トレッキングシューズのフィッティング方法とチェックするべき6つのポイント

前回、山歩きのためのトレッキングシューズを正しく選ぶ方法についてまとめましたが、今回はその続きです。いよいよ実際に自分が「これは」と思ったシューズが、本当に自分に合うのかどうかをお店で実際に履いてみて確かめる方法(フィッティング)について、手順やTipsについてまとめてみました。

フィッティングの方法

フィッティングの流れ

最適なトレッキングシューズは何はともあれ履いてみないと分かりません。まずはさまざまな情報ソースや東京中のお店で試着してみた体験を基に、試着するときの手順をまとめてみました。

  1. フィッティングはなるべく朝よりも午後の最も活発に活動している時間に行う(足のサイズ・大きさは1日の間で微妙に前後し、実際に動いている時間帯の足のサイズに合わせるのが最もフィットするといわれている)。
  2. 実際に山で履く厚手の靴下・インソールがあれば、持参する。丁寧なアウトドアショップであればお店に用意されている場合もあるが、無い場合には、家にあるなるべく厚手のソックスを履いていくなどなるべく実際に履く状況に近づける。
  3. できればお店で足のサイズを測り、店員に最適サイズをもってきてもらう。お店でサイズが測れない場合には、とりあえず普段の靴のサイズから0.5~1センチ程度大きいサイズから試してみる(靴によってサイズの基準がバラバラなので、常に足のサイズ+0.5センチが正しい訳では無いので要注意)。
  4. シューズからインソールを出し、かかとをインソールに合わせて足を乗せてみる。ここで万が一、つま先に余裕がほとんど無い場合にはそのシューズは足に合っていない可能性が高いので、別のサイズを検討する。
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    フットベッドを足に合わせた時に、つま先にゆとりがないものはNG。

  5. インソールが問題なければ中に戻し、実際に靴を履いていく。すべての紐を緩めて履き、つま先を靴の前方にグッと詰めてみる。そこでかかとに指1本入れてみて、難なく入るかどうか試す。
    最低でも指一本は入らないと、下りの時などにつま先が靴の先端にガンガン当たって酷い目に。

    最低でも指一本は入らないと、下りの時などにつま先が靴の先端にガンガン当たって酷い目に。

  6. 大丈夫であれば、今度はかかとを地面にトントンとやって、自分のかかとを靴のヒールに合わせる(その時つま先には数ミリの空間ができているはず)。
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    トレッキングシューズはヒールに合わせた状態で締めないと、歩いている最中に靴の中で足が動いてしまう。

  7. ブーツの先端から順番に紐を締めていく。足の甲部分は少しきつく感じるくらいに、足首の関節部分の上は適度に締まる程度の強さで締めるのが基本。
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    足の甲を締めたところのフックで一旦紐を引っ掛けられるタイプは緩みにくく、締めやすい。

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    足首部分の締め具合は、実際には登りでは気持ち緩めに、下りでは気持ちきつめに締めた方が安定感が増す人が多く、最適な強さは一定ではない。

  8. するとつま先に空間ができた状態でしっかりと固定されるので、ここからは色々なパターンで歩いてみて、靴との相性をじっくりチェックしていく。

トレッキングシューズ試着でのチェックポイント

1.足全体に圧迫感があったり、部分的に不自然に当たる部分がないかどうか

履いた時全体的に明らかに窮屈だと感じたら、靴ひもを緩めて調整するのではなく、ワンサイズ上げてみる。また、歩いてみて部分的に当たる部分があった場合、店員さんと相談して、この先履き慣れたとしても解消しない程度であれば、靴の型が合っていないと諦めましょう。

ここで注意したいのは、足のサイズ・形は左右で同じではなく、微妙に違っているということ。このためフィッティングは左右どちらも大丈夫かどうかチェックすることを忘れずに。オーダーメイドでも無い限り左右完璧にフィットさせることは難しいのですが、その微妙な差までをきっちり調整してより完璧なフィットを目指すために、市販のフットベッドに取り替えるといった方法があります。

2.色々な歩き方をして、靴のなかで足が動かないかどうか

平地歩き、斜面の上り下り、斜面のトラバース(斜面を横方向に横断)など、なるべくさまざまな状況で長く歩いてみて足がブレないかどうかチェックします。さらにアキレス腱を伸ばすような動きや、反復横とびのような体勢などで、靴の裏を地面に付けたまま足を前後・横方向に動かしてみます。こうして力をかけたときの、靴の中での足の遊び度合いを見ます。動かない方が理想ですがまったく動かないことは無いと思います。ただ、何足か履き比べてみることでよりフィットしているモデルが見えてくるでしょう。

3.足首まわりの動きやすさ、ホールド感、当たりの柔らかさは快適か

特にハイカットのトレッキングシューズの場合、きっちりとホールドしてくれる足首まわりは怪我の予防ためには役立ちますが、スキーブーツがそうであるように、固定しすぎてしてまっては快適な歩行の妨げになります。このため足首まわりの自由度、そして内臓されているクッションなどの当たり具合が快適かどうかをチェックします。

4.つま先が当たらないかどうか

ここは思い切ってつま先を何度か床に打ち付けてみましょう。ここでつま先が容易に靴に当たって痛い場合にはサイズが小さいか、つま先の形が合っていない場合があります。逆につま先に余裕があり過ぎる(=靴が大きすぎる)のは、足を障害物に引っかけて捻挫の元になり危険です。

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5.かかとがしっかりと固定されるか

歩いている時にかかとがパカパカ動くのは、足運びは不安定になると同時に靴擦れの原因にもなり危険です。つま先に力を入れて、グイッと靴を曲げてみたときにかかとが浮かないかどうかチェックしましょう。完全に密着はしないと思いますが、明らかに浮きが大きい場合にはサイズが合っていない可能性が高いです。

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6.つま先関節部分のしわで傷つかないか

トレッキングシューズのソールは基本的に硬く、曲がりにくい作りになっていますが、まったく曲がらないわけではありません。歩いている時も瞬間的には荷重がかかり、上の写真のようにつま先の関節部分にしわができているはずです。その際しわ部分が必要以上に当たって擦れて、靴擦れにならないかどうかどうかをチェックします。ただモデルによって程度の差はあれ、基本的には何度か履いていくうちに足になじんできますので、ちょっとした当たりであれば気にせずとも大丈夫だと思います。

さらに快適なフィットのために:フットベッドの検討

購入した靴に予め取り付けられたインソールは、たいていの場合、フィット・サポート・快適さのために最低限の仕事しかしてくれず、耐久性も期待できません。一方サードパーティ製のインソールは多様なモデルから選ぶことができ、疲れやすい・マメや靴ずれ・足一部が当たって痛い・膝痛など、歩行に関するさまざまな細かい悩みに応えてくれます。インソールは大きく分けて以下のような効果があり、実際にはモデルによってどれかに特化したり、それぞれの濃淡や他の特徴が加わることによって個性が生まれているのが現状なので、自分の悩みに合わせて選ぶとよいでしょう。

疲れにくくなる

かかとをはじめとして足に加わる衝撃を吸収し、荷重を足全体に万遍なく分散。長時間の歩行による疲れを軽減します。

体幹が安定する

土踏まず(アーチ)をしっかりサポートして体重を支えることでかかとから土踏まずにかけてのブレや動きを抑制。また、正しい姿勢をキープすることを助けてくれ、怪我の予防にもなります。

推進力が向上する

アーチの動きを安定させ、衝撃を分散しながら力を伝えやすくします。正しい姿勢で無駄なく効果的に関節・筋肉を動かせるので、身体全体にしっかりパワーが伝達されるようになります。

フィット感・快適性が向上する

様々なサイズ厚みが用意されているインソールは、適切にチョイスすることでフィット感をカスタマイズすることができます。また汗を効果的に排出するような機能があれば、さらに快適さが大幅にアップします。

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