First Look:最新ゴアテックス「C-KNIT」を試してみた THE NORTH FACE Climb Very Light Jacket(クライムベリーライトジャケット)

軽くてしなやか!最新ゴアテックス素材「C-KNIT」をいち早く試してみた

キャンプや登山をはじめとして、アウトドアでの悪天候対策に欠かせないのがレインウェア(雨具)。アウトドア用レインウェアで使用される生地(素材)は外側から水の侵入を防ぎ、内側から水蒸気を排出するという「防水透湿素材」が一般的ですが、この分野で高い評価と実績を数十年にわたって勝ち得てきたのが言わずと知れたゴアテックス製品です。ただここ数年、ある機能に特化することでゴアテックスと同等以上の性能を発揮しなおかつより安価に仕上がったアイテムが、他社の新素材を取り入れることで登場してきており、ゴアテックスにとってやや劣勢が続いていたのが現状といえます。

そんななか満を持して登場してきたといえるのが、OG でも何度か紹介してきた GORE-TEX C-KNIT Backer Technology(以下C-KNIT)です。今回はできたてほやほやの最新ゴアテックスをいち早く取り入れて生まれ変わったノースフェイスの超軽量レインウェア「クライムベリーライトジャケット」を着て早速山を歩いてきましたので、早速その詳細をレポートしたいと思います。

クライムベリーライトジャケットを含めたおすすめレインウェアの徹底比較レポートは「比較テスト:登山にランに大活躍の超軽量レインウェアを着比べてみた【2016年版】」から

速報レビュー

アイテム名(価格)

THE NORTH FACE Climb Very Light Jacket(クライムベリーライトジャケット) (39,960円)

主なスペック

項目 内容
重量 261g(Lサイズ実測値) 超軽量レインウェアとしては軽い方ではないが、機能を考えれば十分軽い
生地 GORE-TEXR C-Knit Backer(3層) 着心地と耐久性を併せ持つ初めてのゴアテックス
サイズ S、M、L、XL、XXL
カラーバリエーション (HB)アノーブルー、(RR)レイジレッド、(WT)ウォルナット、(CM)コズミックブルー、(K)ブラック

正面・背面


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カタログではスリムなシルエットということになっていますが、着た感じはそこまでピタッとしているほどではなく、最近のなかではオーソドックスな印象。内ポケットなどは軽量化のためか省かれており、正面の左右に大きく開く止水ジッパーポケットが2つ。バックパックのベルトに当たらないように配置されています。

裏地(素材感の違い)

上の写真から分かるとおり、3層構造(この軽さにもかかわらず!)のC-KNITの裏生地(写真左)は、従来の軽量ゴアテックス素材である PACLITE(写真右)と比較してハッキリと「生地感」が増しています。PACLITEは裏地に特殊な微粒子を固着させる2.5層構造であったため、裏地表面に汗をかくとどうしてもぺたっとした不快感があったので、ココは大きな進歩。

フード

軽量化されたレインウェアにあってもしっかりと調節できるフード部分。細かくアジャスト可能な調節部が、後頭部・襟部分に2カ所配置されている。

ここがスゴイ!

間違いなくゴアテックス史上最も着心地の良い生地です。着心地のよさを構成する「軽さ」「しなやかさ」「肌触り」のすべてにおいて進化している印象。このしなやかで自然な着心地は、ここ数年あったペタペタ裏地の「軽量」レインウェア競争がいかにユーザーにとって”我慢の時期”だったことかと、あの時期を一気に過去のものにするくらいのインパクトがあります。

感心するのはそこだけではなく、もちろん機能面においても妥協ない面がいくつもあります。13D(デニール)という極薄生地によって透湿性能は従来の裏地と比較して15%以上向上、それにもかかわらずゴアテックスの強みである高い防水・防風・耐久性を実現しています(もちろんゴアテックスのノーマルやプロの生地と比較すれば多少劣ってしまうとは思いますが)。今回登りはじめからずっと着たままでしたが、確かに汗をかいても生地はまったくべたつかず、裏地に水滴ができることも無く、中に着ていたベースレイヤーは上に1枚羽織っていることを感じさせないくらいスムーズに乾いてくれました。

C-KNITを使ったもう一方の新製品、モンベル ストームクルーザーは20Dという厚めの生地で作られており、重量も普通の雨具とあまり変わりません。それを考えると、この生地の特性である軽さとしなやかさを活かすために余計な機能やパーツを極力省き、超軽量でシンプルな作りにしたノースフェイスの決断はかなり評価できます。

ここがイマイチ

新しい素材での製品第一弾ということもあってか、シンプルな機能でオーソドックスな作りとしているだけに、若干物足りない部分もいくつか。例えば、雨以外でも着続けられるようにということであれば是非ピットジップ(脇下のベンチレーション)は付けて欲しかった。そして細かいところでは、ジッパーの最上部に折り返しがないことで、若干雨水の浸入を許しやすくなってしまっていることなど。

まとめ:どんな人におすすめ?

もう防水耐久性のために着心地を犠牲に、着心地や通気性のために防水耐久性を犠牲にする必要はなくなりました。双方のイイトコドリしたようなこの製品は特に夏の日帰り~小屋泊まり1泊までを想定した雨具として十分なクオリティをもっています。そして他の記事でも書きましたが、これだけの通気性と動きやすさを備えたアウターは雨具でしか使わないのはもったいないので、ぜひ晴天の行動時に羽織るアウターとしても活用することをおすすめします。その意味で、既にもっているしっかりした雨具の他に、軽量パッキングで行く週末登山用の、使い勝手の良いもう1着が欲しいという方にピッタリです。

ただ1点注意したいのは、従来のゴアテックス雨具にあるような(数日の縦走にも安心な)防水耐久性はありませんので、雨の多い日本では、これをメインの雨具として冬以外のすべてでまかなおうとするのは止めておくべきです(そもそもパンツは付いていないですし)。3日以上山に入るだとか、北ア南ア等3,000m級の縦走をするとか、春先や晩秋などのまだ気温が安定していない季節などにはもっと厚手の、防水耐久性能が高いレインウェアを装備することを強くおすすめします。

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