましょう。日本のような湿度の高い環境では、ちょっとした寒暖の差によってテントの中はすぐに結露するもの。でもって寝る時にはだいたい寝袋の先がテントの内壁にくっついてしまっているので、晴れていても寝ている間に足先から濡れる危険がつきまといます。そんな細かいけど重要な機能が備わっているという点でもやはりこのモデル、レベル高けえっす。

マミー型に迫る保温性能と細部に行き渡った機能性の高さ

スリーピングバッグをパッドにセッティングすると、見た目はほとんどマミー型と変わらないような状態になり、実際にも明らかに隙間が空いているという感覚はありません。にもかかわらず掛け布団のように寝袋の出入りもしやすく、まるでスリーピングパッドという敷き布団の上に羽毛布団を掛けて寝ている感覚。

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裏返してみるとこんな感じ。固定しているのはたったの2点。ストラップは伸縮性のある平ゴムで、両端はバックルになっているので取付けも容易です。

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Rvelationの首周りはスナップボタンとドローコードで、足元はドローコードと短いジッパーによっていずれもかなりしっかりと冷気が入り込まないようにできる仕様。ちなみにスティールグレイ色の部分には水に強い20Dの生地が使用されています。

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濡れに対する配慮も行き届いた高品質な生地・中綿を使用しつつ、寒さ・暑さへの調節も容易なRevelationは、春~秋のハイキングやクライミング、カヌーやカヤック、バイク旅行など多様なアクティビティにおいて、軽くてコンパクトかつ最大限の快適性を提供してくれる、頼もしい味方になってくれるはず。奇しくも数年ぶりの円高タイミング、興味のある人は是非とも体験してみることをおすすめします(なお当然のことながら価格に送料や関税、消費税、手数料などが発生することや、万が一の保証やアフターサービスなどは英語での対応になりますので、その辺は自己責任での行動が必要です)。

Highland Designs TOP QUILT

日本製のキルト型スリーピングバッグは数えるほどしかありませんが、ひとつひとつはどれも良くできています。なかでも全国のウルトラライトハイキング愛好家の聖地、三鷹のアウトドアショップ「Hiker’s depot」のオリジナルブランドによる化繊キルト型スリーピングバッグは、2009年から着実に改良を重ね続ける、日本におけるキルト型モデルの代表作。一見すると非常にシンプルな作りですが、素材選びから個々の機能に至るまで、湿度の高い日本の夏という環境を考慮し、そこから重量・保温性・機能性のベストバランスを実現するという確固たるコンセプトと気概が感じられる見事な完成度はさすがです。

確かに、化繊にもかかわらずこの軽さと収納性、そしてなにより夏ならば大抵の場所で十分なだけの保温性を有していることにはまず感心します。言葉にするのは難しいのですが、見た目がペラペラで騙されてしまうのか、中に入ると「意外と温かい」という感想がまず浮かびました。

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密閉性と保温性の高い素材、熱を逃がさない構造が軽量ながらも高い保温力を実現している。

それはPrimaLoft® Gold Insulation with Cross Core™という素材のチョイスだけでなく、密度の高い15Dの表面生地、さらに縫い目を少なく、足周り部分を開放しないなどの細かい調整を積み上げていった賜であるといえます。そしてこれは未だ試したわけではありませんが、製品説明によると冬にはダウンのシュラフと合わせて保温力を増強することができるのですから、このシュラフと3シーズン用シュラフがあれば、効率良く4シーズンいけてしまうというわけです。欲を言えば背面のループは予めゴムが取り付けてあるか、取り外しが容易なバックル仕様にして欲しかったなどありますが、何だかんだで今回最も気軽に高い保温力を持ち出せるというメリットはついつい手に取ってしまう魅力を秘めているといえます。価格的にも比較的手頃であることから、下手に夏用シュラフを購入するよりも、こちらを選択した方がより効率良く幅広いシーンで活躍してくれるでしょう。

まとめ

キルト型スリーピングバッグはジャンルとして確立し始めてからおよそ10年以上が経過しました。それまでのコアなシーンで活躍する色物的な位置づけの時代が過ぎ、さまざまなニーズに合わせて最適なモデルを選択できる時代の足音がひしひしと伝わってきています。紹介した2モデルは個人的には鉄板ですが、このほかにも本場アメリカのガレージメーカーを中心に興味深いモデルはまだまだたくさんあります。ただいかんせん日本ではどうしても外国産の寝袋が流通しづらいという傾向があり、なかなか入手するのが難しいのが現状です。とはいえかなり成熟したスリーピングバッグの世界で今最も技術革新と創意工夫が進んでいるのがこのカテゴリ。今後もどのように進化していってくれるのか、海外の状況も含め期待を込めて見守っていきましょう。

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