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【高性能で軽量コンパクト、しかも明るい!】「ZEISS Touit 1.8/32」がアウトドア旅におすすめの高級標準単焦点である5つの理由

ライフワーク的にカメラレンズのチャートを撮影している筆者。そんな筆者が「ZEISS Touit 1.8/32」を試写する機会に恵まれたので、テスト+キャンピングカーで家族旅行に連れ出した結果、アウトドア旅におすすめの1本であることを確信、その5つの理由をチャートとともに解説します。

ツァイスの「ZEISS Touit 1.8/32」とは

FUJIFILM X-T2に装着した「ZEISS Touit 1.8/32」。それほど大きなカメラボディではないのに「ZEISS Touit 1.8/32」のコンパクトさが強調されます。

PlanarタイプのAPS-C向け開放F1.8の標準単焦点レンズ

現在、日本国内で流通しているZEISS(ツァイス)レンズには、大きく分けて3種類があります。ひとつは、ソニーがαシリーズ向けに製造・販売しているもの、続いてコシナが製造・販売しているもの、最後が日本国内ではケンコー・トキナーが販売を行っているZEISSレンズです。

今回、筆者がテストした「ZEISS Touit 1.8/32」は最後のカテゴリーにあたる商品で、「Touit」シリーズのほかに「Batis」と「Loxia」というシリーズもあり、こちらは35mm判フルサイズ向けのSony Eマウント用のレンズになっています。「Touit」シリーズはAPS-C向けのレンズでSony Eマウント用だけでなくFUJIFILM Xマウント用が用意されているのが特徴です。

筆者はすでに「Batis」と「Loxia」シリーズは解像力やぼけなどのチャートを撮影し、Amazon Kindleで電子書籍「レンズラボ」「レンズデータベース」シリーズとしてまとめて出版しているのですが、「Touit」シリーズだけが未完成だったのです。しかし、今回「ZEISS Touit 2.8/12」「ZEISS Touit 1.8/32」「ZEISS Touit 2.8/50M」の3本をテストする機会に恵まれ、前回OUTDOOR GEARZINEで記事を公開した「ZEISS Touit 2.8/12」に続いて「ZEISS Touit 1.8/32」の記事を公開することになりました。

現在3本が発売されている「Touit」シリーズにおいて「ZEISS Touit 1.8/32」はAPS-Cのカメラに装着した状態で約48mm相当の画角となる標準単焦点レンズで、開放F値はF1.8とほかの2本比べても1段以上明るくなっています。また、注目のポイントとしては、その歴史上さまざまな傑作レンズデザインを生み出してきたZEISSの歴史のなかでも、もっとも有名といっても過言ではない「Planar(プラナー)」を基本デザインとするレンズであること。さらには直径は75mm、全長は約75mm、重量はおおよそ200gと軽量コンパクトであること。そして、ZEISSレンズでありながら、実勢価格が10万円を切る程度とコストパフォーマンスも高いことなどを含め、筆者が小山壯二氏のオリジナルチャートを撮影した結果と、実際にキャンピングカーでの家族旅行に連れて行った際などの実写作例を交えて、その魅力を5つにわけて解説していきます。

おすすめのポイント

  • 圧倒的な所有満足度と使う喜びが感じられる「ZEISS」ブランド
  • 直径75mm、全長約75mm、重量約200gの軽量コンパクトさ
  • 旅先の薄暗いシーンにも強い開放F1.8という明るさ
  • 滑らかさも、その形も美しいハイレベルなぼけ
  • これらにプラス優れた中央解像力で主役の際立つ高い表現力

気になったポイント

  • 50mmF1.8レンズと考えると高価な値段設定

主なスペックと評価

項目ZEISS Touit 1.8/32
焦点距離32mm
絞り範囲F1.8-F22
レンズ構成5群8枚
最短撮影距離0.37m
画角(対角線/水平/垂直)48° / 20° / 29°
撮影倍率1:9
絞り羽根9枚
フィルター径52mm
最大径75mm
全長Sony E:72mm/FUJIFILM X:76mm(ともにキャップを含む)
重量Sony E:200g/FUJIFILM X:210g
デザイン★★★★☆
解像力★★★☆☆
携帯性★★★★☆
ぼけの美しさ★★★★★
収差の少なさ★★★★☆
コストパフォーマンス★★★☆☆

「ZEISS Touit 1.8/32」をアウトドア旅にすすめる5つの理由

圧倒的な所有満足度と使う喜びが感じられる「ZEISS」ブランド

「ZEISS Touit 1.8/32」の場合、レンズの両サイドに刻印された「ZEISS」の青地の白のロゴ。このロゴがあるとないでは大違いなわけです。

アウトドア的な旅でなくても、旅はやはり持ち歩ける荷物の制限などがあり、アイテムを厳選する必要があります。だからこそ、筆者はお気に入りで、持ち歩き、使う度に気持ちを上げてくれるようなものだけにしたいと思っているわけです。

これが仕事であれば、持って行く撮影機材が最優先なので、必要なものは無理してでも持って行くわけですが、プライベートな旅行であれば、事態はまったく異なります。できるだけ少ない撮影機材で出掛けたいわけです。

そんなときにおすすめなのが「ZEISS Touit 1.8/32」になります。理由はいくつもあるのですが、まずはZEISSレンズであること。現在においてレンズ交換式カメラの市場はほぼ日本メーカーの独占状態といっても過言ではありません。しかし、2つのドイツブランドだけは別格扱いといえるでしょう。それがZEISSとLeica(ライカ)。どちらもそのブランドの歴史自体がカメラとレンズの歴史といえるような生きる伝説的なブランドです。

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F2.0、1/250秒)/ISO 800 /露出補正:+0.7EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
ZEISSレンズで撮ったというだけで、我が家の愚息も少しは上品で賢そうに写るのではないでしょうか。さすがに言い過ぎですが、上品な描写はZEISSレンズならではです。

すごくミーハーな気もしますが、レンズに配置された「ZEISS」のロゴだけでテンションが上がりますし、ほかのユーザーとの差別化や自身のこだわりをアピールできる点も筆者は所有者の心理面に大きな影響を与える性能だと思っています。

さらに「ZEISS Touit 1.8/32」はカメラレンズ史における生きる伝説であるZEISSのなかでも、もっとも成功したレンズデザインのひとつといわれるPlanar(プラナー)を採用していることも大きなポイント。1896年にパウル・ルドルフに発明されたレンズデザインであり、T*コーティングとともに同社を代表する高性能な標準レンズの代名詞ともいえるレンズデザインを採用したPlanarレンズであることも大きな所有する喜びといえます。

ある意味、ZEISSのPlanarで撮影しているというだけで大きな満足感と使用する喜びが得られるだけなく、標準レンズ、「ZEISS Touit 1.8/32」の場合はAPS-C向けなので実質48mm相当の標準レンズのため、被写体を選ばすポートレートはもちろん、風景やスナップなども気軽に楽しめるのもうれしいところです。

直径75mm、全長約75mm、重量約200gの軽量コンパクトさ

「ZEISS Touit 1.8/32」本体のみを手に持ったところ。筆者は成人男性としては手は小さいのですが「ZEISS Touit 1.8/32」はさらに小さいイメージです。

明るい=F値の小さな高級レンズといえば、だいたい重くて大きいのが常識ですが、「ZEISS Touit 1.8/32」はとてもコンパクトです。

今回の撮影で使用したFUJIFILM Xマウント用のモデルで最大径は75mm、レンズキャップを含む全長が76mm、重量は210g。絞りリングを装備しないSony Eマウント用なら、さらに小さく、軽く最大径は共通で75mm、レンズキャップを含む全長が72mm、重量は200gちょうどしかありません。

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F1.8、1/250秒)/ISO 200 /露出補正:+1.0EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
レンズが小さくて軽いので構えたまま、しゃがみ込むのもラクラクです。おかげで旅先の小さな花をより印象的に撮影することができました。

これがどのくらい小さいかというと、筆者は成人男性としてはあまり手が大きくありませんが、フロントレンズキャップとリアレンズキャップ、さらにはフードを逆付けした収納状態で両手で包み込める程度。ジーンズのポケットは厳しいですが、上着のポケットなら簡単に収納できる程度の大きさしかありません。

旅ではもちろん、アウトドア旅ではコンパクトで軽いことは圧倒的なアドバンテージです。「ZEISS Touit 1.8/32」は、この点でもとても優れていて、なんとかレンズ1本だけ持って行きたいというシーンでもたいへん優位。Sony αならAPS-Cの6000シリーズなどのコンパクトなカメラ本体と組み合わせると、極限まで荷物を減らしたい登山などでも活躍してくれるレンズになっています。

旅先の薄暗いシーンにも強い開放F1.8という明るさ

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F1.8、1/60秒)/ISO 1600 /露出補正:+0.7EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
地元の居酒屋で夕食の時間にはダウンしてしまった息子。店内はかなり暗めの照明ですが、絞り開放ならISO 1600で1/60秒が確保できるので、ぶれる心配はありません。

軽量コンパクトで被写体を選ばない標準レンズという意味でも「ZEISS Touit 1.8/32」は、旅やアウトドア旅に向いたレンズといえるのですが、筆者にとってかなり重要なのが、明るいことです。

カメラ用のレンズの場合、F○.○と書かれた数値が小さいほど、そのレンズが明るいことを示しているのですが、「ZEISS Touit 1.8/32」の場合は1.8がF値となっています。これがどのくらい明るくて、なぜアウトドア旅の役に立つのかを具体的に解説していきます。

まずF○.○なのですが、一般的なズームレンズ、カメラを購入したときにセットモデルについてくるようなレンズだと明るさはF5.6前後です。また、大きくて重く高価なプロ用のズームレンズでも明るさはF2.8程度です。F1.8は一般的なズームレンズのF5.6と比べると3と1/3段、ズームレンズとしては非常に明るいF2.8と比べても1と1/3段明るいレンズといえます。

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/シャッター速度優先AE(F1.8、1/500秒)/ISO 3200 /露出補正:−0.3EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
日の出前の時間帯に寝ぐらを飛び立つマガンの群れを撮影。レンズが明るいのでシャッター速度1/500秒を確保でき、飛んでいるマガンがぶれていないのがわかります。

そして、レンズの明るさが1段違うとほかの条件が同一ならシャッター速度は1/2になります。2段違うと1/4に、3段違うと1/8になるしくみです。例えば「ZEISS Touit 1.8/32」で1/40秒のシャッター速度で撮影できるシーンがF2.8のズームレンズでは1/15秒、F5.6のズームレンズでは1/4秒になります。おそらく1/4秒のシャッター速度ではほぼ確実に、1/15秒でも多くの方が手ぶれでまともに写真が撮れないでしょう。

そして、アウトドア旅では意外と暗いシーンが多いのですが、作例に掲載したお店のなかやクルマのなか、キャンピングカーのなか、キャンプならもっと暗いシーンはたくさんありますし、登山などならいうまでもありません。そんなズームレンズでは暗いシーンでも明るい標準レンズである「ZEISS Touit 1.8/32」は何事もないかのように撮影が行えるのです。
最近のカメラは高ISO感度でも画質が低下しづらいから大丈夫という方もいるかもしれません。しかし、例えば「ZEISS Touit 1.8/32」でISO 1600で撮影できるシーンでも、ズームレンズの明るさがF5.6なら同一条件で設定されるISO感度は16000になります。さすがに、これだけの差があると、画質は同一というわけにはいかないので、レンズが明るいということは撮影時に非常に優位といえるわけです。

滑らかさも、その形も美しいハイレベルなぼけ

「ZEISS Touit 1.8/32」のぼけの美しさをチェックするために撮影した玉ぼけチャート。形も、ぼけの滑らかさも最上級レベルの美しいものになっています。

レンズが明るいと大きなぼけを得やすいという話を聞いたことのある方は多いでしょう。より正確にいうなら、焦点距離が長くて、明るいレンズほど大きなぼけが得やすいという特性がカメラレンズにはあります。

「ZEISS Touit 1.8/32」は焦点距離は35mm判で32mmとそれほどではありませんが、明るさはF1.8とかなり明るいので大きなぼけが期待できるレンズです。ポートレートなどを撮影した際に背景が大きくぼけると主役が強調され、より主体をはっきりさせる効果が得られます。

このぼけを筆者は超小型のLEDを撮影することで玉ぼけを得て、玉の形や滑らかさなどからチャート化して評価しています。上に掲載したのが、その玉ぼけのチャートですが、「ZEISS Touit 1.8/32」のぼけチャートの結果は最高級といえる結果です。

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F1.8、1/1,000秒)/ISO 200 /露出補正:+1.0EV/ WB:日陰/フィルム シミュレーション:Velvia/
文系レンズオタクである筆者的には、このぼけの美しさだけで「ZEISS Touit 1.8/32」を使う価値は十分にあると確信しています。開放で撮りたくなるレンズです。

玉ぼけの円周部に発生するフチと色つきは非常に少なく、玉ぼけの内部についてもほとんどザワつきや気になる乱れなども発生していません。また、非球面レンズを使用していないためか、多くの場合非球面レンズの影響といわれる同心円状のシワが玉ぼけのなかに発生するタマネギぼけの影響もないのです。単焦点レンズのなかでも最上級に美しいぼけが得られる結果となっています。

また、ぼけの形を決定する大きな要素である絞り羽根は9枚羽根のものが採用されており、掲載したチャートをみてもらうとわかるように、絞り開放のF1.8ではほぼ真円に近いぼけが得られます。さすがに絞っていくとわずかなカクツキがみられますが、F2.8あたりまではかなりカクツキも少ない印象です。

「ZEISS Touit 1.8/32」は非常にぼけの美しいレンズともいえます。

これらにプラス優れた中央解像力で主役の際立つ高い表現力

解像力チャートの撮影結果。開放のF1.8でも中央部のチャートは基準となる1と1.1のチャートどころか、さらに小さな0.9のチャートもかなりの部分を解像しています。

大きく、美しいぼけにプラスして「ZEISS Touit 1.8/32」の非常に高い中央解像力がプラスされると、中央に配置した主役(主被写体)が驚くほど際立つ、高い表現力を得ることができます。

筆者たちは、レンズとカメラの解像力をチェックするのに小山壯二氏オリジナルの解像力チャートを使用しています。このチャートはカメラの有効画素数から撮影したチャート上の理論的に解像可能な基準値を導き出し、基準値および前後のチャートをどこまで解像しているかをみてレンズの解像力をチェックしています。

「ZEISS Touit 1.8/32」の解像力ピークであるF5.6〜F8.0まで絞ると、周辺部の解像力もかなりアップしてきます。画面全体の解像力を重視するなら、このあたりまで絞りたい。

「ZEISS Touit 1.8/32」の解像力テストでは有効画素数約2,430万画素のFUJIFILM X-T2を使用したので、基準となるチャートは1と1.1の間くらいになります。しかし、テスト結果のチャートは中央部分では、それよりもさらに小さな0.9のチャートまで大部分解像しました。周辺部分については中央部に比べるとソフトで解像感も弱いのですが、絞っていくほどに解像力を発揮、「ZEISS Touit 1.8/32」の画面全体の解像力のピークはF5.6〜F8.0といった結果です。画面全体に解像力を高めたい場合はF5.6〜F8.0の使用をおすすめします。ちなみにF13よりも絞ると絞り過ぎによる解像力低下が発生するのでおすすめできません。

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F1.8、1/1,400秒)/ISO 200 /露出補正:+1.0EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
注目してもらいたいのは、ピントが手のひらに合った瞬間、主役が息子から息子の手のひらに変わっていること。この主役を強調する表現力が「ZEISS Touit 1.8/32」の魅力です。

この「ZEISS Touit 1.8/32」の解像力テストの結果から気になったのが、絞り開放から周辺部に比べて圧倒的に中央部の解像力が高いことです。この高い中央解像力に絞り開放による大きなぼけが組み合わされると、中央に配置してピントを合わせた主役(主被写体)がまるで背景から浮かび上がるように際立ちます。掲載した写真のように主役をより主役として強調する効果が簡単に得られるのは、さすがPlanarの高い表現力といったところでしょう。主役を中央部に配置したストレートな写真で開放のF1.8を選択して撮影することを楽しみたいレンズに仕上がっています。

まとめ:開放F1.8で素直でストレートな写真を撮影したい1本

なんでも、撮れるが旅先の人々や同行者を撮影したい表現力の高い「ZEISS Touit 1.8/32」

ZEISS Touit 1.8/32 / FUJIFILM X-T2 /48mm 相当/絞り優先AE(F1.8、1/3,000秒)/ISO 100/露出補正:−0.7EV/ WB:オート/フィルム シミュレーション:Velvia/
生まれてはじめて大型の観覧車に乗った息子。そのときに外の様子を記録しました。観覧車ぶれ? しないようにF1.8で1/3,000秒という高速シャッターを選択しています。

プライベートでキャンピングカーなどで家族旅行に出掛けると、筆者が撮影したいのは、同行している家族です。実は行った先の風景などは二の次で3歳になる息子を撮影したくて仕方ありません。風景は来年も撮れるかもしれませんが、3歳の息子が撮影できるのは、いまだけなので……。

かといって、子どもの面倒をみながら行く家族旅行にそんなに大量のレンズは持っていけません。そこで1本持って行くなら「ZEISS Touit 1.8/32」は非常に魅力的なレンズです。軽量でコンパクト、ポートレートだけでなく風景などにも対応できる標準焦点距離、しかも明るく、最上級といっても過言ではない美しいぼけ、ただし中央解像力は極端に高いのですが、全体的には極端に解像力の高いレンズではありません。しかし、絞り開放で撮影したときの表現力の高さに圧倒されます。さすがZEISS、さすがPlanarといいたくなるような主役を浮かび上がらせるような描写はクセになります。

アウトドア的な旅行はもちろん、普通の旅、普段使いにもおすすめの「ZEISS Touit 1.8/32」は多くの方に使っていただきたいレンズです。しかし、ハードルは価格でしょう。実勢価格で10万円以下はZEISSレンズとしては破格なのですが、50mmのF1.8として考えるとやはり少し高いのは事実でしょう。ですが、白と青のZEISSロゴの付いたZEISSレンズには、旅行先などで使う際に心理的なアドバンテージも大きいのです。

写真撮影は、予想以上にメンタルな要素も大きいので、所有すること、使うことだけでも気分の上がるZEISSレンズはとてもおすすめといえます。しかも、そんな「ZEISS Touit 1.8/32」の絞り開放で撮影できる表現力の高さは、さらにテンションを上げてくれるので、心にも、写真クオリティにも大きなアドバンテージがある小さなZEISS、Planarといえるのが「ZEISS Touit 1.8/32」です。はじめてのZEISSレンズとして挑戦してみてはどうでしょうか。

「ZEISS Touit 1.8/32」の詳細と購入について

製品の詳細についてはケンコー・トキナーの公式サイトをご覧ください。

データ出典

「ZEISS Touit 1.8/32 レンズデータべース」

齋藤千歳(サイトウ チトセ・Saito Titoce)

元月間カメラ誌編集者。北海道の絶景や野生動物の姿を追い求めているうちに、キャンピングカー・車中泊でのアウトドアライフにどっぷりハマっていました。現在2歳の息子、そして妻と全道を巡っているうちにカメラ・レンズはもちろん、アウトドア・キャンプ、子育て、PCガジェット、料理に、ダイエットまで経験したすべてを撮影し、執筆するフォトグラファーライター。OUTDOOR GEARZINEではキャンプ及びキャンピングカーでの生活クオリティを上げる「QOCL(Quality of camping life)向上委員会」を中心にさまざまな記事を執筆していく予定です。

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