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ワークマン2019秋冬新作発表会レポート。数多くの仰天アイテムと、ずっと見続けて来た人間が感じはじめた違和感と。

written by Outdoor Gearzine 編集部

コスパと機能性がウリのワークマン。作業着としてだけではなく、スポーツやアウトドアなどといったカジュアル路線もかなり充実してきていますよね。先日、行われた2019年秋冬新製品発表会が開催されたので、その様子をお伝えしたいと思います。場所は新宿の駅ビル「ルミネゼロ」内にあるイベントホール。

会場には「秋冬モノなのにこの値段!?」という新製品がずらりと展示されていました。パンツやジャケット、ブーツ、ダウン、グローブなどなど……。アウトドアやランニングなどのスポーツでも使える、防寒、防風、防水、伸縮性などの機能面はもちろんのこと、カラーリングもかなりカジュアルなモノが目立ちました。

そんなワークマンの主力プライベートブランドは3つ

  • プロワーカーが認めた機能性にカジュアルテイストが加わったFieldCore(フィールドコア)
  • コンプレッションや吸汗速乾などの高機能性スポーツウェアFind-Out(ファインドアウト)
  • 過酷な環境でも、高い防水性能を誇るAEGIS(イージス)

その中から、今回発表された2019年秋冬新製品の一部をご紹介したいと思います。

ランニングなどの動きやすさを追求している「Find-Out」。かなりポップなカラーリングが目立ちました。

AEGISの透湿防水防寒スーツ。上下セットで6800円。耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/㎡/24h。反射プリントで視認性がUPされる工夫もなされています。

ナイロンより7倍の強度を誇るコーデュラのフリース。裏地には防風ストレッチニット素材を使用。FieldCoreのコーデュラユーロフリース防風ジャケット、2,900円。

3D立体構造と高い伸縮性が特徴の3Dニットフーディ(Find-Out)。2,900円。

レディースダブルボアフーディー(FieldCore)、1,900円。中には防風ラミネートが挟み込まれています。

レディースダイヤフリースジャケット(FieldCore)、1,900円。裏地にはアルミプリントが施されていて、反射した体温で保温性アップ。

キャンプやアウトドアにもってこいの綿パーカ。デザインが垢抜けている。

ウィンドコアヒーターベスト、9,800円。ヒーター付きの電熱ベストです。最大約50℃(約5時間)。かなり温かそうです。

汎用性が高そうなFieldCoreのレディースエアロストレッチ裏フリースクラミングパンツ、2,900円。

人差し指タッチパネル対応の防風手袋、980円。保温性の高い裏起毛仕様で、手のひらにはすべり止め付き。

カモ柄のサコッシュなど定評のある小物もさらに充実。

防寒ブーツ ケベック(FieldCore)、1,900円。地面の接地面から4cmまで防水性があるブーツです。中綿量を1.5倍に増量。

業界初?過酷ファッションショー

今回は展示会とともに”過酷”ファッションショーと銘打ったお披露目会も催されました。
ワークマンアイテムの防水、撥水、防風などの機能性を試すかのごとく、ステージ上にはアウトドアの荒天時を想定した特別設備が準備されていました。

集まった観客席の最前列にはレインコートやビニールが配られることに。。

ステージ上では風、雨、雪などのアウトドアの過酷な状況が再現され、登山、自転車、釣りなど様々なシーンに合わせたウェアリングのモデルさんが続々登場しました。

登場してくるモデルさんのトータルコーディネートはすべて1万円以内!!

フィールドでもタウンでもイケそうなほどカジュアルです。

伸縮性、動きやすさを再現するかのごとく、男性モデルが雲梯をラクラクと前進。

ステージ上に設けられた巨大ファンからは風が吹き荒れます。

雨天時の釣り人を想定したステージ。レインウェアからは、ことごとく水が弾かれていく。

雪も降ってきました……。あったかそうです。

ショーの終盤にはワークマンの土屋哲雄専務自らが増税後も価格据え置きを高々と宣言。

防水・保湿機能を重視される秋冬アイテムに強いワークマン。2019年の秋冬商品では前年比2.7倍となる300億円規模の商品を生産し、消費増税後も価格は据え置きとのこと。商品を増産することで売り上げ規模を拡大していくようです。もう見過ごすことができない、使える機能性とコスパ力。ワークマンの勢いは止まる気配はなさそうです。

最後に:絶好調ワークマンの熱狂はホンモノ。その片隅でひっそりと思うこと(編集長からのお知らせ)

日経新聞が普通にニュースにするぐらいに有名になってしまったワークマン。話題の少ない日本経済で、今これほど取り上げやすいネタはないのかもしれない。上でレポートしたように、製品の良さ、特に既存のカテゴリに圧倒的なコストパフォーマンスで切り込んでいくときの力には相変わらず驚きしかありません。ただ、ここまで絶好調になって、感じる違和感も。確かに製品のターゲットも明確で、押さえどころもばっちり、一目見ただけで「こりゃ売れるだろうな!」というものが確実に増えた。ただ、増えたラインナップの多くは、女性やライト・アウトドア層。女性に見つからなければ、ここまでのブームは生まれなかったかもしれない。幅広いユーザーに支持されること自体は否定しないが、このサイトで見出したワークマンの価値、らしさというのは「現場で使えるかどうか」という目線で作られた、実用性重視の製品だからこそ生まれるユーティリティ性、その良さを別ジャンルの玄人が再発見する。そんな魅力だったような気がする。そうした本来の魅力が、今お店に押し寄せているユーザーに伝わっているだろうか。

そんなことをもやもやと考えながら、このたびOutdoor Gearzineはワークマンのアンバサダーになるという依頼を受けることにしました。就任にあたっては先方とも慎重に議論をしてきました。最終的にこのサイトとして納得できたのは、アンバサダーといっても、決してスポンサードされて広告塔になるというものではなく、これまで通り、このサイトでは取り上げたいものを取り上げ、いいところをいいと言い、悪いところは改善を提言する、そこは変わらないということです。ただ今後はより積極的な情報発信をしていくことにはなると思います。またこのサイトにとって大きいのは、メーカーの開発に対して、こうした違和感も含めて、ユーザーとして直接モノが言えるようになることです。これを機会にいろいろと野望はあるのですが、それはまたの機会にアナウンスできるといいなと思います。

もちろんいろいろなご意見があることでしょう。ただ、弱小・草の根のメディアが、信念を曲げずにこの先サバイブしていくために、迷うならやってみる、チャレンジし続ける、ということを選択した結果です。これからの動きにぜひご期待ください!

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