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Review:気がついたら手放せない、カシオ PRO TREK Smart WSD-F20をアウトドアで100%使いこなすためのコツとポイント

バッテリー省エネ設定のポイント

バッテリーの持ちに関しては、はじめこそ減りが早い気がしましたが、いろいろと調整・工夫した結果、そこまで悪くはないのではないか、よくやっているというのが正直なところです。もちろん無計画に機能を使いまくっていたときは半日程度でみるみるうちにバッテリー切れ寸前までいってましたが、それは基本的にはどのメーカーのデバイスも現時点ではあまり変わりません。ちなみに日常使っている限りでは1~2日は持っていたので、日常利用の範囲では気にする程のことでもないというのがとりあえずの認識です。

この1ヵ月間さまざまな条件でアプリを起動させてみて(30パターンほど)、実際どんな設定が省エネに効果アリだったのか検証してみました。ハッキリと効果が見られた設定から、あまり結果がハッキリとでなかったものまでありましたので、推測込みで省エネ設定のコツとポイントをまとめてみました。

GPSのトラッキング設定を「精度優先」から「バッテリー優先」に → 効果は限定的?

この設定でアクティビティアプリまたはロケーションメモリーでのトラッキング間隔を調整できます。バッテリー優先ではトラッキング精度は多少落ちますが登山のスピードであればそこまで気にすることはないでしょう。さらにマニュアルによればアクティビティアプリ起動中は通常時よりもトラッキング間隔が狭くなるので、「バッテリー優先かつ都度ロケーションメモリーで地図を確認するのみ」が最もバッテリー消費が抑えられるはず。ただ実際のところ今回いろいろなアプリや設定パターンで試してみた限りでは、そこまでハッキリとした効果は見られずでした。

画面の明るさを「1(最低)」に → 確実に効果アリ

画面表示系の設定はバッテリー消費に対する効果は予想通りてきめんでした。節約のためには迷わず最低の「1」に設定しましょう。

「常に画面をON」を無効に設定 → 確実に効果アリ

この設定によって操作が一定時間ない場合すぐにカラー液晶表示を切ることができます。これを「有効」に設定してテストした場合、もれなく消費効率は悪かったので、これも効果があると考えてよいでしょう。

本機のウォッチフェイスの種類を「2レイヤー」に切り替え → おそらく効果アリ

この情報はカシオのサポートページ「充電・電源」Q4から。確かにこのシンプルなウォッチフェイスにしてから極端な消費効率の悪さはなくなった気がしますが、厳密に毎回効果がハッキリと出たわけではなかったため、確実とは言い切れませんでした。

OSの設定で「傾けて画面をON」を無効に設定 → おそらく効果アリ

この情報も同じくカシオのサポートページ「充電・電源」Q4から。これがあると手首を振るだけで液晶画面が表示されるので便利ではありますが、省エネのためには切った方がいいようです(効果は正直微妙でしたが)。

機内モードをONに → 確実に効果アリ

機内モードにすることでBluetoothとWi-Fi通信を切断し、勝手にバックグラウンドでスマホと時計とが通信しないようにすることで電力の節約に。通信の遮断は日常使いでは現実的でないものの、そもそも繋がりがなくて当たり前のアウトドアならばほぼ問題ありません。テストではバッテリー効率の高かったパターンの多くが機内モードであったことから、効果は確実にあると考えられます。

「毎日の位置情報を保存」をOFFに → おそらく効果アリ

この設定をOFFにすることで、何もしていないときの「GPS現在地取得および記録」動作が制限されると思われます。ただ今回のテストではすべてのケースで高い効果が見られたわけではなかったため「やらないよりはやった方がいい」程度か。

Android Wearに通知しないアプリを登録する → おそらく効果アリ

この辺は定量的に確認できませんが、スマホで設定している通知のうち、特定のアプリからの通知を制限することで、少しでも動作を減らそうという設定。

余計なアプリのアンインストール → おそらく効果アリ

これも定量的な効果は確認できませんが、一般的なAndroid端末では常識ということで、これも効果がないわけではないと思われます。

その他の快適な使い方 ~EX-FRシリーズとの連携でアウトドアでの撮影がより楽しく~

なにやらせこい話が続いてしまいましたが、WSD-F20にはもっとアウトドアでの時計の新たな可能性を拡げてくれるような楽しいな機能も。カシオのEXILIMアウトドアレコーダー EX-FRシリーズとの連携もその一つ。

今回はショルダーストラップに付けたホルダーにFR-200をセット。

WSD-F20にインストールした「EXILIM Controller」からBluetooth経由でシャッターを切りました(分かるようにあえて自分が見切れるように撮影しています)。このような全天周写真がコントローラー不要で手元の時計に映し出されたビューを見ながらピンポイント撮影できます。もちろん動画の撮影も、さらにセルフタイマーや一定間隔でシャッターを切り続けるインターバル撮影なども時計から操作可能です。ただ写真の種類は全天周写真のみということで、それ以外の超広角サイズなども選べれば良かったなと。

まとめと今後への期待

まず補足ですが、今回のバッテリーの減りやすさに関してはまだこちらで関知できないさまざまな変数が存在しているはずで、その面では正確な比較テストはできていません。例えばGPS情報はスマホから取得してる場合と時計が独自に取得している場合があるはずで、どちらで取得しているかなどまで細かく把握できないため今回のテストではその辺曖昧だったりします。その辺はもう少し様子を見て分かり次第追記していこうと思います。

今回のレビューではアプリの種類や設定の工夫次第で、使い勝手からバッテリーの持ちまで、ユーザー自身がある程度納得のいくレベルにバランス調整できるということをお伝えしました。スマートウォッチにしては母艦であるハードウェアのつくりが飛び抜けてしっかりしているこの最新PRO TREKは、こうやって細かくいじり倒すだけの価値がある、安定性とカスタマイズ性のバランスがとれた素晴らしいギアだといえます。

さらにソフトウェアが自由にチューニングができ、進化していくことができるというAndroid端末ならではの良さが存分に活かされた設計は、これからの進化にも十分期待できます。個人的にはハードの性能向上については(未だ十分とはいえないまでも)優先順位を一旦後回しにしていいので、この端末を使い続けたくなるようなアプリケーションないしサービスの充実に期待したいです。前モデルでも指摘しましたが、結局ハードの性能なんてすぐ追いつかれてしまう昨今のタフな競争環境において、ユーザーにとって選ぶポイントはそれを使っていったい何ができるか(何がしたくなるか)に尽きるわけで。そんな飛躍に期待しつつ、さらに自分好みの使い方を模索していこうかと思います。

ラインナップや主なスペック、付属品等についてはこちら(公式製品ページ)を、さらにメーカーによるお役立ち情報や最新情報などはPRO TREKのFacebookページで発信中です。

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