これからとことん履きつぶしたい軽量ハイキングシューズ10足【片足500g以下】

MERRELL CAPRA BOLT MID GORE-TEX

軽快さ★★★★★☆安定性

陽気なカウボーイブーツ職人が腕試しに作ったハイキングブーツから、野外フェス人気を引っ張ってきたお洒落アウトドア靴まで30年余り。一昔前までは「何か、チャラい・・・」と遠ざけていたことは確かです(スイマセン)が、じっくり知ってみると実は幅広いユーザーに向けてアウトドアシューズを提供しているごく真面目なブランドでした。

そんな常にアウトドア・カルチャーの最前線を駆けてきたメレルがここにきて目をつけたのは「ヤギ」。なぜ、今、山羊なのか?といっても牧場でモグモグしているヤツではなく、急峻な山腹の斜面をものすごい速さで駆けていく野生のアレ。

彼らの荒れた岩場をものともせず自在に駆け回る強靱な蹄をヒントに生まれたのが、カプラシリーズの左右に割れた蹄型のアウトソールです。外側の蹄部分(写真の白い部分)は柔軟性が高いゴムになっていて滑りにくく、ここが硬い岩肌もしっかりと捉えるようになっており、一方内側(写真の黒い部分)はより硬い素材の部分は泥や悪路に強く、より衝撃を吸収しやすくもなっています。

35353sole_sこうしたハイブリッドなソールパターンによってさまざまな地形に対応しようというのが独自開発の SELECT GRIP。実力はどれほどのものか楽しみ。その他、実測では411g(US9サイズ)とまるで羽根が生えたかのような軽さや、こなれたデザインなど、より初心者にもおすすめしやすいモデルといえるのではないでしょうか。

montrail SIERRAVADA MID OUTDRY

軽快さ★★★☆☆☆安定性

トレランシューズの元祖として名高いブランド、モントレイルは今でこそトレイルランニングやアドベンチャーレース向けのブランドというイメージがどうしても強い(ぼくもバハダでずっとお世話になっている)のですが、実際には当時ゴツかったトレッキングブーツをもっと軽くて快適な履き物にしようとスタートした、トレッキング由来のアウトドア・シューズブランド。そのモントレイルが2016年、アメリカのハイカーなら誰もが知るシエラネバダ山脈の名を冠した靴をひっさげて、ハイキングの世界に戻ってきました。

まずそのあまりに快適な履き心地には誰もが驚くはず。今回紹介する中でも一二を争うくらい、ソールのクッション性が抜群にイイ。さらにテープ状でなおかつ間隔の詰まった7つシューホールは非常に締めやすく、緩みにくく、個人的に大好きなホールド感がまたイイ。

その他、主だった機能だけでも、トレッキングブーツのDNAが息づいたアッパーの確かなプロテクション、トレランシューズで培われたミッドソールの対衝撃吸収力、柔軟性、クッション性(トレイルシールド・フリューイッドフォーム)、さらにGORE-TEXⓇを凌ぐといわれているOutDryⓇ防水透湿メンブレンなど、楽しみな特徴が盛りだくさん。お世辞でも何でもなく、アクティブなハイキングスタイルが注目されつつある今、このモデルの登場によってぼくが最も期待しているフットウェアブランドのひとつとなったことは間違いありません。

TECNICA TCROSS MID SYN GTX

軽快さ★★★☆☆☆安定性

もしこの特集をしなかったらずっと出会うことも無かっただろうイタリアの老舗ブランドは50年以上の歴史を誇り、プラスチック製スキーブーツのパイオニアとしてウィンタースポーツでは名を馳せていた老舗中の老舗。それがトレッキングブーツの世界でもここまで技術力のある先進的なブランドであるとは正直はじめて知りました。

かかとのクッション性を向上し、足首のひねりを軽減するヒールシステムや、緩いカーブを描き着地から蹴り出しまでの自然な動きをサポートする独自ソールシステム(TRS)、そして足の可動性を失わずにプロテクションとホールド感を保つアッパー構造など、経験と技術力に裏打ちされた機能は思った以上に隙が無く、かなり高い完成度が想像されます。というのも、まだ実は手元に届いておらず・・・昨年の展示会で出会った感触のメモから書き起こしています。しかしあの時の感動はホンモノであり、今でも忘れていません。きっと確かなモノのはず。今後の比較テストに乞うご期待です。

VASQUE インヘイラーⅡ GTX

軽快さ★★★★☆☆安定性

VASQUE はイタリアの靴職人による伝統的なオールレザーブーツの印象が強いブランドではありますが、近年ではそのベースを活かしてトレイルランニングやパフォーマンスハイキング(同社での呼び方)への進出も盛ん。昨年発売されたモデル(インヘイラー)とスペック的にはほぼ変わらない新作ですが、相変わらずとにかく軽い(実測US9.5サイズで435g)。

その軽さとも関係しているであろうアッパー素材は想像通り薄く、表面はラフなメッシュ地、防水ブーツなのにとんでもない風抜けの良さがこの靴最大の特徴です。踵とつま先のプロテクションをあえてくり抜いてまで配置されたベンチレーションにも本気を感じます。

VQ-07334-6-pdpそのくせアウトソールに採用されたビブラムの最新型 Megagripラバーと深めに刻まれたラグ(溝)は、泥つまりもしにくく幅広い地形(特にぬかるんだ悪路)で高いグリップを提供してくれそうです。トレッキングシューズに慣れ親しんだぼくからすると、何とも頼もしい面構えにニヤニヤが止まりません。

adidas TERREX FAST R MID Gore-Tex

軽快さ★★★☆☆☆安定性

言わずと知れたスポーツアパレル界の王様アディダスですが、実はアウトドア向けフットウェアの歴史は長く、世界的な登山家であるラインホルト・メスナーのためのアプローチシューズを作ったことにはじまります。技術的にもデザイン的にも攻めているモノを見ると応援したくなる自分としては、試す機会を今か今かとうかがっていましたが、このモデルは色々な意味でまさにうってつけでした。

まず色合い、デザインから既にしていわゆる”アウトドア”ではないのですよ。どこからどう見ても adidas。さすがです。甲からつま先にかけてのアッパーはうっすいうっすいナイロン生地。でもちょっとパリっと硬めの感触なところがやや取っつきにくいかったのですが、まぁ慣れの問題かと。

z-AF5981-03そして踵から両側にかけては硬質のプラスチックを大胆に用いた構造で、踵の安定感は良さそう。ただクッション性という部分ではどうなんだろう・・・と思っていたらアウトソールにはタイヤメーカーのコンチネンタル社との共同開発ラバーを採用とか。まんまタイヤを思わせるラグパターンと、柔らかく粘り強い素材はグリップ力とクッション性に優れ、さらに踵の独自衝撃吸収システム adiprene も合わせて、ああ、これはさすがに抜け目無いと、とりあえず納得しました。

とにかく他のシューズとは明らかに異なるアプローチでやってきた TERREX FAST R には底知れぬ可能性を感じます。ということで、詳細は比較テストレポートでのお楽しみ!

トレッキングシューズについてはこちらの記事もおすすめ

参考:シューズの種類による一般的な特徴比較まとめ

タイプ ランニング(トレラン)シューズ ハイキングブーツ(ミッドカット) トレッキング・アルパインブーツ(ハイカット)
イメージ [アシックス] asics ランニングシューズ GEL-KAYANO 22 TJG936 0790 (フラッシュイエロー/ブラック/27.5) ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE) ULTRA FASTPACK 2 MID GORE-TEX【KGTNFブラック×ジンクグレー/8(26.0)】 スカルパ SC22120 キネシスプロGTX【ゴアテックス】 ブラウン 42【Mens】
軽さ ◯※2
クッション性 ◎※1
通気性・速乾性
足首の自由度 ◯※2
足裏の感覚
手入れの手間
不整地・重荷での安定性 △※1
足首のサポート力 ◯※2
小石などの侵入 ◯※2
保護力・耐久性
保温性
クランポンの装着 × ×
最適な利用シーン

舗装路を軽荷で短時間走るための靴

悪路を軽荷で長期間歩く(走る)ための靴 岩稜や泥濘などあらゆる地形を重荷で長期間歩くための靴

※1 トレラン用シューズの場合、アウトソールのゴムが硬く深めになり、不整地での安定性は高まる一方で、クッション性はランニングシューズのそれよりは落ちる傾向にあります。

同じハイキングシューズでもローカットモデルの場合、※2の項目についてはランニング・トレランシューズなどと特徴が近くなり、より軽くて自由な足運びが重視されます。

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