比較レビュー:今、トレイルランで一番使えるレインウェアはどいつだ? ランナーが実際に使ってみた2018

前ページでは比較したモデルのランキングと、評価・スペックの一覧、そしてそれに基づくおすすめを紹介しました。ここからはその評価について、どのような基準で評価したのか、なぜそのような評価になったのかについて解説していきます。

各項目詳細レビュー

防水性

NORRONA ★★★★★
Black Diamond ★★★★☆
MONTANE ★★★★☆
mont-bell ★★★★☆
RaidLight ★★★★☆

防水性の性能に関しては、テストするまではGORE-TEX ActiveのNorrona,、Gore-windstopperのmont-bellが良い結果になると思っていましたが、実際にはどのウェアも大差はありませんでした。飛び抜けて長期間・激しい雨以外の一般的な雨であれば問題なさそうです。

当然のことながら全モデル止水ファスナー、シームシーリングしてあるため、縫い目やジッパーからの浸水もほとんど心配ありません。ただ、Black Diamondの胸のポケットのファスナーだけはフラップが付いた通常ファスナーですので、濡れて困るものは 注意が必要かもしれません。撥水に関しても、今回のテスト中に著しく撥水性が落ちるようなモデルはなく、特にがっかりするモデルはありませんでした。

透湿性

NORRONA ★★★★★
MONTANE ★★★★★
mont-bell ★★★★☆
Black Diamond ★★★☆☆
RaidLight ★★☆☆☆

メーカ値でみると43,000gのmont-bellが抜群で、続いてNarrona(RET<3)、Raidlight(25,000)、Montane(20,000)、Black Diamond(10,000)と続きます。ただ数値だけでなく各メーカいかに体から水蒸気を逃すか工夫をしているので、実際に使用してみると体感でその数値とは違った印象が感じられました。

実際に使用してみると、Narronaは使用している最中にべとついたりすることはほとんどありません。さすがは最新鋭GORE-TEX3レイヤー。続いてMontaneも多少蒸気がたまる感じはしますが、べとつくことなく不快に感じることはありませんでした。次にmont-bell。数字ではトップでしたが、実際に使用してみるとそこまで蒸気がたまる感じはしないのですが、2レイヤーということで多少ベトつく感じがありました。シルエットも余裕のある作りなので、余計肌にくっつく感じはぬぐえませんでした。これは実際の性能よりも肌に触れる部分の生地がNorrona、Montaneに比べると肌に吸い付きやすいからなのかもしれません。

Raidlight、Black Diamondは汗をかき出すと、もう肌にくっついてしょうがない。特にRaidlightは生地も薄く透けるので、肌に直にくっついてる感じが視覚からも捉えられるので、この感じが嫌な人にとってはストレスになるかもしれません。

快適性

NORRONA ★★★★★
MONTANE ★★★★★
mont-bell ★★★★☆
RaidLight ★★★★☆
Black Diamond ★★★☆☆

できればランニング中は余計なストレスは感じたくないところ。なるべくストレスなく来ていられるか。Norrona・Montane共に汗によるべとつきも少なく、快適でした。mont-bellはそのの2着と比べると登りで頑張ってる時や、平地でのランニングではベトつきを感じました。ルーズフィットなので、汗を大量にかいている状態だと余っている生地が干渉しあって少し違和感を感じるかもしれません。そういった状況のではファスナーを下げるなど積極的な換気が必要です。Raidlightは浸湿性のところでも述べましたが、やはり湿気の抜けが悪いので肌につくのですが、裏地に特殊な加工がしてあるのか、意外にそれが動きを妨げることはありませんでした。ストレッチ生地のおかげでもあると思います。Raidlightに関しては、フードのツバはとっても小さく頼りないのですが、実際に降雨の時に走っていても、なぜかそこまで顔にかからないようになっていて、ちょっと感動しました。環境が悪いほど、Raidlightは活躍するのではと思いました。

機動性

MONTANE ★★★★★
RaidLight ★★★★★
Black Diamond ★★★★☆
NORRONA ★★★★☆
mont-bell ★★★☆☆

やはりトレランではこのパートはかなり重要です。ストレッチが効くのは最高ですね!どうしてもストレッチなしで機動性を上げようとすると作りをゆったりとさせるか、裁断を工夫することになります。その分重量が増えたり、パーツが多くなって防水性が低下するなどの弊害が出てきます。

そんな中Montane、Raidlightのストレッチは着ているのを忘れさせるほどでした。これでレインウェアだとは……。Black Diamondはストレッチこそ効いてはいますが、前の2着と比べると若干ですがストレッチの弱さが気になりました。Norronaはストレッチこそありませんがタイトにも関わらず、通常の腕振り程度ではツッパリなどはなく、逆に感動したほどでした。 Mont-bellは作りがルーズなので腕振りなどでは問題はありませんでしたが、腰・肩周りなど余分な生地が多く、それが逆にゴワゴワして動きを妨げることがありました。

重量

RaidLight ★★★★★
mont-bell ★★★★★
NORRONA ★★★★☆
MONTANE ★★★☆☆
Black Diamond ★★☆☆☆

Raidlight軽すぎです。止水ファスナーを使用したレインウェアーでメーカー値115gは圧巻です。無駄を省き切った感が感じられます。重量を気にするシリアスランナーには安心感抜群のウェアになるでしょう。次点でmont-bell。この性能で135gにおさえてくるあたり、本気を感じました。重量だとこの2点に目がいきがちですが、他のウェアも200gを下回っているので、これでも十分な軽さですよね。その点Black Diamondは280gと他のウェアからは水をあけられていますが、レインウェアとしては軽い分類ですし、他の4枚と比べると生地は丈夫で、気にせずガシガシ使用できるのではないでしょうか。

機能性

MONTANE ★★★★★
RaidLight ★★★★☆
Black Diamond ★★★★☆
mont-bell ★★★☆☆
NORRONA ★★★☆☆

今回のモデルはトレイルランニングに特化しているものが多く、基本的にポケットはないものがほとんど。Norronaは胸に1か所(ベンチレーション兼)、Montaneは両腰に1つずつ計2つ(収納袋兼)、Black Diamondは胸にひとつ(収納袋兼)でした。やはり収納袋がポケット兼用だとなくす心配もなく簡単に収納できて便利です。

その他、Montaneは胸の裏側にスナップボタンがついていて、これを留めることによりファスナーを開いていてもバタつくことがないように設計されています。これが意外に便利で感動しました。その他フードも調節可能で、よりフィットさせやすい機能が保たれています。

サムホールはRaidLightのみついています。レインウェアにはめずらしいですが、あると便利な機能です。その他RaidLightは着た状態で時計がみられる袖口など、軽さと同時に個性的な機能を付加しているあたり、強烈な個性が感じられます。

一方mont-bell、Norronaは機能をそぎ落とすことで軽さを手に入れているためか、この項目ではやや不利です。

使いやすさ

MONTANE ★★★★★
NORRONA ★★★★☆
RaidLight ★★★★☆
Black Diamond ★★★★☆
mont-bell ★★★☆☆

着脱のしやすさは、Norrona、Montaneが一番でした。薄すぎでも厚すぎでもなく、ちょうどよい感じで走りながらでもさっと脱げ、ガサッとまとめてリュックに入れやすかったです。Raidlightは薄すぎなのでしょうか。タイトなのもあると思いますが、着脱にもたつくので、止まらざるをえませんでした。mont-bell、BlackDiamondはタイトさがないので脱ぐときは楽ですが、着るのにちょっともたつきました。あと、しっかりたたまないと結構かさばるのも減点ポイントでした。

ファスナーに関しては、Norronaが少し重たく咬みやすく感じましたが、他のものとあえて比べるならば、といった程度で、そこまで気になるほどではありません。

カフ(袖口)は唯一mont-bellのみベルクロ留めになっています。僕は袖口のベルクロ留めが苦手なのでマイナス点ではありますが、ここは人それぞれなので、ベルクロが好きな人にとっては、高得点になりえるのではないでしょうか。

その他、使い勝手といってよいのか分かりませんが、Black Diamondはそこそこの性能をもって値段も一番手ごろなので、本当の意味での使い勝手は良いのではないかとも思いました。

まとめ

今回はトレイルランニング用レインウェアということで、ランニング最中にどうなのか?という着眼点でレビューしました。レインウェアなのでもちろん雨の中で使用しましたが、トレイルランでのレインウェアは防寒も兼ねることも多く、生地の厚さだったり、熱の保持具合も選ぶのに必要になってきます。そのなかでも今回は降雨時の評価ということで参考にしていただければ。

もちろん評価には、僕の好き嫌いも入っていますので、実際に使用してみると、レビューではこう言ってたのに!となることもあるでしょう。世の中には他にも沢山のレインェアがあるなかで、どれをえらんでも性能自体は素晴らしいものです。そのなかから購入する際の1つの指標にしていただければ、幸いです。実際レインェアを沢山持つことなんてないですよね。こうやって実際にレビューすると、それぞれの長短が見えて、全部ほしくなってきちゃいますね…みなさんが良い一枚に出会えますように。

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横山貴史 (Yokoyama Takashi)

屋久島在住、この海あり山ありの素晴らしい環境で、素潜り、登山、サイクリング、ボルダリングからトレランまで自然をこよなく愛してやまない少年(心は!)です。現在はアメリカのトレラン文化に傾向中。アメリカのビックレース Western States Endurance Run・Hardrock100の完走を目標に、日々トレーニング中。「とりあえずやってみる。」 をモットーに様々な挑戦を続けます。無類のモグラ好き。

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