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“鍛冶のまち”播州三木生まれ。掌サイズのフォールディングナイフ「FEDECA ヤマ飯ナイフ」は山好き・沢好きなら誰もが持っていたくなる1本

雪解けとともに、渓流にはまた清々しい川音が聞こえてくる季節になってきました。新たな生命との出会いに待ちきれないという人も多いことでしょう。

今日は、そんな新しい季節に向けた準備でそわそわしてくるみなさんにぜひおすすめしてみたいナイフの話です。

湯沸かし程度の簡素な食事のみの山登りはさておき、食材から調理する少し贅沢な山ご飯にしたり、自分のような渓流釣りをしながらの沢登りを楽しむ人間ならば、ぜひとも「使える」ナイフを携えておきたいもの。

切れ味はしっかりしていて登山にも使いやすく、なおかつデザインでも妥協しない。今回紹介する FEDECA ヤマ飯ナイフ は、そんな自分の希望にぴったりとマッチする1本。昨年から使い始め、今シーズンもヘビロテ間違いなしのフォールディングナイフを、できる限り詳しく紹介していきます。

FEDECA ヤマ飯ナイフの特徴

日本有数の刃物の産地「播州三木」で育まれた見事な切れ味

当たり前のことですがナイフはものを「切る」ための道具であるわけで、ナイフといえばやっぱり「よく切れる」かどうかは何よりも気になるところです。

ただその心配はまったく不要と言っていいでしょう。その理由はもちろんこのナイフを制作するメーカーと、使用されている素材にあります。

このナイフを制作するブランド「FEDECA」を展開するのは、日本有数の刃物産地「播州三木」で一世紀以上クラフトマンシップを磨き続けてきた神沢鉄工。そして材質には「銀紙三号」というステンレス鋼を採用。さまざまなステンレス鋼の種類の中でも、錆びへの強さに加えて特に高い硬度や切れ味も兼ね備えており、プロの料理人・職人のにも愛用されている素材だとか(公式HPより)。

いいことばかり書いているけどホントのところはどうなのよ?ということで、入手したばかりのナイフでチラシを切ってみた映像をお見せします。ヤバいです。見てわかる通り、まったく力を入れてなくてもこの切れ味。高級包丁などの切れ味抜群の刃物で何か切ったことがある人ならば、この快感、分かりますよね。

ちなみに余談ですが、ぼくとFEDECAとの出会いはこれが初めてではありません。それは2年前、主にキャンプで使うノコギリを探していたときに一目惚れして購入した「ブッシュクラフトソー」でした。当時その切れ味の良さと使いやすさに感動していたこともあり、何だかんだ、実際このナイフを紹介されたときには期待しかありませんでした。こっちのノコギリもめちゃくちゃ使えるので激オススメです。

山に持ち運ぶのにはもってこいの軽量・コンパクトさ

そりゃどこまでも深いナイフ沼の世界ですから、探せばもっと切れ味の良いナイフや刃物なんて他にいくらでもあるのは確かです。ただ自分がこのナイフをついつい山に持っていきたくなるのは、切れ味がいいからというだけではなく、山登り・沢登りで使うのにちょうどいいと感じさせてくれる多くの特徴が備わっているからです。

例えば、軽量・コンパクト。重さを感じさせない328g、フォールディングナイフだから、折りたためば手のひらサイズに収まるサイズ。浅型クッカーにも余裕で収納できるほどのコンパクトさは登山に持ち運ぶのにはありがたい。もちろん、より大きい刃だったら切りやすいのは確かですが、まぁ現在の自分の釣りスキルなら、これ以上大きくて分厚い刃でないと捌けない魚は釣らないので必要ないですし。。。

グリップの末端には山用ナイフにはありがたいループがついており、細引きや小さなカラビナなどを通して携行することができます。

“包丁感覚”の切りやすさ・使いやすさが行き届いたフォルム

小さめのナイフだからといって、決して切りにくいということはありません。このナイフは元々「折り畳める包丁」をコンセプトとしたFEDECAの「折畳式料理ナイフ」をコンパクトにしたモデル。その形状はナイフの万能さと、包丁の調理しやすさを両立させた独自のカーブが特徴です。一見すると分かりにくいのですが、一般的なナイフと比べてみれば一目瞭然。ヤマ飯ナイフは刃から柄にかけて、カーブ形状で浮いているのが分かります(下写真の下)。

このカーブと、刃の根元部分に包丁と同じような顎があることによって、実際にまな板の上で野菜などを切った際に持ち手の人差し指が当たらずカットしやすいだけでなく、持ち手が切断部よりも上にくるため力も入れやすくなっています(下写真)。

刃の厚みは約2mmとそこそこありますので、源流のイワナくらいまでならば難なくさばけるくらいにしっかりとしています。試しに家でアジを3枚におろしてみましたが、概ね問題なし。むしろいつも家で使っている包丁よりも切れ味がよい分、さばきやすかったりします(下写真)。

もちろん現場で釣ったイワナを締めたときにも大活躍(下写真)。3枚におろすことも難なくできると分かったので、次の目標はこのナイフでイワナの刺身を現地でいただくこと…!

あまり太過ぎない木の枝なら、削って串を作ってみたりすることもできます(下写真)。流石にナタのようなパワー系の使い方はできませんが、調理周りのことは安心してこなしてくれます。

野菜や果物はもちろんサクサク。小さいサイズなので、りんごの皮むきもペティナイフのように使いやすい(下写真)。ただ1点、刃を広げたときに折れ戻らないようなストッパーがついていればさらに安全かなと。正常に使っているうちには問題ないのですが、自分のようなビビリにはそこまである方が安心です。

メンテナンスしやすい構造

汚れをすぐに洗い流しにくかったり、流水や魚の血などに頻繁に触れる山や渓流で使う場合、どうしてもこまめな手入れが必要になってきます。その点ヤマ飯ナイフは錆びにくいステンレスの刃であるだけでなく、部品のすべてがネジを外すだけで分解できる構造になっているため、メンテナンスも恐ろしく簡単です(下写真)。ネジの締め具合によって刃の開閉の固さも好みに合わせて調整できます。先程広げた刃が折れ戻らないか心配と書きましたが、自分はネジを固めにすることで、極力容易に折れ曲がりにくくするように調整しています。

これもアウトドアでの利用をしっかりと踏まえた使い勝手の良さ。おまけに刃が鈍ってきたら包丁用の簡易研ぎ器で研ぐこともできるのでナイフ初心者でも心配なしです(FEDECAでは「刃研ぎ無料サービス」も実施中)。

日本の森と溪がよく似合う、アウトドアにマッチするデザインと選べるハンドル材

ここまで機能の充実っぷりに注目してきましたが、このアイテムから放たれる魅力はその使いやすさだけにとどまらず、やはり一瞬で心を奪われるそのデザインの素晴らしさも見逃せません。3種類の美しく個性的なデザインのなかから選べるハンドル材は、基本的には好みで選んで良いでしょう。

自分が選んだのは「名栗イペ」(下写真中央)。南米原産、港湾や岸壁のウッドデッキなど強度と耐久性が要求される部分に使用される「イペ」という木材に、日本で古来から伝わる独自の表面模様である名栗加工が施してあります。細かな凸凹模様は見た目の美しさだけでなく、グリップの滑りにくさなど、機能的にも優れていると感じました。

使い始めの均一な幾何学模様も好きでしたが、使えば使うほどに生まれてくる表情の変化も楽しめています。

まとめ:「締める・さばく・調理する」快感を、山登りやソロキャンプにも。

日本人に馴染み深い「包丁」を基本コンセプトとしながら、アウトドアナイフの使い勝手の良さを融合し、さらに山に持ち運びやすいコンパクトさを実現したFEDECA ヤマ飯ナイフは、自分のような「山・沢・時々調理」スタイルの山好きには現時点でピッタリのナイフです。さらに天然木材の素朴な素材感と洗練されたデザインが、ブッシュクラフトやハンティング系の洋風ナイフとまた違って日本の森や渓流でのアクティビティにたまらなくフィットし、それが何より愛着を感じずにはいられません。

山登り・沢登り・ソロキャンプ・日常にと幅広く活躍してくれること間違いなしの1本です。ジャパンメイドの確かなクオリティをぜひとも感じてみてください。

最後に、山用に限らず、刃物を所持する場合には銃刀法 (銃砲刀剣類所持等取締法)には十分な注意が必要なことを認識しておきましょう。銃刀法 第22条には、刃体 (刃の部分) の長さが6cmをこえる刃物について「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない」と定められています。また、刃体の長さが6cm以下でも軽犯罪法 1条2号で「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者は、拘留又は科料に処する」とされています。ナイフを携帯する際にはこれらの疑いがかけられないように細心の注意を忘れずに。

ヤマ飯ナイフ 名栗イペ (ステンレス鋼/銀紙三号) 公式通販サイトへ