超軽量シンプルながらフライパンにもなるフタがセットになった「Trangia ミニセット」が、ソロハイキングでの山メシをグッと豪華にしてくれる!【実践レビュー】
登山やハイキングにおいて「食事」は重要です。
ですが食事といってもいろいろ。単にエネルギー摂取だけを目的としたり、アルファ米やフリーズドライを多用するハイカーにとっては調理器具はお湯を沸かすだけの機能で十分かもしれません。一食分の湯沸かしだけでいいなら400mlほどの容量でも不可能ではありません。
ですが、山でも食事を楽しみたいと思っている人にとって400mlの容量のクッカーでは物足りないでしょう。
今回は山メシを楽しみたい人にとっておすすめなソロクッカーを紹介します。ソースパンとフタのシンプルなセットですが、実用性の高いクッカーです。
山の上で何を食べるかによって山行の満足度は大きく変わります。温かいスープのほかに炒め物や焼いた料理があるだけで山メシはグッと豪華になり満足度が高くなりますよ。
目次
Trangia ミニセットの主な特徴
Trangia(トランギア)は1925年に創設されたスウェーデンのアウトドアブランドです。アルミ製の調理器具を中心に液体燃料を使用したバーナーを製造し、スウェーデンはもちろん、世界中のアウトド ア市場で、最も有名なブランドのうちの1つとして認識され続けています。
有名なアイテムとしてはキャンプブームで爆発的な人気を呼んだ「メスティン」や「アルコールバーナー」があります。
そんなトランギアのクッカーセット「ミニセット」が今回紹介するアイテムです。
アルミ製のソースパンとフタのシンプルなセット。フタはノンスティック加工の15cmのフライパンとしても使用でき、焼き物や炒め物が可能。
容量(満水容量)0.9Lのソースパンはソロでの調理に十分な容量。熱伝導率の高いアルミ製で炊飯調理もしやすい。
ソースパンとフライパンはハンドルレスの仕様で、ミニハンドルが付属しており、ハンドルを共通にすることで軽量化。
フタでもあるフライパンはソースパンと固定できる仕組みになっており、収納袋がなくてもバックパックの中でバラバラにならないようになっています。
お気に入りポイント
- ハンドル分離式だから軽量
- ソロで食事を楽しむのにぴったりな容量
- フライパンになるフタが食事の幅を広げ、山飯が豪華になる
- フタと本体がカチッととまるから収納袋がなくてもOK
気になるポイント
- 本体に目盛りがないから計量ができない
- フライパンとして使用中はフタができない
主なスペックと評価
アイテム名 | トランギア ミニセット |
---|---|
サイズ | ソースパン(最大容量 0.9L) Φ15㎝ミニフライパン |
収納サイズ | Φ15×7㎝ |
重量(実測値) |
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素材 | アルミ |
付属品 | ミニハンドル |
Outdoor Gearzine評価 | |
調理しやすさ | ★★★★★ |
扱いやすさ | ★★★★☆ |
重量 | ★★★☆☆ |
携帯性 | ★★★☆☆ |
耐久性 | ★★★☆☆ |
詳細レビュー
ハンドル分離式だから軽量
ミニセットのはソースパン(本体)とフライパン(フタ)のシンプルなセットで、ハンドルレスです。
付属するミニハンドルでソースパンとフライパンのハンドルを共有します。そのため、それぞれにハンドルが付いている同素材のクッカーに比べ軽量。
ハンドルが分離するのは他にもメリットがあり、焚き火で調理する時、ハンドルが熱くならないため焚き火を楽しむキャンプとの相性も抜群です。
チタンクッカーにも引けをとらない軽量さ
「軽量」という点においてはチタンクッカーにも引けをとりません。本体のソースパンは重量が実測値92.8gで、他ブランドの同等の容量のチタンクッカーとの重量さは大差がありません。
チタンは素材としての軽さや頑丈さはメリットと言えますが、熱伝導の悪さからコゲ付きやすく、調理の幅は限定されてしまいます。
「軽さ」も重視しつつ、調理を楽しみたい人にとってミニセットのアルミ製ソースパンは扱いやすいクッカーです。
ソロで食事を楽しむのにぴったりな容量
メーカー公式のソースパンの容量(満水容量)は0.9リットルです。ただし、実用的に扱える水の容量は500〜600mlくらい。
これくらいの容量であればソロでの使用にちょうどよく、キャンプや山で食事を楽しむには不自由しません。
一人分の鍋料理やおでん、炊飯などするにはぴったりなサイズです。インスタントラーメンも多くは500mlほどの水を必要としますから、インスタントラーメンに卵やウィンナーのトッピングをしても溢れることなく食べることができます。
アルファ米やフリーズドライを多用する人には少し大きめに感じるかもしれませんが、500〜600mlという容量は山でもちょうどよく、たとえば、食事をする際、アルファ米用に200ml、フリーズドライスープに150ml、食後のコーヒー用に150mlと考えるとアルファ米を主食にする人にも理に叶った容量です。
本体に目盛りがないから計量ができない
気になる点としては、本体に目盛りがないので計量する時に少し工夫が必要なこと。私の場合はクッカーと一緒にコーヒーカップを持っていくことが多く、コーヒーカップを満水にした時の容量と半分の時の容量を把握しておくことで調理に必要な水を計量しています。
フライパンになるフタがが食事の幅を広げ、山飯が豪華になる
ミニセットの最大の魅力と言えるのがフタがフライパンになることです。
ノンスティック加工されたフライパンは油がなくてもこびりつきにくく、炒め物や焼き料理などが作れます。
衣食住の全てを一つのバックパックに背負う登山では山での食事はどうしても単調になりがちですが、ミニセットなら、いつものアルファ米に一品追加することができます。
ウィンナーや目玉焼きが追加するだけでも山メシはグッと豪華になりますし、肉と野菜を炒めてハーブソルトで味付けするなどすれば簡単に山行の満足度が上がります。
長く行動する登山やハイキングでは食事はエネルギー摂取として重要ですのでしっかりとした食事で登山を楽しみましょう。
フライパンとして使用中はフタができない
フライパンとして使用中はソースパンのフタとしては使うことができないので、同時に調理をする時には調理する順番を考えてから行う必要があります。
フタと本体がカチッととまるから収納袋がなくてもOK
フライパンには本体のソースパンとカチッと固定することができるようになっているため、収納袋がなくてもそのままバックパックに収納することができます。
焚き火にかけて使用した際には外側に煤汚れで他の荷物が汚れてしまいますが、ガスバーナーやアルコールストーブでの使用であればクッカーの外は汚れることはありませんから、収納袋に入れる手間を省くことができます。
注意点として、調理中にクッカーと蓋をカチッと固定してしまうと外す時に調理中の料理がこぼれてしまうので気をつけてください。
まとめ:山メシが豪華になると満足度も高くなる
登山やキャンプ、ハイキングを楽しむ要素として「食事」は重要です。軽量化を重視するUL志向のキャンパー、ハイカーにとってもトランギアのミニセットはおすすめです。
トランギア ミニセットで山の上のご飯を思いっきり楽しみましょう!