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【キャンピングカーの新たな定番アイテム!】半分ネタで導入した電動ファン寝具ATEX「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」が快適過ぎてちょっとヒク!

毎年のように暑くなる夏。キャンピングカーでの就寝時も暑いのです。とはいえクーラーをガンガンともいかないわけで、そんななかお試し半分で導入した電動ファン寝具ATEX「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」がちょっとヒクくらい快適で定番アイテム化したので、その実際を紹介します。

ATEX「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」とは

筆者のキャンピングカーのメインベッドに設置したATEXの「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」。シングルサイズなのでぴったりと設置できました。

寝苦しい湿気と熱を軽減する電動ファン付き寝具

毎年のようにドンドン暑くなる気がする夏。筆者は北海道に住んでいますが、例外ではありません。北海道でも平気で気温が30度を超えてくるのですから、本当に暑いのです。

自宅にいれば、普通にクーラーを使えばいいのですが、キャンプやキャンピングカーでの旅の最中はそうもいかないのです。キャンピングカーでの旅ならクーラーを使えばいいじゃないと多くの方が思うでしょう。電源が確保できている状態なら別ですが、例えキャンピングカーにクーラーが付いていても、電源が確保できないと大量の電気を消費するクーラーを一晩中つけておくことなどできません。そして、筆者のキャンピングカーにはキャビン用のクーラーが装備されていません。

極論するなら、風通しが悪くクーラーも使えないFRPの箱の中にあるベッドで寝るのがキャンピングカー旅ともいえるわけです。風通しがよく熱がこもりづらい分、テントの方が涼しいと思います。そのため、筆者は毎年夏になるとなんとか涼しく過ごす方法はないかと、模索しているわけです。

そして、今年の夏向けに導入したのがATEXの「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」(以下、「快眠マット SOYO シングル」)です。実勢価格は29,700円税込と、決してお安いとはいえません。しかし、この「快眠マット SOYO シングル」は単純にいうなら樹脂繊維で立体的に構成された3次元ファイバー製のマットレスに電動ファンが付いており、夏場マットレスにこもってしまう湿気と熱を空気といっしょに排出して寝汗や寝苦しさを低減してくれるといいます。というか、扇風機付きの3次元ファイバーマットレスと想像するだけで涼しそうではないですか。

そして、この「快眠マット SOYO シングル」をキャンピングカー旅やキャンプのマットレスとして目をつけた理由は脅威的な消費電力の低さです。ちょっとびっくりですが1日12時間使用で電気代は1カ月約18円(1kWh31円で計算)だといいます。1日12時間使って30日で約580Whしか電気を消費しない計算です。動作中で1.5W程度しか電気を消費しないことになります。これならキャンピングカーやキャンプの際にも電力消費を気にすることなく、涼しく快適に眠ることができるのでは? と考えて実際に使ってみました。

おすすめのポイント

  • ちょっとびっくりするくらい寝汗をかかなくなる
  • 涼しさは実感できないが湿気がなくなりかなり快適
  • 「強」で動作しても1.5W程度しか電気を消費しない
  • 上面のマットカバーは取り外して洗うことができる

気になったポイント

  • ファンのまわる動作音が慣れるまで気になる
  • USBなどの直流電源で動作するとさらに便利

主なスペックと評価

項目ATEX 快眠マット SOYO シングル/品番 AX-BS632
素材表生地:ポリエステル100%/内生地:ポリエステル85%・綿15%/裏生地:ポリエステル100%
中材POE100%、ウレタンフォーム
樹脂部ABS
電源AC100V(50/60Hz)
消費電力1.6W
タイマー6、9、12時間&自動モード9時間(強15分⇒弱75分のループ)
付属品ACアダプター
保証期間1年
サイズ・重量
  • 本体(サイズ・重量):約W900×L1,900×H78mm /約4kg(アダプター含まず)
  • 電源コード:約2m
梱包仕様個装箱: 約W930×L180×H480mm /約5.5kg
Outdoor Gearzine 評価
涼しさ★★★☆☆
快適さ★★★★☆
省電力★★★★★
静粛性★★★☆☆
コストパフォーマンス★★★☆☆

午後7時に30度を超えていたキャンピングカーで試した

電気の消費量も気になるが、とりあえず強運転で12時間タイマーをセット

テストを行った日のキャンピングカーキャビンの温度は午後7時前後で30.5度。そのまま寝るにはかなり寝苦しい条件といえるでしょう。

「快眠マット SOYO シングル」を知って、今年の夏はキャンピングカーで試してみようと手配をしたのは、実は5月、6月の暑い日にはテストができると考えていたのですが、北海道の夜は意外に涼しい。しかも、本州や東京は非常に暑く、20度をちょっと超えたようなキャンピングカーの室内温度で暑い日も快適でしたというレポートを書いても「それは北海道が涼しくて快適だからね」といわれてしまいそうなので、筆者はテストの日をかなり待ったのです。

そして、北海道としてはちょっと記録的なほど暑かった日の夕方、すでに7月ではありますが午後の7時のキャンピングカーの室内温度は30度を超えたのです。この日、筆者は夜半くらいから、星空撮影の予定があったので、まずは仮眠をとろうと思っていました。

普段から30度を超える気温が当たり前の地域に住んでいる方にとって、キャンピングカーの室内が30度オーバーは驚くほどではないかもしれませんが、朝方の気温が平気で10度台の北海道に住む筆者にとっては30度を超えるキャンピングカーで寝るのはちょっと正気の沙汰ではありません。

実際、キャンピングカーの中にいるだけで、汗が噴き出してきます。この状況で仮眠をとろうというわけです。ちなみにキャンピングカーで快適に寝るためのアイテムとしては、電源を確保できない状況では、キャンピングカーに搭載するバッテリーか、ポータブル電源に電気を頼ることになりますから、消費の電力もかなり重要な要素です。そのため「快眠マット SOYO シングル」をポータブル電源、筆者はEBLの1,000Whポータブル電源のAC電源につないで、電気の消費量も観察していきます。

「快眠マット SOYO シングル」は、電源のオンオフのほかに風量の強弱、6時間、9時間、12時間のタイマー切り替えのほかに、「おやすみ」自動運転という強運転15分+弱運転75分の繰り返しで9時間後に電源が切れるといったモードを搭載しています。

とりあえず、キャンピングカーの室内が暑いので風量は強、12時間タイマーで「快眠マット SOYO シングル」を作動させました。

4時間後の電気消費量は0%、気が付くと寝汗ひとつかかずに爆睡

電源をオンにしてから約4時間後、作動はしているのに電残量は減らず、消費電力量表示も0Wのまま。ポータブル電源が壊れたのだと思っていたのですが……。

1時間あたりの電気消費量がどのくらいかも、確認したいですし、夜になって、どのくらい室温が下がるかも気になったので、とりあえず「快眠マット SOYO シングル」の上で1時間くらいゴロゴロしていようと思ったのですが、びっくりするくらい簡単に寝落ち。

横になりはじめた午後7時くらいは室温も30度を超えていましたし、普段よりもかなり暑いのでなかなか寝付けないだろうと高をくくっていたのです。しかし、実際に「快眠マット SOYO シングル」の上に横になると、電動ファンが回っているのですが、ガンガン風が来て涼しいという印象はないのですが、空気が動いているので「快眠マット SOYO シングル」と接触している部分が驚くくらいサラッとしているのです。

暑い場所で寝るとだいたい敷き布団や掛け布団との間に寝汗が出て、このぐちょっとした感触がとても不快なのですが、この寝汗が出ない、これだけで快適さがかなり違います。ただし、電動ファンの動作音は不快というほどではないものの、足元とはいえ至近からするため、慣れるまでは結構気になります。

「電動ファンの音がもう少し小さいといいのになぁ」などと思っているうちに筆者は寝落ちしてしまったわけです。そこから約4時間後、筆者が星空の撮影に出発しようと考えた時間よりも30分ほど遅くに目が覚めたのですが、そこまでは爆睡。思った以上に気持ちよく眠りこけていました。

この午後11時時点でキャンピングカーの室温は25度、5度ほど温度は下がったものの、筆者にとっては十分に暑いなか、思った以上にしっかりと眠れました。このとき電気の使用量が気になってポータブル電源の情報パネルを撮影したのですが、電源残量は100%から変化していませんでした。ポータブル電源が壊れたかと思ったのですが、時間がないので星空の撮影に向かいました。

朝まで「快眠マット SOYO シングル」を使っても電池残量は100%のまま

「快眠マット SOYO シングル」の操作パネル部分。電源のオンオフ、おやすみ、風量、タイマーの4つボタンがあります。また、この部分に電動ファンも内蔵されているのです。

星空の撮影が終わって、午前3時半にキャンピングカーに戻ってきたのですが、室温は21度くらいまで落ちていました。不在にしていた間も電気の消費量が知りたかったので「快眠マット SOYO シングル」を動作させていたのですが、戻ってきてもポータブル電源の電池残量は100%のまま、ポータブル電源の故障だろうと考えて、そのまま眠ってしまいました。

室温も20度近くまで下がっているので、より気持ちよく眠れるだろうと思ったのですが、なんと、最初に掛けていた夏用のタオルケットでは寒いのです。「快眠マット SOYO シングル」は強で運転しておきたいので、止めずに少し厚手の布団を持ち出し、そこからさらに3時間ほど眠りました。ちょっと寒いくらい快適。

1,000Whクラスのポータブル電源では誤差程度の電気しか消費しない

あまりにも電力を消費しないので、強運転でどのくらい電力を消費するのかをサンワサプライのワットモニターで計測すると、わずかに1.3W。

朝の6時半に起き出すと、室温は21度、ポータブル電源の電池残量は依然として100%。筆者はポータブル電源の電池残量表示が壊れたのだと判断し、AC電源の消費力を計測するサンワサプライの「ワットモニター」を取り付けて「快眠マット SOYO シングル」の消費電力を計測すると強運転で約1.3W。午後7時から午前6時半までの約11時間半「快眠マット SOYO シングル」を使用したので、省電力は15Whくらいです。

筆者が使用しているEBLの1,000Whのポータブル電源の1%は約10Whなので、11時間半で15Wh程度の電気しか消費しない「快眠マット SOYO シングル」を使ってもポータブル電源の残量表示が変化しなかったようです。

これだけ消費電力が小さいとキャンピングカー旅やキャンプの際に毎日「快眠マット SOYO シングル」を使っても、別途電源を確保する必要はないでしょう。これは電気の残量に気を使うキャンピングカー旅やキャンプなどのアウトドアにおいて大きなアドバンテージといえるでしょう。とてもありがたい。

まとめ:消費電力が極めて小さく、寝汗から開放してくれる逸品

メーカー公表値で温度は−0.6度だが、湿度の−37.9%の効果は予想以上に大!

「快眠マット SOYO シングル」と接触している部分と比べるとまくらなどと接触している部分が暑く感じるので、この部分にはなんらかの工夫が必要かもしれません。

「快眠マット SOYO シングル」の効果を示すメーカーの公表値として、最大−37.9%の除湿効果と温度については0.6度の効果があると公表されていました。筆者は脂繊維で立体的に構成された3次元ファイバー製のマットレスに電動ファンが付いて、扇風機のようにガンガンと風を通してくれるイメージを想像したので、思ったよりも効果が小さいイメージでした。

実際にはマットレスのなかをガンガン風が通り抜けるというよりも、マットレスのなかに湿気がこもらないように空気が循環するという印象で、確かに温度が下がっているという印象はかなり弱めです。ただし、暑いなかで寝ていると湿気がこもり、寝汗が出て、より不快にというパターンが多いので、寝汗を防止してくれるだけでとても快適に感じます。キャンピングカー旅などでは、お風呂の入り損ないときもあるので、寝るときの寝汗のベトつきから解放されるのはかなりありがたい。

そして、注目のポイントはびっくりするくらい電気消費量が小さいことです。これはキャンピングカー旅やキャンプでも大きなアドバンテージですが、自宅で使用するときにも1カ月で約18円しか電気代がかからないと思うと、まったく気兼ねなく使うことができます。

暑さ対策アイテムは電気消費量が大きいものが多いので、とてもうれしいのです。また、汗ばむ季節のアイテムなので、本体の丸洗いはできないものの、マットカバーの上面はファスナーで外して洗うことができるのも衛生的といえるでしょう。筆者は同時導入しなかったのですが、別売りの専用接触冷感ボックスシーツ(実勢価格4,800円)も用意されているので、こちらと組み合わせるとより快適に眠ることができそうです。
導入のきっかけは「面白半分」だったのですが、実際に使ってみると「快眠マット SOYO シングル」はランニングコストも安く、電気消費量の極めて小さい、非常に実用的な暑さ対策グッズでした。キャンピングカー旅はもちろん、キャンプなどのアウトドアや普段自宅で使ってもとても快適なので、寝汗のベトつきが気になる方はぜひ試してみてはどうでしょうか。ただし注意点としては、「快眠マット SOYO シングル」は室内の空気を循環させてマット内の換気を行うため、室温が高すぎると十分な効果が発揮されない場合があるといいます。そんな場合は室温や湿度を下げるためにエアコンとの併用がおすすめだそうです。

体感温度というよりは、夏場の寝具の湿気、ベトつき、寝汗を軽減してくれる印象の「快眠マット SOYO シングル」は我が家ではキャンピングカーの定番アイテムに加えたのはもちろん、夏の定番寝具にもなっています。思った以上におすすめです。

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ATEX「快眠マット SOYO シングル AX-BS632」の詳細と購入について

製品の詳細についてはATEXの公式サイトをご覧ください。

齋藤千歳(サイトウ チトセ・Saito Titoce)

元月間カメラ誌編集者。北海道の絶景や野生動物の姿を追い求めているうちに、キャンピングカー・車中泊でのアウトドアライフにどっぷりハマっていました。現在2歳の息子、そして妻と全道を巡っているうちにカメラ・レンズはもちろん、アウトドア・キャンプ、子育て、PCガジェット、料理に、ダイエットまで経験したすべてを撮影し、執筆するフォトグラファーライター。OUTDOOR GEARZINEではキャンプ及びキャンピングカーでの生活クオリティを上げる「QOCL(Quality of camping life)向上委員会」を中心にさまざまな記事を執筆していく予定です。

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