【モニタープレゼントあり】そろそろ靴紐も進化していいんじゃないか? 新しい「結ばない靴紐」の実力を確かめてみた

これまでの説によると、人類最古の靴はアルメニアの洞窟で発見された紀元前3,500年ほどまで遡るという。その靴は革製で、しかも紐締めであったとか。だとすると、人類は現代まで五千年以上もの間、同じように靴を紐で結び続けている。その歴史の古さたるや、「いつまで経っても進化しない」とさんざん揶揄されている傘の比ではない。

さすがに、そろそろ人類は靴紐について真剣に進化を検討するべきではないか。少なくとも「結ぶ」ということから解放されていいのではないか。

つい最近新しいシューレースの開発・販売を開始したニフコさんからこの話を受け、実際に調べてみると、そう思いたくなる画期的なアイテムが近年続々登場していることに気づかされた。

そこで今回は、これまで「靴紐はついているものを使う」という当たり前の発想から脱却して、進化した新しいシューレースについて実際に着用し、調べてみたことを共有したい。あらためて自分の足元を見直してみることによって、より理想のランニングスタイルを見つけてみようと思う。

目次

靴紐で、こんな経験はありませんか?

普段当たり前のように使っている靴紐は、あらためて考えてみるとシンプルが故の問題点もなくはないことに気づく。すべての靴紐がそうだということではないが、誰もが以下のような不便さに触れたことがあるはずだ。

その1 いちいち結ぶのが面倒

靴や紐の種類によっては面倒なこともあり、できることなら、結ばないで済む方がいいに決まってる。

その2 ほどけやすい

誰もが自分の好み通りに靴紐を調整するもの。しかしせっかく調整しても、ほどけやすい靴紐だったりするとそのがっかり感、ストレスは半端ない。特に平織よりも丸紐の方がこの傾向が強い。

その3 緩みやすい

特に起伏が多い山を歩いたり、走ったりしていると(特に下り)、多かれ少なかれ靴紐が緩んでしまう経験をしたことがないだろうか。経験者はその緩みをも計算に入れて結んだりもするが、それぞれの靴紐のクセを気にするなんてナンセンス!

今回試してみた新しい靴紐とテスト環境

そんな方々に紹介したいのが、靴紐の弱点を克服したといわれる、新しい靴紐「結ばないシューレース」、俗に言うクイックレースという選択。これらのクイックレース式の新しい靴紐製品のうち人気・性能などから代表的な製品を選び、さまざまなに試してみて、果たして靴紐の代わりとなるのかどうか確かめてみる。

候補その1:SPLC

まず選択したのは、この話のきっかけでもある、パーツメーカーのニフコが開発したSPLC。2018年のクラウドファンディングで1141%という支持を集めた、独自のロックパーツ型のシューレースだ。10kgの重さに耐えられるロック力を誇り、ワンアクションでロック&リリースOK。ニフコはバックルなどのパーツメーカーとして、以前からさまざまなアウトドアメーカーのクイックシューシステムを開発してきた実績をもち、今回満を持して自社ブランドを立ち上げ、この製品の開発に着手したという(どんなメーカーか、いろいろと知りたい方は過去のインタビューを参照ください)。ちなみに結ばないロックパーツ式のクイックシューレースといえばSALOMONのQUICKLACE KITを思い浮かべる方も多いと思うが、SPLCは同種タイプの最新モデルとして位置づけられるとして、こちらのみをピックアップした。

公式ページ

候補その2:Run Laces

ランニング専門ギア・メーカーのNATHANが取り扱うのは、伸縮性の強力ゴムをロックパーツ(シンプルなドローコード)で留める方式のRun Laces

公式ページ

候補その2:CATERPY [ RUN ]

コブのついた伸縮ゴムをシューホールに引っかけてアジャストするタイプがCATERPY [ RUN ](およびCATERPY [ AIR ]、以下CATERPY)。最近ネットやランニングショップでよく見かける、ランニングもファッション性も意識した製品だ。

公式ページ

以上の3モデルを今回ピックアップした。ロック&リリースのパーツと伸縮なしのシューレースとで構成されているのがSPLC、パーツ+伸縮ゴムで構成されているのがRun Laces。ほぼ伸縮ゴムのみなのがCATERPY。これらを様々なタイプのシューズに装着し、実際に登山やトレイルランニングで、路面状況・傾斜・スピードなど、さまざまな条件で試してみた。

初丹沢登山というSPLC担当の2人とともに、丹沢の大倉バス停から塔ノ岳まで登ってきました!

詳細比較

セッティング

SPLCは直径2mm、シューホールに通しやすく、ほとんどのシューズに適している。

一方Run Laces(直径約3mm)とCATERPY(直径約6mm)はひもが太いため、シューホールが狭いタイプのシューズには装着できない場合がある。

Run LacesSPLCはパーツの取り付けには相対的に少し手間がかかるが、一度やり方を覚えてしまえば、手先が器用でなくても簡単に取り付け可能だ(下の写真は公式ページにあるSPLCのセッティング方法)。

別の靴への付け替えは可能か

CATERPYは普通の靴紐と同じ感覚でセッティングでき、別のシューズにも自然に付け替えが可能だ。ただし余った末端を切断してしまった場合には注意が必要だ。シューレースの末端部分をパーツで留めているSPLCも、パーツ自体は取り外し可能なため、別の靴に付け替えることができる。

一方、Run Lacesは端末をロックしているパーツのツメが非常に硬い。力づくで外せないことはないが、こちらはあまり別の靴への付け替えを想定したつくりとはいえない。

外観

SPLCRun Lacesはシューレースの端末をアッパー部のシューレース下に入れ込むため、シューレースの端末が見た目的にやや気になる。多くのカラーリングから選べるSPLCの方が、よりシューズの色に合わせやすい。一方CATERPYはきつく締めると伸びた末端が気になるが、他と比べるとすっきりとした外観になる([Air]の方はコブも少なく見た目もスッキリ)。カラーバリエーションも豊富。

フィッティング

SPLCの場合

通常の靴紐に比べて簡単にシューズを締めたり緩めたりが可能なことは、何よりも大きなメリットだ。なかでもSPLCのロック&リリースのスムーズさは衝撃的だった。紐を締める・緩めるという動作がかなり直感的に、スムーズになり、普通の靴紐とは比べものにならないくらいにスピーディにセッティングできる(下の写真は公式ページにあるSPLCの操作方法)。

また正しく調整したときのフィット感に関しても、SPLCは伸縮性がなく、摩擦にも強い素材を採用しているため、締め付け具合は普通のシューレースとほとんど変わらない。そして10kgの重りにも耐えられるというロックシステムは確かに緩みにくい。長ささえ許せば、ミッドカットやハイカットを含めてさまざまな形のシューズでワンアクションで即フィッティングが可能だ。

SPLCはスムーズな調節で、決めた後も緩みにくく、その固定力はこれまでのパーツロック式のなかでもかなり優秀といえる。

Run Laces&CATERPYの場合

一方これはある程度予想していたことだが、Run LacesCATERPYともにラバー素材のため、しっかりと固定すると、どうしてもアッパーの締め付けがキツくなる。特にCATERPYはシューレースのコブがシューホールで留まる仕組みになっているため、微調整がしづらい。Run Lacesはパーツでシューレースを適度なところで絞り込むタイプだが、やはりどうしてもアッパーがきつい。かといってシューレースを緩めに調整すると、激しく動けばかかとが浮く感じになる。特にトレイルランでは着地や蹴り出しがブレるだけでなく、小石などのゴミがシューズの中に入りやすいので致命的だ。おまけにRun LacesCATERPYに関してはシューレースの素材自体が伸縮性のあるラバー素材ゆえに、緩みやすい。走っている最中、数時間もしないうちに次第に緩み加減が大きくなってきてしまう。

伸縮ゴムでアッパー全体を常に固定するため、常に締め付けられている感じが続く。

アイレット(紐通し穴)によるフィット感の違いはあるのか

念のため、アイレット(紐通し穴)のタイプによって締め具合に違いがあるかどうかを試している。

SPLCは穴のタイプが生地・プラスチック筒・金属・ひもループとどの場合でもフィットは変わらず、テンションが均等に分散された。一方Run LacesCATERPYの場合、摩擦が影響しやすいため、生地やひもループなどの滑りにくい穴の場合、テンションが偏りやすいという特性があり、(好みもあるが)フィッティングは難しい。

径が細く摩擦が少ないSPLCの紐はどのような穴に対しても同じような使い心地。

フィールドでの走りやすさ

SPLCの場合:ハードな路面でも確実な固定力、ストレスフリーな操作性

適度な調整加減でシューズを履いていられる。走行中、上り降りともにほぼ緩まない。緩くもなくきつくもない、常にちょうどいいホールド感をキープ。下りや強い踏み込みなど、テンションがかかりやすい状態でも緩まない。概ね、様々なシューズのアッパーとの相性がいいようだ。

異なる種類のシューレースで、左右履き分けて試してみると、その違いは一目瞭然。SPLCの固定力の高さが実感できた。

パーツは手に馴染み、ホールド調整しやすく、ワンアクションでロック&リリースできる。人間工学に基づいた操作感で、シューズの脱ぎ履きがスムーズ。慣れてくれば、片手でサッとリリースも!素手はもちろんグローブをしたままでも操作はラクラクだ。

グローブをしたままでも調節が可能ということも、パーツ式の大きなメリット。

Run Laces&CATERPYの場合:オフロード・急傾斜コースで使用するには不安が残る

まずRun Lacesについて。シューレースがラバー素材のため、テンションの調整が(慣れるまで)難しい。アッパー上部を緩めても、つま先あたりは常にきつく締め付けられている感じがする。登山道を上る際には、かかとがヒールカップから浮いてくる場合がしばしある。かといって、締めすぎてしまうと、ホールドがきつすぎて、マメや故障の原因につながる可能性が……。下りの際、アッパー部にかかるテンションで、瞬間的にズレる(緩む)感じが気になる。がれ場などのテクニカルなフィールドにはやや不安が残る。また、ロック&リリースには、両手&素手でないとかなり厳しい。

紐が伸縮するため、強い踏み込みや下りのブレーキング時にどうしてもズレを感じる。

同じようにCATERPYもラバー素材とコブでアジャストしているために、走行時に合わせた適度な微調整がしにくい点は否めない。また、アッパーの締め付け加減はRun Lacesよりもさらにきつめ。をフィールドで実際に走ってみると、アッパーにテンションがかかりやすい下りなどのシーンでは瞬間的に緩み、上りの際は常にきつめといった印象だ。逆に緩めに調整すると、足上げ等の際に、ヒールカップからかかとが浮きやすい。また、シューズ内に小石、砂などが入りやすい。足幅が広めの方や外反母趾の方には不向き。人によっては足首を捻るような不安定さ感じる方もいることだろう。

耐久性について

山の中やハードなコンディションで使用することを想定すると、部品の壊れやすさについてもチェックしておく必要があるだろう。大がかりな測定装置などは不可能なので、実際にフィールドで使用している中で感じたこと、そしてパーツについては強い衝撃を与えて壊れにくさを確認した。

Run LacesCATERPYの靴紐はラバー素材で伸縮性があるため、強靭さには不安がある。また摩擦にも弱いため木の根っこなど、何らかの引っかかりが生じ、ささくれのようになったら一巻の終わりだと思う。その点摩擦に強い特性をもち、芯材が入って強度も考慮された特製ひものSPLCは、フィールドでの安定感はもちろん、シューズをブラシで洗ってもなんら劣化するような様子はなく問題はなかった。また念のため、特殊ギア構造のロックパーツを金づちで思い切り叩いてみても壊れることはなかった。

「SPLCシューズ」対「普通の靴紐シューズ」

ここまでで、新しいシューレースの中でSPLCのトレイルランでの使いやすさ・走りやすさは群を抜いていた。そこでさらに念には念をということで、普通に靴紐を装着したトレランシューズと左右で履き分けて比較し、走り心地をさらにチェックしてみた。

一般的な靴紐とも比較してチェック。微妙なフィーリングの差を除けばどちらも靴紐として問題なし。

結論から言うと、繊細なランナーでない限りその違いが気になるという人はいないくらい、走っている最中のフィット感に差が出ることはないだろうと思う。しいて言えば、シンプルな平織りのシューレースに比べるとSPLCは摩擦が少ないため、締めた時、アッパー全体にテンションが分散されやすい傾向がある。もしアッパーの甲部分と足首部分で微妙に締め具合を調節したいなど、微妙な履き心地にこだわる場合には、自分の感覚に合わないということもあるかもしれない。

ただアッパー全体にテンションが分散されることは悪いことではないし、そうした微妙な締め具合は走っているうちになじんできてしまうため、常に効果的だとは言えない。慣れればこれで問題はないだろう。緩みやすさも、これまでのパーツ式に比べて緩みにくく感じられ、通常の靴紐との比較でも気にならなかった。冒頭にも綴ったように、やはり靴紐は「いちいち結ぶのが面倒」「ほどけやすい」「材質や形状によっては緩みやすい」という弱点がある。その点、SPLCはそれらの弱点を克服し、ワンアクションのロック&リリースで快適な操作性と確実なホールド感を実現しているということを忘れてはならない。

評価結果のまとめ

アイテムSPLCRun LacesCATERPY
ここが◎ワンアクションでのロック&リリース、確実なホールド感、多様なシューズへの汎用性簡単なロック&リリースセッティングの簡単さ、デザイン性
ここが△特になし(しいて言えばテンションの微妙な調整がしにくい)ゴムによる窮屈感、強い衝撃に対する緩みやすさゴムによる窮屈感、強い衝撃に対する緩みやすさ
セッティングの簡単さ★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
デザイン・外観★★★★☆★★★★☆★★★★☆
フィッティングの容易さ・正確さ★★★★★★★★☆☆★★☆☆☆
走りの快適性・安定性★★★★★★★★☆☆★★☆☆☆

まとめ

果たして新しいタイプのシューレースは、靴紐にとって代わるのか? オフロードでのランニングや重荷の歩行というハードなコンディションでそれを検証してみたが、結果としてSPLCにはその可能性を感じることができた。その他の伸縮性シューレースについては、平坦な舗装路には十分かもしれないが、トレイルランのように上り下りが頻繁にあるオフロードはあまり向いているとはいえない。

ワンアクションでのロック&リリースは人間工学に基づいた操作感で、グローブしたままでも操作でき、結び直すこともほぼない。テンションがかかりやすい下りでも、緩むことなく、解けず、しっかりとホールドしてくれる。激しい動きでも、足元はぶれることなく、安定した足さばきが可能と、SPLCは靴紐とほぼ変わらない走り心地で、その進化した使いやすさを実感できるスグレモノだ。それはSPLCを使ってみた人にしかわかない。

とはいえ、個人差があるゆえ、SPLCとシューズ(または、アッパー)との相性は実際に試してみないと分からない部分もある。「本当か?」と思う方は、ぜひ、この機会にSPLCを試してみて欲しい。そんなわけで、今回ニフコさんにモニターキャンペーンをしてもらうことができたので、以下、興味のある方は応募してみてはいかがだろうか。

「SPLC」モニタープレゼントキャンペーンのお知らせ

今回この比較レビューの機会を作ってくださったニフコさんから読者の皆さんへ、モニタープレゼント企画のお知らせです。

SPLCを実際に使用してアンケートに答えてくれる100名の方に、抽選でSPLCを1つプレゼント。さらにSNS等で口コミしてくれる方には、なんともう1つ追加でプレゼントします。

応募方法は簡単。これからキャンペーン実施期間中に、SPLCの公式販売サイトで新規に「SPLC SHOP会員登録」をするだけです。後日当選者にSPLCから無料クーポンの連絡がいきます。以下、詳細方法を説明します。

応募要項

モニタープレゼントキャンペーンの流れ

  1. モニターを希望される方は、以下の「応募条件」「応募方法」「注意事項」をご確認の上、2019年1月31日(木)までに下記「応募はこちら(SPLC会員登録)」ボタンの先にある会員登録フォームページに行きます。
  2. 情報入力欄に「モニターキャンペーン申し込み欄」という項目がありますので、そこに「モニターキャンペーンに申し込む」と入力して、SPLC SHOPのメール会員に登録ください。
  3. ニフコキャンペーン事務局で抽選の上、2月4日(月)に当選者の方に商品の発送とモニター内容の詳細をご連絡いたします。
    ※その後の詳細の流れや注意事項については、当選連絡をご確認ください。

応募締め切り期日

2019年1月31日(木)

応募条件

  • SPLC SHOP会員登録にご承諾いただける方
  • 使用後、web上でのアンケートにご回答いただける方
    ※さらにご自身のブログやSNS(Facebook、Twitter、Instagram)アカウントをお持ちで、感想を投稿していただける方にはもう1つプレゼントいたします。
  • 個人の特定はできない形で、投稿内容やアンケートでお答えいただいた内容についてSPLC SHOPへの掲載にご承諾いただける方

抽選と商品発送について

抽選結果については商品の発送をもってかえさせていただきます。当選された方には締め切り期日以降、順次商品を発送させていただきます。またモニター内容の詳細につきましては、当選者確定後、商品の発送と同時に個別にご説明させていただきます。

モニター参加者に行っていただくこと

必ず行っていただくこと:
使用後、こちらからご案内する感想アンケートに、指定の期日までにご回答いただく。

可能であれば行っていただくこと:
使用後のインプレッションなど、モニター製品に関するブログ記事、もしくはSNS投稿を指定の期日までにしていただく。

当選人数

100名

応募方法

下記の「応募はこちら」ボタンをクリックすると、SPLC SHOPの会員登録ページに遷移します。そこでの情報入力欄に「モニターキャンペーン申し込み欄」という項目がありますので、そこに「モニターキャンペーンに申し込む」と入力して、その他必要事項をご入力の上、ご応募ください。

※キャンペーンの応募は1月31日で締め切らせていただきました。たくさんのご応募ありがとうございました!

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