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日帰りハイキングから普段使いまで、最新おすすめデイパック10選【定番&異色】

山歩きやトレッキング、クライミング、サイクリング、カヤックやラフティングなどのアウトドア全般だけでなく、旅行や日常生活でも、ポケットに余る荷物を持ち歩くようになれば、そのときはデイパックの出番です。

デイパックの明確な定義は知りませんが、大まかにいって30L(リットル)以下程度の小型バックパックと考えればほぼ問題ないでしょう。泊りを伴う本格的な登山には容量的に物足りないものの、日帰りハイキングや夏の小屋泊まりまでならジャストなサイズ。その使いやすさと汎用性、丈夫さ、なおかつ手に取りやすい価格などから、アウトドア初心者にはもちろんアウトドアなスタイルを好む人々まで幅広い層に対して安定した人気を誇ります。

学生登山から山をはじめた自分にとっては妙なプライドが邪魔をしたのか、こうした小型のパックには長らく縁遠い存在でした。ところが気づけば最近では日帰り登山だけでなく、旅行先での街歩きに、日々の仕事にと複数の種類を愛用するまでになっており、感動を新たにする毎日を送っています。

そう、アウトドア専門店やシャレオツなセレクトショップにごまんと並ぶこの小さな袋は、デザインやカラー以外では一見どれも同じように見えますが、こだわって選んでいくとその使い勝手は多種多彩。背負い心地や使いやすさ、特定の用途に配慮した機能など、さまざまな細かい工夫とこだわりがちりばめられており、目的や優先順位によっておすすめモデルはさまざまといえるでしょう。

そこで今回はハイキングなどのベーシックなアウトドア・アクティビティ全般に使えることを前提としながらも、王道をいく定番モデルから尖った個性派まで、さまざまな魅力を兼ね備えたおすすめデイパックを厳選してご紹介したいと思います。

目次

日帰りハイキングから普段使いまで、最新おすすめデイパック10選

オールラウンドな使いやすさはまさにデイパックのお手本
Osprey タロン 22(女性モデル:テンペスト 20)

 

世界のバックパック市場をリードする専門ブランドの定番デイパックが2017年アップデート。長年培ってきた、ユーザーの使いやすさにとことんこだわった絶妙な機能性の高さは、登山初心者が背負うであろうこのサイズにおいても変わりません。大きく変わった背面フォームは以前より多くの空間を確保するダイヤモンド型に変更され通気性が向上。そのうえ空間が増えた一方で縦の剛性はむしろ強化され、縫い目の少ないメッシュ地と共に背負い心地は増しています。クセのない流線型のメイン収納、ボトルやアウター、手袋などを収納しやすいフロント・サイドのストレッチポケットは22Lという容量の少なさを感じさせません。その他にも定評のあるよくまとまった機能の数々は健在で、ハイキングに便利なポールホルダー、バイクに便利なヘルメットキャリアやライトアタッチメントなどオールシーズン、オールラウンドなアクティビティに幅広く対応してくれるでしょう。

グレゴリーの哲学を体現する極上の背負い心地
Gregory サルボ24(女性モデル:スーラ24)

 

オスプレーとともにバックパック専門メーカーとして世界をリードする老舗ブランドからは、その哲学である「重さを忘れるほどの極上の背負い心地」を体現しているこちらのモデルをおすすめ。緩いトランポリン構造のメッシュ状背面パネルは肌当たり、フィット感ともに良好で、パネルの周囲を取り巻く堅牢なアルミフレームがこのサイズにもかかわらずしっかりと荷重を腰にのせてくれます。伸縮性のあるサイドポケット、広々としたフロントおよびヒップベルトポケットは便利で使いやすく、シンプルでスッキリとしたデザインは街中にも馴染みます。その反面、軽いとはいえない重量や、折りたためないという意味では旅行でサブザックとして使ったり、ランニング中にちょっとコインロッカーにしまっておくなどの使い方が難しく、携帯性は期待できません。

山にも街にも映える、アークテリクスならではの機能美が光る
Arc’teryx ブライズ 25

とにかくハードなアクティビティに耐えうるハイエンドなアイテム(ゆえに超高価)では右に出るモノがいないアークが2017年、満を持してハイキング向けデイパックを発売しました。まず誰もが眼を奪われるのはミニマルでスタイリッシュなデザイン性の高さ。日常生活でも使わないのがもったいと思えるくらい。一方で人間工学に基づいたアエロフォーム熱成形バックパネルは軽量かつ通気性も確保。一見トップリッド(天蓋)式かと思わせるメインアクセスは実際ジッパーでの簡単アクセス。サイドポケットや小物入れ、ハイドレーション収納も最低限備ており、決してカッコだけではなく実用性も十分です。旅行や普段使いメインで、たまに低山歩きでも使いたいというニーズにはピッタリ。

道具としてあるべき価値を追求した結果の強烈な個性
MYSTERY RANCH クーリー25

長年にわたりバックパックのデザインを手がけ、デイジーチェーンなど、今では多くのメーカーに当たり前のように採用されている革新的なアイデアを生み出して来たデイナ・グリーソンによる”新興”バックパックブランド、MYSTERY RANCH。ミリタリーやハンティング分野に強いイメージですが、2017年新発売のこのモデルはラインナップのなかで長らくエアポケットのように空いていた、待望の「20L台後半」の登山向けデイパックです。当たり前ですが、小容量だからといって妥協は一切無し、たっぷりとその哲学が盛り込まれています。十分な剛性の背面パネルとクッション性の高いショルダー・ヒップベルトは、すべての体型にフィットする調整可能な背面「フューチュラヨークシステム」によって抜群のフィット感を実現。奥底の荷物にも容易にアクセス可能な「3ジップデザイン」や豊富なストレッチポケットなど、ブランドを象徴する使いやすい機能も満載。もちろん米軍も認めたその耐久性の高さは健在です。最近少なくなってきてしまった爽快・軽快とは真逆にある満足を体感するならこのパックをぜひ試してみてください。

テクニカルなシーンに対応しつつもバランスを損なわないセンスの良さ
Black Diamond ナイトロ22

クライミングギアやバックカントリースキーなどのテクニカルなアクティビティに強いBDが作るデイパックは、予想外に(といったら怒られそうですが)バランスのとれた使いやすいモデル。安定の軽さにも関わらず芯のしっかりした背面フレームによって背負い心地は十分(しかも通気性もきっちり確保)。収納面でも底面まで大きく開くジッパー式のメインアクセスを筆頭に開閉可能なサイドポケット、外部に収納可能なハイドレーション収納、クランポンも収納可能な厚手のフロントポケット、セーフティライトアタッチメントなど、さまざまな用途に対応した収納が備わっています。大きな腕振りにも追従する「スイングアームショルダーストラップ」といったクライミングに強いBDならでは機能も面白い。シンプルな外観は街でも違和感なく使え、欲張りなユーザーに十分に応えてくれそうな良作です。

長く培われた快適性と安心感は決して裏切らない
deuter Futura 28(女性モデル:Futura 20 SL)

 

質実剛健なドイツの名門ブランドによるベストセラーデイパックは、今回のおすすめの中でもオーソドックスな登山向けザックに採用されている機能が特に多く搭載され、その意味では最もハイキングに使いやすいモデルといえます。伝統の背面メッシュ構造はフィット感・通気性共に抜群で、まるで大型バックパックを背負っているかのような快適な背負い心地を可能にし、クラシックな二気室構造も、上下両方からジッパーアクセスが可能と大型ザックにそっくり。仕切りがついた大きなフロントポケットは、このサイズのパックに足りない収納性を十分補ってくれるでしょう。誰もが安心して使えるハイキング用パックならこちらをおすすめ。

洗練されたスタイルと高い機能性が高次元で融合
MAMMUT CREON ZIP

クライミング向けなどのテクニカルパックを中心に幅広いラインナップを揃えるマムートには他にもいくつかのデイパックが選べますが、ぱっと見でのインパクトとその割に良くできた快適性の高さからこちらをおすすめ。見ての通り、機能の多さという点では他のモデルに適いません。ただし、背面はメッシュのトランポリン構造によりフィット感と通気性は十分過ぎるほどあり、快適な春夏ハイキングを過ごすことができます。またスッキリとしたスリムな外観のわりに30Lと容量は十分。ストレッチするサイドポケットと2つのジッパーポケット、そしてポールアタッチメントによって最低限の収納性は確保されています。どちらかというとスタイル優先のモデルであることは確かですが、デザイン性と機能性をここまで高いレベルで両立したモデルはなかなか見当たりません。

最先端アウトドアシーンのど真ん中にフィットするニューフェイス
MILLET PULSE 28

ミレーといえば毎年オーソドックスなモデルに隠れてとてつもなく斬新なモデルをしれっと忍ばせる老舗ブランドとして有名(?)ですが、今年デビューしたてのコイツもやっぱり攻めていました。何より外部には最低限の汎用的なポケット・アタッチメントのみしかない、スリムでミニマルなデザインが何時にも増してヤバい。特にバットマンかよ!といわんばかりの黒モデルの潔さがもう刺さりまくりです。見た目だけでなく、上部に従って広くなる縦長フォルムは重心を肩の高さ付近にもっていきやすく、他と比べても荷重の安定性は低くないと感じました。また細身のデザインに関しても積極的に腕を振るアクティビティにとっては動きやすく理に適っています。28Lと少なくない容量にもかかわらず今回のおすすめのなかでも2番目に軽い重量や、通気性を意識した背面パネル・ショルダー・ヒップベルトなどは、まさしくファストパッキングやヴィアフェラータなど、耐久性よりも軽快さ、動きやすさが求められるスポーツにピッタリといえるでしょう。

今度のモンベルはコストパフォーマンスだけじゃない
mont-bell ディナリパック 25

これがモンベルのデイパック?とびっくりしたのは僕だけではないはず。今年新登場したハイキング向けデイパックは、ジッパーによるアクセス方式にもかかわらず、いわゆる伝統的な半円形ではなくスリムで洒脱なフォルムを採用。機能は抜群だがデザイン性に関してはハッキリいってほぼ諦めていたブランドのアイテムとは思えない洗練されたビジュアルに「Function is Beauty」の本領を見た気がして嬉しくなりました。今回のおすすめ中最軽量(パックカバー含む)でありながら25Lという容量、小物ポケットやサイドポケット、ポールアタッチメント、デイジーチェーンなど、一般的なハイキングやトレッキングに使用する上での機能性は十分。手に取りやすい価格も含めて、本作はより広い意味で満足度の高いアイテムです。

最低限の重量で、最大限のパフォーマンスを約束
THE NORTH FACE カイルス28

このブランドでのベストセラーから考えれば、おすすめデイパックはおそらく「テルス25」になるのでしょう。あれはあれで間違いはないと思うのですが、あまりにクセがなさ過ぎて天邪鬼な自分にとってはどうしても好きになれず。代わりにプロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんも開発に協力して作られたこちらのカイルスシリーズは、天候や高負荷などの過酷な状況に耐えられるようにさまざまなこだわりが反映されている分だけ、より個性的で、より実践的な使い勝手の良さが感じられます。快適なフィット感と通気性を確保するための背面メッシュのトランポリン構造は、肩や腰部分にパッドを配置し長時間での当たりを和らげています。またこの構造はどうしても重くなりがちですが、その重さは同タイプのなかでも最軽量の部類に入る940g。他にも大きなフロントポケットはパッドも入ってウェアやヘルメット、クランポンまで収納可能だったりと、最低限の重量で最大限の快適性と使い勝手の良さを実現するようにさまざまな工夫がちりばめられています。田中さんが全国の百名山をこのパックで駆け抜けたように、低山から小屋泊まりのアルプス越えまで、このパックはきっと快適な旅を約束してくれるでしょう。

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