比較レビュー:究極のアウトドア向けヘッドランプを探して 2020【結果発表編】

登山やキャンプ、夜間トレイルランでの必携道具のひとつであるヘッドランプを、色々な角度から点け比べてみる恒例の比較レビュー企画。前回2017年から実に3年ぶりと間が空いてしまいましたが、ついにまたやってきました。

ここまで空いてしまったのには理由がないわけではありません。ここ数年のヘッドランプをめぐる状況を振り返ってみると、相変わらず科学技術の進化のスピードは衰えることを知らず。試しに「Black Diamond リボルト」というモデルを例にとってみましょう。この3年間で、明るさを表すひとつの指標である「ルーメン」の値は175→350と、なんと2倍に増えました。ここだけとってみれば、ヘッドランプの進化はシンプルに目覚ましいスピードと言えなくもありません。ただ、実際にはすでに175ルーメンでもそこそこな明るさではあるため、たとえそれが2倍になったといっても、体感的には満足度が2倍になったという気にはならないのが現実です。一方で機能的には3年前のようなスマホ連携といった誰がみても革新的といえるような進化が起きているわけでもなく、各メーカーの機能差はなくなってきており、各社差別化に苦心している様子。そこが前回から3年も経ってしまった大きな理由で、なかなか筆が進まないという事情があったりしました。

そんななかここ数年、新しいメーカーの参入があったり、つけ心地やデザイン、さまざまなシーンにおける使い勝手の向上など、きめ細かい部分でユーザーを唸らせる着実な進歩がみられたり、そろそろまたやってみようかと、ここに来てついに重い腰があがったというわけです。

あらためてヘッドランプというものは、登山だけでなく、さまざまな新しいアクティビティが生まれは消えていくなかで、それぞれのアクティビティに合わせた特徴を備えたさまざまなモデルがある一方で、お店でなかなかその機能を実感することができず、自分に最適なモデルを見極めることが相変わらず難しいギアです。

とはいえヘッドランプは万が一の有事に際して使用する可能性があるギアですから、適切なモデルを選ぶことは、快適さだけでなく、アウトドアを安全に楽しむためにも非常に重要なギアといえます。

そこでヘッドランプを実際につけ比べてみて、それぞれの特徴・機能の比較を行ない、自分にとって最高の、ぴったりのモデルを探してみたいと思います。なお各製品は自腹で購入していますので、このレビューにおいてメーカーとの関わりは一切ありません。

今回は現在市場に出回っているヘッドランプの最新モデルのなかから「これは」という注目モデルを合計20モデル選定し、多角的に比較・検証しました。予めお伝えしておきたいのですが、この20モデル選定の時点ですでにかなり絞り込まれているので、この時点でどれも基本的には優秀なモデルばかりです。例えばM-1グランプリの最下位でも相当に選りすぐりの候補であるのと同様、アクティビティでの向き不向きこそあれ、20モデルでの優劣の差は微々たるもの、受賞を逃したモデルも十分に満足できるものです。さらにいうと20モデルは登山とトレイルランなど、それぞれの想定するアクティビティが違うモデルをあえてごちゃまぜにしていることもあります。それはそれぞれのモデルの違いを引き立たせる意図もあるからなのですが、例えるならある意味M-1グランプリとR-1グランプリとキング・オブ・コントとが一緒に行われているということでもあります。どうかその辺は押さえたうえで読み進めていっていただければと思います。

またこれは当サイトが独自で可能な限り条件を揃えて公平に行った比較テストによるものですが、そこは専門の検査機関としてのテスト報告ではありませんので、結果については客観性や再現性を保証するものではありません。ただ、ここまでのモデルを一同に集めて使い比べるテストとしては、ユーザーの皆さんにいくらかの役には立つものだと思っています。みなさんのヘッドランプ選びの一助になってもらえれば幸いです。

目次

今回比較したヘッドランプについて

今回の比較にあたり、国内外主要メーカーのなかでも対象アクティビティは限定せず、大雑把にアウトドア向けの、エントリーモデルからハイエンドモデルまでで、個人的に「これはおもしろい」と思ったアイテムをピックアップ(いずれも2020年モデル)。アウトドア向けとしたときに「明るいけどやたら重い」とか、「軽いけど暗すぎ」といった極端なモデルも今回対象から外しています。

結果的に出揃ったのは、国内3メーカー6モデル・海外5メーカー14モデル。前回テストの倍の数、合計20モデルをピックアップしています。

  1. BioLite ヘッドランプ330
  2. Black Diamond アイコン700
  3. Black Diamond ストーム400
  4. Black Diamond リボルト350
  5. Black Diamond スポット325
  6. Black Diamond スプリンター275
  7. GENTOS CB-532D
  8. Ledlenser NEO10R Black
  9. Ledlenser MH5
  10. milestone MS-F1: Trail Master
  11. milestone MS-B6
  12. milestone MS-G2
  13. mont-bell リチャージャブル パワーヘッドランプ
  14. mont-bell EXパワーヘッドランプ
  15. Petzl スイフト RL
  16. Petzl NAO+
  17. Petzl アクティック コア
  18. Petzl ビンディ
  19. Silva Trail Runner 4X
  20. Silva Explore 3

テスト環境

スペックだけではうかが知れないヘッドランプの実力を探るには、実際に点けてみるのが一番。ただ、いろいろな場所と使い方によって「良さ」基準は変わってきますし、電池の種類など、なるべく条件を揃えてあげないと公平とは言えません。そこでこのサイトではなるべく「そのヘッドランプを買ったユーザーが通常使用するであろう条件」「周囲の明るさを合わせるため屋外でのテストは同時間帯に」という基本的な指針のもと、2020年5月~9月にかけて、以下のような3種類のタイプのテストを実施しました。

  • 外からの光をシャットアウトした真っ暗な室内で定量的な比較(強さ、広さ、バッテリー寿命など)
  • 真夜中のトレイルで静止した状態、歩きながらでの比較
  • 実際のフィールドで一通りの使い方を試しながら使用感をチェック

同じ条件で20モデルを実際に点け比べてみたテストの詳細結果の模様は、次回のレポートでたっぷりと紹介します。

専用の充電式バッテリーが付属しているモデルは(アルカリ電池も使用できたとしても)充電式バッテリーを、ついていないモデルはメーカーの推奨する電池(アルカリ電池)を使って比較しました。両電池とも毎回フル充電・新品(同メーカー・同型)を使用しています。

明るさの測定には日本製の測定器を使用しました。照度計自体の品質や光の色の違いによって計測結果にはある程度誤差が生じることや、テストによっては光の当たり所が数ミリずれるだけで数値が大きく変化したりするので、絶対値としての測定値にはあまり意味がありません。評価に際しても、各ギアの時間経過での結果や、相対比較で使用しました。

タイプ・目的別おすすめヘッドランプ

性能・機能・信頼。総合力で選ぶなら:Black Diamond ストーム400

ゴムパッキンとバックルで確実に密閉するIP67の防水電池BOX

もしぼくが「登山で使うのに最も安心できるヘッドランプは?」と聞かれたら、あらゆる面で隙がない高レベルの性能と機能を備えた、Black Diamond ストーム400を挙げるでしょう。これが2020年の総合1位です。

暴風雨の中でも煌々と前方を照らし、そして長持ちしてくれる幅が広く、高品質のビームを遠くまで飛ばす一方、キャンプ周辺で間近の物体を照らすのにも適切な滑らかなワイドビームも優秀。

ストームの長距離ビームはトップクラスに遠いとはいえ、最長ではありません。ただ、周囲への広がりが広すぎず狭すぎず適切で、暗がりのトレイルを快適に歩くのには十分で、多くの遠距離照射に優れたモデルよりも優れていました。

バッテリーはほとんどのモデルが単4電池3つであるのに対し、ストームは強力・長寿命を実現するために単4アルカリ電池4つです。どうしても重量は120gと平均よりも少し重くなってしまいます。一方で市販の充電式電池が利用可能なので、資源の無駄使いに関してはそれほど問題にはなりません。バッテリー寿命もトップクラスの結果を叩き出しており、それらについて後悔することはまずありえないでしょう。

4色の照明を標準で装備

さらにメインの白色以外に標準で用意された3色のLEDモード(赤、緑、青)のビームも評価できます。これらは夜間やテント内、霧や靄の中での有効な照明となってくれるはず。

また防水等級はIP67。1メートルの水没に対して30分間の防水性と防塵性の両方を備えています。今シーズンから新しくなったメインボタン・サブボタンによる操作性もより直感的になり、グローブをしていてもスムーズに操作可能。バッテリー残量もわかりやすく、重量さえ除けば、総合的にみてストーム400は現時点で最も間違いのない、アウトドア向けバッテリーとなってくれるはずです。

夜間行動の快適さで選ぶなら:Petzl スイフト RL

自動調光機能と強力なビームパワーを備えて、足元・遠方ともに見やすい明かりを提供

ご来光を狙っての早朝出発、あるいはナイトハイク、トレイルランも登山も両方使いたいなど、夜間での歩行を積極的に行うスタイルの登山をする人に最適。そうでなくとも夜間行動での明るさ・見やすさ・使いやすさで選んだベストモデルは?ということでは、今回試用したヘッドランプのなかではPetzlスイフト RLこそが”ベスト・トレイル・ファインダー”でした。

軽量なボディとフィット感の高いバンドによってトレイルランでも十分利用可

スイフト RLは100gという軽さにもかかわらず最大900ルーメンと、重量に対しての光量が非常に高く、他のモデルを完全に出し抜いています。しかもその高い光量を、遠方だけでなく足元・周囲に適度に広がりをもって照らしてくれ、夜間でのあるきやすさは抜群です。バッテリー寿命はコンスタントモードではそこまで高くないものの、自動調光モード(リアクティブモード)にすれば、常に場面に合わせて最適な光を提供し、電力消費も最大効率化してくれるため、実際に使用した印象ではすぐに暗くなるという感触はありませんでした。

専用バッテリーによって本体の軽さを実現しつつ、二股のヘッドバンドのおかげで非常に良好なフィット感であるのも素晴らしい。ただし防水性はIPX4と普通。シンプルさとスマートな機能、そしてハイパワーをバランス良く実現した、スポーツカーのような軽快な一品です。

バッテリー寿命で選ぶなら:Black Diamond リボルト350

長時間使用しても減りが少ない専用充電式バッテリーは、単4電池での利用も可能

高い総合力を備えたトップクラスのモデルのなかから、特にバッテリー寿命の優秀さで選ぶなら、Black Diamond リボルト350が最適です。最大350ルーメンの無段階調節が可能な遠距離ビームは、一昔前ならばトップクラスの光量であり、暗闇ではまったく不自由しません。またBlack Diamond製品ではおなじみの見やすい近接ビームや赤色ビームなど、アウトドアでのあらゆるシーンで不自由ない光を備えています。専用充電池と乾電池がどちらも利用できる汎用性の高さはアウトドアに、防災にとさまざまなシーンで重宝します。

安定の遠距離・近距離・ミックス照射が可能なビーム構成

専用充電池によって、このライトは5時間経っても満充電の約25%の強さを保っています。ほとんどのライトが1%も保っていられないのに比べるとこれはものすごい数字です。必要十分な光量、強力な充電式バッテリー、そして万が一の際でもアルカリなど自由自在に使用可能と、性能を持て余すことなくさまざまな用途に使用可能で、登山はもちろん、旅行や防災用でも重宝するでしょう。惜しむらくは3年前のモデルでは防水等級がIPX8(完全防水)であったのに、最近ではIPX4と平凡なクラスに戻ってしまったことです。防水までついていればトップでもおかしくなかった。

手元・足元を照らすライトの見やすさで選ぶなら:milestone MS-G2

隣りにいても光が目に入ってくるほどワイドな配光パターンと、多彩な色の光を備えたLED

このモデルはいわゆる登山向けのオールラウンドな光を備えたヘッドランプではありませんので、メインで使用するということはおすすめしていません。ただ、このモデルの大きな魅力であり特徴のひとつ、フラットで超ワイドな配光パターンを経験すると、これをサブにもっていたらどれだけ快適だろうかとつい手元においておきたくなります。

このライトが備えている明かりは、普通のヘッドランプにあるような遠くまで届く光ではなく、全体が超ワイドな拡散光によって自分の前方視界のほぼ全体(160°)をフラットに照らしてくれる高品質な拡散光のみ。ただ、この拡散光が強さといいクオリティといい、恐ろしく高いのです。一般的なアウトドア向けヘッドランプに備わっている近接モードでは、明るさ・広さ・見やすさなど、そこまでこだわった作りになっていないものが多く、あくまでもおまけ的な位置づけであることは否めません。ところがこのMS-G2は違う。明るさのMAXは400ルーメンという、トップクラスのモデル顔負けの光量。しかもそれが前方160°と驚くほどワイドに、しかも見やすいフラットな光で広がります。おまけに白色・電球色・ミックス・赤色という多様な場面で有効なカラーまで備えているのだから、安心感はひときわです。

軽量かつバンド・クリップによる多様なアタッチメントを備え、サブとして隙のない特徴を備える

わずか28gという、持っていることを忘れるほどの軽さと、ヘッドバンドとクリップアタッチメントによって頭だけでなく胸・腰・バックパック・ロープなど自由な位置に取り付けが可能と、使い勝手のよさも抜群です。つまり手元・足元を照らしておくサブライトとしては誰にも負けない一品であることが分かるでしょう。1つのハイエンド万能ライトを使うよりも、メインはコストパフォーマンスのよい人気モデル、足元はこちらのサブライトといった組み合わせの方がよっぽど快適・お得な場合も多いのではないでしょうか。もちろんたとえ前方遠くまで届かないとしても、この光量・特徴ならばキャンプやフェスなどのレジャー的なアウトドアにも重宝することは確実。

トレイルラン。見やすさで選ぶなら:PETZL NAO+

他を圧倒する大光量750ルーメンのビーム出力

夜間でもスピーディな行動を求められるトレイルランニング用モデルは、一般的に遠くまで明るく照らせるような大光量を備え、大きな振動などでもブレにくいバンドなど、暗闇の中で走ることを前提に性能・機能を特化しているモデルがほとんどです。一方で目的がはっきりしている分飛び抜けた1つを選ぶのはなかなか困難でした。このためこの部門で受賞したベストヘッドランプはは2点。まずはやはりというか、大光量とスマートな機能性とフィッティングのよさを兼ね備えたハイエンドモデル、PETZL NAO+。3年前のレビューに引き続き連覇です。

大容量かつスマートな専用バッテリー

今では唯一無二ということもなくなってきているものの、相変わらず飛び抜けた超高出力な750 ルーメンのビーム。近距離照射用ワイドビームと遠距離照射用スポットビームを同時に照射するミックスビームと巧みなレンズカットが可能にした優れた配光によって、足元から視界の端まで影にならず、他モデルと比べて圧倒的な明るさと見やすさを提供します。

明るさは専用バッテリーによってコントロールされ、90分過ぎまで照射距離100m以上のスーパーな明るさを持続。その後も普通のライトであれば十分なほどの最低限の明るさを保ってくれ、普通のライトとはレベルの差を感じさせます。もちろん弱で使用すれば夜通し持つほどの大容量です。さらに自動で明るさ・範囲を調節してくれる「リアクティブライティング機能」によって見やすさとバッテリー寿命の節約も両立。スマホアプリと連動してバッテリー残量の時間表示で把握可能であったり、明るさや使用時間をカスタマイズしたプロファイルを作成できたりします。1分1秒が大切なランナーにとってこれは大きい。唯一価格についてはおいそれと手を出せるものではありませんが、このハイパワー&機動力という2つの点で、このライトの右に出るものはまだないというのは断言できます。

トレイルラン。使いやすさで選ぶなら:milestone MS-F1 : Trailmaster

クリアな白と、霧の中でも見やすい電球色の2灯体制は簡単操作で瞬時に切替可能

もうひとつ、どうしても甲乙つけがたいおすすめモデルが、UTMF2018で土井選手が使用していたことでも有名になったmilestone MS-F1 : Trailmasterです。シンプルな操作性、Quick Dial Systemを使用した装着性の高さ、白色/暖色光の切り替え、均一な出力など、トレイルランで求められる基本性能と唯一無二の使いやすさを携えています。また、見た目は一見見慣れないですが、シンプルな作りで直感的な操作が可能。前述のNao+のように機能満載でやや複雑な仕組みと違い、何も考えずに操作できるのは逆に強みにもなり得ます。

ダイヤル式のヘッドバンドは一度フィットさせてしまえばずれにくく緩みにくい

他社のトレイルラン向けモデルには光量が高めのモノが多い中、Trailmasterは、350ルーメン(ブーストモードは800ルーメン・5秒間)とそこまで高くありませんが、実際トレイルで使ってみると十分な明るさ。何よりも視界全体をまんべんなく照らす見やすさが際立っています。電球色は赤みを帯びた光が目に優しく、霧の中でもしっかり視界を確保。さらにこの最高出力の状態でかなりの3時間以上(中なら7時間)持続しているというのは、他にない誠実さがうかがえる特徴です。

フィッティングも独特。両サイドのダイヤル回すとワイヤーが巻かれて締め付け調整ができます。極細のワイヤーなので頭へのあたりはソフトな印象。ライトやバッテリーなど頭部と接する部分の面積を狭めた設計のおかげでストレスは皆無。調節ツマミは左右にあり、頭の形に合わせて締め具合を微妙に合わせることが可能です。

確実なフィット感、適度で広く均一な見やすい光を備え、長時間のレースにも耐えうる強い味方になってくれるでしょう。

使い勝手・機能性で選ぶなら:SILVA Explore 3

ベルトに装着可能なクリップ(左)と誤操作しにくさと押しやすさを両立したボタン

Silva Explore3は、IPX7の防水性能を誇る登山向けハイエンドヘッドランプ。IPX7といえば、水に浸しても問題なく動作するレベルの防水性能。さすがにヘッドランプをつけて海や川に潜ることはないにせよ、バッグパックに入れて大雨に打たれてビショビショになって放置していても問題なく使えるという心強さには安心感があります。Silva Explore3にはこの他にも登山や過酷なアウトドアであるとうれしい機能が満載です。このモデル以上に多機能なヘッドランプがあることは確かですが、登山やアウトドアに必要な機能・特徴をもれなく、そして無駄なく備えていたのが受賞の理由です。

独自の遠・近ミックスビーム(左)とランタンのように使用できる収納袋(右)

防水機能はそのうちの最たるものですが、その他にも、軽量でグローブの上から操作しやすいボタン、間違いにくいシンプルな操作系、通常光の点滅・赤色光の他に、文字を認識しやすい琥珀色の光も照射できる近接照射機能、バックパックのチェストベルトに装着可能なアタッチメント、さらにはランタン代わりにもなる付属収納袋など、実用性のある機能や付属品が地味に多いことに驚かされます。

光量も最大350ルーメンあり、夜間のトレイルでの移動・作業では十分な明るさです。近接・遠距離のミックスビームによって、前方だけでなく特に足元周りまでしっかりと照らしてくれるため、夜間歩行時の快適・安全性は十分に満足のいくものです。色々特殊な機能があるわけではないものの、迷ったときにこれをもっていっておけばなんとかなるのではという安心感が魅力のモデルです。

コスパで選ぶなら:mont-bell リチャージャブル パワーヘッドランプ/Black Diamond スポット325

基本機能を備え、ワンボタンのシンプル操作も入門用にピッタリ

コストパフォーマンスの高さは、mont-bellリチャージャブル パワーヘッドランプがひときわ目立ちます。光量こそ200ルーメンと高くはありませんが、失望するほどの暗さではありません。一方内臓型リチウムイオン電池のパフォーマンスは今回のテストでかなり優秀であることが分かり、他モデルと比べてもピカイチで。優れたバッテリー寿命を見せてくれました。これで4,000円を切る価格であれば買って後悔することはないでしょう。

Black Diamond共通の優れた基本性能を備えつつ軽量・低価格で入門向けとして最適

また、モンベルよりも少しだけ高くなりますが、明るさや光のクオリティの高さでBlack Diamond スポット325も捨てがたい。トップクラスに迫る優れた光量を提供し、トレイル、キャンプ、日常用と幅広いニーズを満たします。入門用のオールラウンドモデルとして満足のいく出来栄えです。スポットライトモードでの強力なビームパフォーマンスを備えた優れた光学システムに加え、近距離モードでは非常に広く見やすいフラットな光を提供。さらに電池込みで86gという軽さも魅力。バッテリーは単4アルカリ電池3本と充電機能は無いものの、充電式電池での使用も可能です。電池寿命は平均クラス。おまけにIPX8の完全防水仕様でこの価格はエグい。

登山にも使えて、とにかく軽さで選ぶなら:BioLite ヘッドランプ330

ライト全体がバンドで覆われているため、軽量で肌触りもよく、つけ心地は抜群

ヘッドランプブランドの中では新しい部類に入るbioliteの最新モデル、ヘッドランプ330は、今回の候補の中で最軽量ではなかったものの、軽量なだけでなく重さを感じさせない構造や、総合的な性能・機能性の高さも相まって、特に軽くて優秀なヘッドランプを探している人にぜひおすすめしたいモデルです。

専用の充電式バッテリーを採用し、なおかつバッテリー部分を後頭部に配置し、額部分には薄い光源部のみという計算された構造は、他にはない、快適な装着感。しなやかで肌触りのよいバンドはまるでヘッドバンドをしているかのような軽量感・装着感で、着けているのを忘れさせてくれるほどです。

明るさも、一昔前ならばハイエンドモデルと言えるほどの光量で、キャンプや軽い夜間の散策程度はもちろん、登山にも無難に使えるスペックです。ワイド・スポットの切り替えもボタン一つで操作可能。欠点があるとすればオン/オフボタンがとても小さく、慣れるまでは指で押すのに苦労する点で、手袋をしていると操作は余計難しそうです。防水性の無さや、バンドの分離ができないので洗濯などができないなど過酷な環境での使用はあまり考えられていない点でしょうか。夜間のレジャーやキャンプなどでは明るすぎず暗すぎず、適度なバッテリー寿命、使いやすさ、装着感といった、気軽に使える全体的なバランスの良さが何より魅力。シーンによってはゴツくてハイスペックなモデルよりもむしろちょうどよくフィットしてくれるでしょう。

毎日の夜間ランニングでの利便性で選ぶなら:PETZL ビンディ

抜群の軽量性と広範な角度調節、首にもかけられるバンドは足元をちょっと照らしておくのに丁度いい

街中での夜のランニングでは、まったく照明がない場所が続くわけでもなく、かといって何も持たずに走るには危険、というケースが多いのではないでしょうか。そんなとき、極力重さの負担なく必要最低限の明かりを携帯したい場合に最適、なおかつキャンプやその他アウトドアでも利用可能な性能を備えているのが、PETZL ビンディです。

遠くも近くも適度に照らせる汎用性のある光の種類と強さを採用し、今回の比較において最軽量の軽さとコンパクト性を備えた携帯性の高さ(持ち運びやすさ)などがあげられます。丸ゴム製のバンドは頭部にセットするだけでなく、首にかけて前方を照らすことも可能ですので、ランニング時には走りの邪魔にならずに前方を照らすことができます。

まとめ

以上、ヘッドランプ20モデルを実際に点け比べてみて、用途・好み別のベストアイテムを選出してみました。たかがヘッドランプといえども、多種多様なモデルがあり、使用目的や価格帯などによって各モデルそれぞれ光の種類/強度、バッテリー持続性、安全性などが細かく違ってきます。このレビューではその点を整理して、自分的に欲しがるシチュエーション・ニーズ別に選んでみました。皆さんにとっても、悩ましいヘッドランプ選びの参考になってもらえたら嬉しいです。

最後に、今回比較したヘッドランプ全体の評価結果一覧を載せておきます。次回の記事ではこの比較レビューで行った各項目でのテスト結果を、各項目で詳細に紹介しています。あのランプとあのランプの明るさはどう違うのか?バッテリーの減り具合はどうなのか?スペックからでは分からない、本当に知りたかった情報が横並びで一目瞭然にわかりますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

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評価一覧&スペック比較表

アイテム
(上から総合順位順)
ここが◎ここが△遠距離照射近距離照射バテリー寿命機能・使いやすさ重量
Black Diamond
ストーム400
  • 欠点のなさ
  • 防水性
  • 重量
★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★☆☆
PETZL
スイフトRL
  • 遠距離照射の見やすさ
  • 使いやすさ
  • 軽さ
  • バッテリー寿命
  • 防水性
★★★★★★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★☆
Black Diamond
リボルト350
  • バッテリー寿命
  • 使いやすさ
  • 防水性
★★★☆☆★★★☆☆★★★★★★★★★☆★★★★☆
Black Diamond
アイコン700
  • 遠距離照射
  • 近距離照射
  • バッテリー寿命
  • 重量
★★★★★★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★☆☆☆
PETZL
NAO+
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
  • 多機能
  • 重量
  • 価格
★★★★★★★★☆☆★★★★☆★★★★☆★★☆☆☆
SILVA
Explore 3
  • 多機能
  • 使いやすさ
  • 重量
  • 照射パワー
★★★☆☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★★★★★★☆
mont-bell
リチャージャブル パワーヘッドランプ
  • バッテリー寿命
  • 価格
  • 遠距離照射
★★☆☆☆★★★★☆★★★★★★★★☆☆★★★★☆
mont-bell
EXパワーヘッドランプ
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
  • 近距離照射
  • 重量
★★★★★★★☆☆☆★★★★☆★★★★☆★★☆☆☆
Black Diamond
スポット325
  • 機能性
  • 重量
  • 価格
  • 照射パワー
★★★☆☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★☆
milestone
MS-F1 :Trailmaster
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
  • 使いやすさ
  • 重量
★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★★☆☆★★☆☆☆
LEDLENSER
NEO10R Black
  • 見やすさ
  • バッテリー寿命
  • 機能性
  • 重量
★★★★☆★★★★☆★★★★☆★★☆☆☆★★☆☆☆
milestone
MS-G2
  • 近距離照射
  • 重量
  • 多機能
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
★☆☆☆☆★★★★★★★☆☆☆★★★★☆★★★★★
LEDLENSER
MH5
  • 見やすさ
  • 重量
  • バッテリー寿命
★★★☆☆★★★★☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
PETZL
アクティック コア
  • 機能性
  • 重量
  • 照射パワー
  • バッテリー寿命
★★★☆☆★★☆☆☆★★☆☆☆★★★★☆★★★★☆
SILVA
Trail Runner 4X
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
  • 重量
  • 近距離照射
★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★☆☆★★☆☆☆
Black Diamond
スプリンター275
  • バッテリー寿命
  • 重量
  • 機能性
  • 照射パワー
★★☆☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★☆★★★★☆
milestone
MS-B6
  • 機能性
  • 重量
  • 照射パワー
  • バッテリー寿命
★★☆☆☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆★★★★☆
BioLite
ヘッドランプ330
  • 重量
  • つけ心地の良さ
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
★★☆☆☆★★★☆☆★★☆☆☆★★★☆☆★★★★★
GENTOS
CB-532D
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
  • 機能性
  • 重量
★★★★☆★★★☆☆★☆☆☆☆★★☆☆☆★★☆☆☆
PETZL
ビンディ
  • 重量
  • 近距離照射
  • 遠距離照射
  • バッテリー寿命
★☆☆☆☆★★★☆☆★☆☆☆☆★★★☆☆★★★★★

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