当サイトのレビュー記事はアフィリエイトリンクを通して製品を購入いただくことで少額の収益を得ています。

比較レビュー:いつもより少しだけ早く、遠くへ行くためのファストパッキング向けシューズ履き比べ

前ページでは比較したモデルのランキングと、評価・スペックの一覧、そしてそれに基づくおすすめを紹介しました。ここからはその評価について、どのような基準で評価したのか、なぜそのような評価になったのかについて補足していきます。

各項目詳細レビュー

快適性

やはり今回の比較したシューズの中では、テレックスフリーハイカーは透湿防水素材を使っていないことから、通気性がよく蒸れずに快適に過ごすことができました。次点で通気性が確保されていたのはROCLITE G 345 GTX、スピードゴートMID WPでした。ローンピーク4.0ミッドはeVentを使用しているので、透湿性も高く蒸すことはないかと思っていましたが、表面を樹脂で補強している箇所が多いからか、恩恵を感じられませんでした。防水性はしっかりしていますので安心してください。

歩行時の快適性は僕がゼロドロップに慣れているからか、ローンピーク4.0ミッドは軽快に歩き続けられました。僕の志向性を抜けば、テレックスフリーハイカーはソック構造のおかげか優しいフィット感で、ミッドソールの適度なクッション・反発性のおかげで軽快に歩けられ、楽しく快適に履き続けられました。

重量

実際の重量では、ROCLITE G 345 GTX、スピードゴートMID WPが軽く、350gを下回る超軽量。特にスピードゴート MID WPは、見た目のボリューム感があるので実際手にした時のに感じる軽量感はとても驚きます。実際に履いて歩いた時の軽快感はまた異なり、実際の重量400g弱のテレックスフリーハイカーはとても軽快でこんなに軽いのか!と驚かされました。スピードゴートMID WPもとても軽快な足運びができます。軽いに越したことはありませんが、とはいえ全てのシューズで400g以下と、普通のミッドカットトレッキングシューズと比較すると軽量なので、今回に限ってはそこまで慎重にならなくても良さそうです。

グリップ

やはりアウトソールの定番、ビブラム・メガグリップ採用スピードーゴート MID WPのグリップはよく、スピードが出ていてもしっかりとした安定感を与えてくれます。そしてグラフェンを使用しているG-GripのROCLITE G 345 GTXもグリップは高く耐久性も両立しているので、高い評価です。テレックスフリーハイカーは普段は問題ありませんでしたが、濡れた岩などでは滑りがちでした。しかし、トレイルランとは違い一歩一歩踏みしめて歩くことが多いので、トレイルランほど神経質にはならなくても良いのかなと思いました。

クッション

クッション性といえば、やはりスピードゴート MID WPが圧倒的なクッション感です。このクッション、これまでトレッキングを主にしてきた人には受け入れられないものかもしれません。僕自身も初めて履いたときは、違和感ありすぎて一時履くのをやめてしまったほどです。しかしただ衝撃を吸収するだけでなく、力を反発させ推進力としてくれるので、走りを積極的に織り交ぜグイグイ進みたいファストハイカーにはぜひ試してほしい一足です。テレックスフリーハイカーのBOOSTミッドソールはファストハイクにもぴったりハマり、適度なクッション性で疲労を軽減してくれます。反発性はスピードゴートMID WP以上でクッション性と反発性のバランスは良好で、今後もファストハイク・トレランシューズに積極的に採用してきそうです。

安定性

シェーブドゥハイカーミッドはミッドソールがかなりしっかりとした作りで、着地時の安定感はとても高く、自信を持って前へと前へ進ませてくれます。ガレ場など不安定な路面でも横にぶれることなく安心して歩を進められます。スピードゴート MID WPも台形状なのと内側は足を包むような形状なミッドソールのおかげでハイスピードでも安定感を得られます。アルトラはゼロドロップのおかげで、着地の際も足全体でバランスを取れるので、シューズに頼らない安定感を感じられます。しかし岩などの突き上げを感じやすかったです。

まとめ

今回紹介した中で、Hoka one one スピードゴート MID WPALTRA ローンピーク MID RSM は、特にランニングメインになりそうな人にオススメの2足です。両方とも各メーカーの看板トレランシューズをベースに、補強などを加えて防水仕様したもの。やはり走りやすさや、走るための機能性はお墨付き。今回実際使用した際も、やはり他のシューズと比べると走りやすさが際立ちました。ファストパッキングだけでなく、寒い時期や雪山のトレランでも活躍しそう。

adidas テレックスフリーハイカー、inov8 ROCLITE G 345 GTXはスピーディーに歩行しランニングも織り交ぜるハイスピードなハイキングで活躍してくれます。両方とも足運びは軽快で疲れも減らすことができるので、これまでハイキングシューズで歩いていたような方には、こんなに軽くて疲れない靴があるんだ!と驚くはずです。特にテレックスフリーハイカーの軽快さは、ファストパッキング経験者でも感動します。

The North FaceシェイブドゥハイカーミッドGORE-TEXは軽量トレッキングシューズといった感じ。重量は軽いのでもちろん普通のトレッキングシューズに比べると疲れも少なくのですが、他の4足と比べると足首周りのプロテクションが強く自由度が低目なので、やや走りずらさがあります。しかし安定感は非常に高く、安心して踏み込んでいけるので、普段より軽快なハイキングを楽しめるでしょう。トレラン寄りのシューズに不安を感じる人には、初めての1足にはふさわしいシューズです。

短い時間で通常の日程では行けないようなルートもこなすことができるので、通常のトレッキング・登山とは違った楽しみ方を発見できるはず。今回の記事を参考に、ぜひファストパッキングを初めてみてはどうでしょうか?今まで見えなかった景色が見えるようになるはずです。

前のページ 1 2